ミントの歯磨き粉やマウスウォッシュを使った後に飲む水が「氷のように冷たい」と感じる理由を科学者が解説

ミントの歯磨き粉を使って歯を磨いたりマウスウォッシュで口の中を洗浄したりした直後に水を飲むと「氷のように冷たい」と感じることがあります。この理由についてサザンクロス大学でスポーツ・運動科学の准教授を務めるクリストファー・スティーブンス氏が解説しました。
Why does mint make water taste so cold? A scientist explains | The Conversation
https://theconversation.com/why-does-mint-make-water-taste-so-cold-a-scientist-explains-267550

ミントの清涼感の中心にあるのがミントに含まれる「メントール」です。スティーブンス氏によると、メントールは口の中の神経繊維の末端にある冷感受容体「TRPM8」を活性化します。TRPM8は低温で開くイオンチャネルで、目安として約26℃以下で活性化することが知られています。
この受容体は本来温度が下がったときの刺激を検知する仕組みですが、メントールが結合すると受容体の形が変わり、カルシウムが流入して脳へ信号が送られます。この信号は「冷たい」という感覚として脳で解釈されるため、温度が大きく変わっていなくても冷たさを感じやすくなるとスティーブンス氏は説明しています。
ミントの歯磨き粉を使って歯を磨いた後に水が「やけに冷たい」と感じるのは、口の中に歯磨き粉に含まれるメントールが残っている状態で水や空気が広がり、より多くの受容体が刺激されるためです。受容体が「反応しやすい状態」になっているため、そこまで冷えていない水や、少しひんやりした空気でも実際以上に冷たく感じるとスティーブンス氏は言います。
また、メントールは清涼感を「清潔さのサイン」のように演出する用途で歯磨き粉やガム、のどあめなどに使われます。

のどあめをなめて「気道が通ったように感じる」のも歯磨きの後に飲む水が冷たいのと同様の仕組みです。メントールが物理的に鼻づまりを解消するわけではなく、気道の冷感が強まることで「通った気がする」面が大きいとスティーブンス氏は言います。
皮膚にも同じ受容体があるため、メントールは外用クリームなどにも使われます。スティーブンス氏は、メントールが対刺激剤としていったん痛みを感じる受容体を刺激した後、刺激に慣れさせて反応しにくくすることで患部の痛みを和らげられるとしています。
さらに、メントールの冷感は運動時の感覚にも影響します。スティーブンス氏は気温33℃の暑い環境で口をメントールでゆすぐと体感の暑さが和らぎ5km走のタイムが良くなったという研究を取り上げ、「体温を物理的に下げる飲料よりも主観的な暑さを下げる方が走りやすさに効く場合がある」と整理しています。
一方で、暑い時にメントールの効果で「まだいける」と感じて体の限界を超えやすくなるという懸念もあるため、扱いには注意が必要だとスティーブン氏はまとめています。
・関連記事
果物やハーブなど、身近な食べ物で口臭を予防する方法 - GIGAZINE
唇の乾燥を防ぐために必要なことと避けることまとめ、メントールはダメ - GIGAZINE
「フッ素」はどうやって虫歯を予防するのか? - GIGAZINE
口臭・歯垢・歯肉炎予防のために「リステリン」「コアグレッシュ」「コンクールF」を比較してみた - GIGAZINE
・関連コンテンツ
in サイエンス, Posted by log1b_ok
You can read the machine translated English article Scientists explain why water feels '….







