AI

NVIDIAとユニバーサルミュージックグループが「音楽の発見や制作やファン体験を高める責任あるAI」を推進するための協業契約を締結


ユニバーサルミュージックグループ(UMG)がNVIDIAとの新たな提携を発表し、「音楽の発見、創造、およびエンゲージメントにおいて責任あるAIを推進する方針」を明らかにしました。この提携は、NVIDIAの高度なAIインフラストラクチャと、UMGの数百万曲に及ぶ楽曲カタログを融合させるもので、「人間の創造性を尊重し、権利者への適切な報酬を確保する」という共通の目標を掲げています。

UNIVERSAL MUSIC GROUP TO TRANSFORM MUSIC EXPERIENCE FOR BILLIONS OF FANS WITH NVIDIA AI - UMG
https://www.universalmusic.com/universal-music-group-to-transform-music-experience-for-billions-of-fans-with-nvidia-ai/


Universal & NVIDIA Partner on AI Music Discovery, Fan & Creator Tools
https://www.billboard.com/pro/universal-nvidia-ai-music-discovery-fan-engagement-tools/

今回の提携は、NVIDIAが開発したAIモデル「Music Flamingo」をUMGが保有する数百万曲に及ぶ膨大な楽曲カタログで拡張するもので、「音楽の探索やエンゲージメントのあり方を根本から変えることを目指している」とUMGは述べています。

Music Flamingoは、和声、構造、音色、歌詞、さらには文化的背景や情緒的な起伏といった複雑な要素を踏まえた上で、音楽を人間のように深く理解することを目指した音楽理解モデルです。

[2511.10289] Music Flamingo: Scaling Music Understanding in Audio Language Models
https://arxiv.org/abs/2511.10289

UMGは「アーティストにとっては、Music Flamingoを活用することで自身の楽曲をかつてない深さで分析し、その魅力をファンに伝えるための新たな創造的可能性が広がります。また、新進気鋭のアーティストが自らの作風を深く理解するファンに発見されやすくなるというメリットもあります」と述べています。また、ファン側のメリットとしては、従来の検索やプレイリストを超え、感情的な物語や文化的な共鳴に基づいて新しい音楽を発見できるようになるとのこと。


一方、AIの導入に伴うデメリットやリスクに対する克服策も講じられています。

まず、AIによる粗悪な生成物の蔓延という懸念に対しては、「アーティスト・インキュベーター」という専門組織を設立することで対応するとのこと。このアーティスト・インキュベーターはアーティストやソングライターがツールの設計に直接参加し、人間の独創性と真正性を強化する方向で技術開発を進めるため、自動生成による質の低いアウトプットを回避する防波堤として機能することが期待されています。

また、著作権侵害や適切な報酬の欠如という問題については、責任あるAIの原則に基づき、権利者の保護と報酬の確保を目的とした共同研究開発が行われます。アーティストの作品を保護し、適切な帰属を保証するためのガードレールを設けることで、著作権を尊重しながら革新を進める体制を整えているとUMGは述べました。


UMGのルシアン・グレンジ会長兼CEOは今回の提携について、「私たちは、世界をリードするテクノロジー企業と世界をリードする音楽企業を統合し、画期的な戦略的関係を築けることに興奮しています。私たちの共通の使命は、革新的なAI技術を活用してクリエイティブコミュニティの利益と世界文化における音楽の役割を劇的に前進させることです。私たちはAIがもたらす機会を熱心に受け入れており、NVIDIAが責任あるAIの原則への取り組みにおいてテック業界のリーダーシップを発揮することを選択した事実は非常に重要です。私たちは、業界内のイノベーションに新たな基準を打ち立て、著作権と人間の創造性を保護し尊重しながら、AIの前例のない変革の可能性をアーティストやファンのために向けるべく、NVIDIAと緊密に協力していくことを楽しみにしています」とコメントしました。

また、NVIDIAのメディア担当副社長兼ゼネラルマネージャーであるリチャード・ケリス氏は、「音楽カタログが、対話的で文脈に沿い、真にインタラクティブな、知的な宇宙のように探索できる時代に入りつつあります。NVIDIAのMusic Flamingoをユニバーサルミュージックグループの比類なきカタログやクリエイティブなエコシステムへと拡張することで、世界規模でファンが音楽を発見し、理解し、関与する方法を変えていきます。そして、私たちはそれを正しい方法、つまりアーティストの作品を保護し、帰属を保証し、著作権を尊重するセーフガードを備えた責任ある形で行います」と語りました。

この記事のタイトルとURLをコピーする

・関連記事
2秒以内に商業レベルの高品質音楽を生成できる音楽生成AI「Stable Audio 2.5」 - GIGAZINE

ワーナーが音楽生成AI「Suno」と和解して提携することを発表 - GIGAZINE

YouTubeがアーティストの音楽を模倣するAI音楽生成ツールを2024年にリリースするべくソニー&ワーナー&ユニバーサルと楽曲ライセンス取得の交渉中 - GIGAZINE

AIをトレーニングするための音楽の使用は「フェアユース」に当たるとAIスタートアップのSunoとUdioが主張 - GIGAZINE

リスナーの97%は音楽がAI作か人間作かを見破れないと調査で判明 - GIGAZINE

in AI, Posted by log1i_yk

You can read the machine translated English article NVIDIA and Universal Music Group Sign Co….