「入手不可能なレトロゲームのオンライン貸し出し」の合法化提案をアメリカ著作権局が拒否
レトロゲームの保存活動に取り組んでいる非営利団体の「Video Game History Foundation(VGHF)」は、アメリカ著作権局に対して「ゲームの仮想的なコピーをオンラインで貸し出す」という行為を許可するように求めています。しかし、アメリカ著作権局は2024年10月28日にVGHFの求めを拒否することを発表しました。
Ninth Triennial Section 1201 Proceeding, 2024 Cycle | U.S. Copyright Office
https://www.copyright.gov/1201/2024/
Statement on the DMCA 2024 triennial review ruling | Video Game History Foundation
https://gamehistory.org/dmca-2024-statement/
Video game preservationists have lost a legal fight to study games remotely - The Verge
https://www.theverge.com/2024/10/25/24279657/us-copyright-dmca-exception-extension-denied-remote-access
VGHFが2023年に報告した調査結果によると、アメリカで1960年~2009年にリリースされたゲームのうち87%は通常の方法で入手できない状態になっているとのこと。VGHFは入手困難になったゲームに学術的な価値を見いだしており、ゲームの歴史研究などに役立てるためにレトロゲームの保存活動を行っています。
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記事作成時点では、VGHFのゲームアーカイブにアクセスするにはVGHFの拠点を実際に訪れる必要があります。VGHFは遠隔地の研究者もゲームにアクセスできるように「電子書籍の図書館と同様に、ゲームの仮想的なコピーをオンラインで貸し出すシステム」の構築を目指しており、アメリカ著作権局に対してデジタルミレニアム著作権法(DMCA)の例外措置を求めていました。
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