無糖の強炭酸水を飲むとeスポーツ中に疲れにくくなり集中も続きやすい可能性

長時間ゲームをする時の飲み物といえばエナジードリンクやコーヒーを思い浮かべがちですが、実は「強炭酸水」でも効果が出る可能性があります。筑波大学とアサヒ飲料との共同研究の結果、eスポーツの最中に無糖の強炭酸水を飲むと、真水を飲んだ場合より疲れにくく、楽しさが増し、反則の数も少なくなったことが示されました。
Sparkling water consumption mitigates cognitive fatigue during prolonged esports play - ScienceDirect
https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S2451958826000175
強炭酸水の飲用がeスポーツによる認知疲労を軽減する | 医療・健康 - TSUKUBA JOURNAL
https://www.tsukuba.ac.jp/journal/medicine-health/20260220140000.html

筑波大学の髙橋史穏氏らは、長時間のeスポーツが実行機能の低下を伴う認知疲労を引き起こしやすい点に注目しました。eスポーツでは注意・判断・抑制といった機能を高い水準で維持することが勝敗に直結する一方、疲労対策としてカフェイン飲料や糖分を含む飲料などに頼りやすいという課題があります。そこで髙橋氏らは、糖分もカフェインも含まない強炭酸水が長時間プレー時にどのような影響を及ぼすのかを調べました。
髙橋氏らの実験は、プロではない一般のゲームプレーヤー14人を対象に実施されました。参加者は別日に2回実験へ参加し、「真水を飲みながらバーチャルサッカーゲームを合計3時間プレーする条件」と「強炭酸水を飲みながらバーチャルサッカーゲームを合計3時間プレーする条件」の両方を体験しています。
飲み物の順番は参加者ごとに入れ替えられており、ある参加者は1日目に真水、2日目に強炭酸水を飲みながらプレーしましたが、別の参加者は1日目に強炭酸水、2日目に真水を飲みながらプレーしました。
また、プレー中は被験者の瞳孔径と心拍数、皮下の組織液中のグルコース濃度を連続測定しました。さらに1時間ごとに疲労感や楽しさを自己評価してもらったほか、コンピューターに表示された複数の記号のうち両端にあるもの(フランカー)を無視し、中央に表示された記号や数字のみに注目して分類するフランカー課題や、ストレスを感じた際に増えるコルチゾールの唾液中濃度も測定しています。

その結果、真水を飲みながらプレーする条件では時間の経過とともに主観的疲労感が大きく増えていったのに対し、強炭酸水を飲みながらプレーした場合は主観的疲労感の増加幅が小さくなったとのこと。逆に楽しさのスコアは強炭酸水を飲みながらプレーした方が高く、筑波大学はこの結果について「強炭酸水が疲労感の発現を抑制し、楽しさを高める」と説明しています。
認知機能面では、強炭酸水を飲んだ方がフランカー課題の成績低下が小さいことが分かり、髙橋氏らはこの結果について、強炭酸水が長時間プレー中の判断力や注意の維持に役立つ可能性を示すものだとしています。
また、髙橋氏らによると認知疲労のサインの一つとされる瞳孔径の縮小は真水の条件で進んだ一方、強炭酸水の条件では抑えられたとのこと。さらに、瞳孔径が縮小するほどフランカー課題の成績が落ちる相関もみられ、瞳孔の変化が認知疲労の客観的な指標になりうることも示されました。
なお、強炭酸水を飲んだ条件では疲労感や認知機能に違いが出た一方で、心拍数や組織液のグルコース濃度、唾液コルチゾール濃度に大きな差はなかったとのこと。髙橋氏らはこの結果について、糖分やカフェインによる作用ではなく、炭酸の刺激そのものが認知疲労の軽減に関わっている可能性を示すものだとみています。
強炭酸水の条件と真水の条件では、ゲーム内の行動にも違いが出ました。得点・失点・シュート数・パス数・インターセプト数には大きな差がなかった一方で、強炭酸水の条件ではファウル数が少なくなったとのこと。髙橋氏らはこの結果を「強炭酸水が実行機能の維持とフェアプレー行動の支援につながる結果」だと位置づけています。
髙橋氏らは、強炭酸水の刺激が喉の感覚経路を通じて脳幹や前頭前野の活動を高め、覚醒や判断力の維持に影響を与えている可能性があるとしています。一方で、今回の研究ではその仕組みそのものを直接調べたわけではありません。また、比較したのは真水だけで、コーヒーやエナジードリンクと比べてどの程度有効なのかを検証したわけでもないため、強炭酸水の効果については今後さらに確かめる必要があるとのことです。
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in サイエンス, ゲーム, 食, Posted by log1b_ok
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