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チャットAIの用途の調査結果をClaudeの開発企業が公開、コンピューターや教育関連に使う人が増加中


チャットAIのClaudeを展開するAI開発企業のAnthropicは、AIが労働市場や経済に及ぼす影響を経時的に理解するためのイニシアチブ「Anthropic Economic Index」を立ち上げています。このイニシアチブに基づき、AnalystがClaudeの使用状況についてまとめたレポートを公開しました。


Anthropic Economic Index: Insights from Claude 3.7 Sonnet \ Anthropic
https://www.anthropic.com/news/anthropic-economic-index-insights-from-claude-sonnet-3-7

Anthropicは2025年2月にAnthropic Economic Indexを立ち上げ、AIの使用に関する最初のレポートを公開しました。その後、質問に対してすぐに答える「リアルタイムの回答」と、より推論を重ねた「熟考された回答」の両方を提供する新たなモデル「Claude 3.7 Sonnet」をリリースしています。

現地時間の3月28日、AnthropicはClaude 3.7 Sonnetのリリース後の使用状況をカバーする、Anthropic Economic Indexの2番目となる調査レポートを発表しました。分析はユーザーのプライバシーを保護しながらClaudeとの会話を自動分析するツール「Clio」を用いて行われ、100万件の匿名化された会話をカバーしているとのこと。分析されたデータの大部分は、Claudeのウェブ版とモバイルアプリの両方でデフォルトとして設定されているClaude 3.7 Sonnetからのものでした。

ClioはユーザーとAIの会話を、アメリカ労働省の職業情報データベース「O*NET」にある1万7000種ものタスクのうち1つにマッピングし、そのタスクに関連する職業やより広範な職業カテゴリーのパターンを見ることができます。以下のグラフは、Cluadeユーザーに占める職業カテゴリーの割合を示したもので、2月に発表された1回目のレポートを灰色で、2回目のレポートで増えたものを緑色、減ったものを青色で示しています。「Computer and Mathematical(コンピューターや数学)」「Education Instruction and Library(教育指導や図書館)」「Life, Physical, and Social Science(生命や物理、社会科学)」など、コーディングや教育、科学などの分野で使用される割合が増えていることがうかがえます。


また、以下は熟考された回答を提供する「extended thinking(拡張思考)」を使用したユーザーの割合をカテゴリー別に表したもの。最も多いのが「Computer & Information Research Scientists(コンピューター&情報研究者)」の9.7%、続いて「Software Developers, Applications(アプリケーションのソフトウェア開発者)」の8.4%、「Software Developers, Systems software(システムソフトウェアのソフトウェア開発者)」の8%の順となっています。また、「Multimedia Artists & Animators(マルチメディアアーティスト&アニメーター)」が6.9%、「Video Game Designers(ビデオゲームデザイナー)」が6.2%と、デジタルクリエイティブに関連するタスクでもよく利用されていました。なお、これらのカテゴリーはあくまで会話の分類に基づいたもので、実際のユーザーがどういう職業に就いているのかはわからない点に注意が必要です。


AnthropicはAIの使用方法を学習や反復といった「augmentative(増強)」的な使用と、モデルに直接タスクを完了させる「automative(自動化)」的な使用に分類しています。1回目のレポートと今回のレポートでは、増強的な使用と自動化的な使用の比率は変化せず、増強的な使用が全体の57%を占めていました。しかし、その詳細な内訳は異なっていたとのこと。

以下のグラフは上が増強的な使用、下が自動化的な使用の内訳を示したもの。増強的な使用に目を向けると、1回目のレポートでは31.3%あった「Iteration(反復)」に関わるタスクが2回目では24.8%に減っており、代わりに「Learning(学習)」に関わるタスクが23.3%から28%に増加しているのがわかります。


以下のグラフは、増強的な使用(茶色・オレンジ色・ピンク色)と自動化的な使用(紺色・青色)を、職業カテゴリー別に表したものです。「Healthcare Practitioners and Technical(医療従事者と技術者)」や、教育分野を含む「Community and Social Service(コミュニティやソーシャルサービス)」では増強的な使用が75%近くを占める一方、「Arts, Design, Ent., Sports, and Media(アート・デザイン・エンターテインメント・スポーツ・メディア)」や「Computer and Mathematical(コンピューターや数学)」では50%近くが自動化的な使用となっています。


また、これまでの分析ではO*NETデータベースに依存してきましたが、現代のAIはO*NETに存在しないタスクにも使用されているため、分析で見落とされるタスクも存在する可能性があります。そこでAnthropicはユーザーアクティビティに基づき、ユーザーがAIを用いるタスクを630の詳細なクラスターに分類したボトムアップのデータセットをリリースする予定だと述べています。データセットの分析は今後の作業となりますが、特に興味深いタスクとして以下のようなものが挙げられています。

・水管理システムとインフラストラクチャープロジェクトの支援
・インタラクティブな視覚化機能を備えた物理ベースのシミュレーションの作成
・フォント選択や実装、トラブルシューティングの支援
・求人応募資料の作成または改善
・バッテリー技術と充電システムに関するガイダンスの提供
・コードとデータベースにおけるタイムゾーン処理の支援

Anthropicは一連の詳細なデータを、AIプラットフォームのHugging Faceで公開しています。

Anthropic/EconomicIndex · Datasets at Hugging Face
https://huggingface.co/datasets/Anthropic/EconomicIndex

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in ソフトウェア,   ネットサービス, Posted by log1h_ik

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