2019年10月15日 10時55分ゲーム

無料で2500本以上ものMS-DOSの名作ゲームがブラウザからプレイ可能に、インターネットアーカイブが公開

さまざまな電子資料を保存することを目指すインターネットアーカイブが、MS-DOS向けにリリースされた2500本以上のゲームをコレクションに追加したことを発表しました。無償公開されているコレクションはブラウザ上でプレイすることが可能になっています。

2,500 More MS-DOS Games Playable at the Archive | Internet Archive Blogs
https://blog.archive.org/2019/10/13/2500-more-ms-dos-games-playable-at-the-archive/

Software Library: MS-DOS Games : Free Software : Free Download, Borrow and Streaming : Internet Archive

インターネットアーカイブの学芸員であるジェイソン・スコット氏が「これまでで最大のアップデート」と評価する今回のコレクションの追加は、eXoDOSと呼ばれるプロジェクトによって可能になったもの。eXoDOSはMS-DOS向けのゲームを収集するファンの間で長年にわたって進められてきたエミュレーションプロジェクトで、「現代のシステムでも簡単にMS-DOS向けのゲームが遊べるようにする」という目的で開発が行われています。

スコット氏によると、MS-DOSはバージョン間で細かい部分に違いが多く、MS-DOS向けのゲームは特定のハードウェアや特定のセットアップでのみ動くように記述されていることが多いとのこと。そのため、どんなMS-DOS対応ソフトでも満足に動くようなエミュレーションシステムを開発するのは非常に困難。それでも、記事作成時点では7000本以上のタイトルが既にeXoDOSでエミュレーション可能となっているそうです。

by Wikimedia Commons

当時のソフトメディアは、1980年代から1990年代前半まではフロッピーディスクなどが使われていましたが、1990年代後半からはCD-ROMが登場。最大700MBとゲームデータの容量が増したことによってフルモーションビデオやCDオーディオトラックなどが使えるようになったものの、ゲームデータも増加。

ブラウザでもCD-ROMのゲームを遊ぶために、「CD-ROMのデータをメモリに入れて、仮想ファイルリソースとして保持する」という工夫がされているとのこと。そのため、ブラウザを閉じると保持されていたデータはすべて失われます。ブラウザ上でエミュレーションするに当たって、このCD-ROMのゲームデータをどのように処理するかが大きな壁だったとスコット氏は述べています。

ブラウザ上でゲームを遊ぶには、まず遊びたいタイトルをクリック。

サムネイルの上に表示されている電源スイッチのアイコンをクリックすると、データのダウンロードが始まり、エミュレーションがスタート。

エミュレーションの準備が完了すると、ゲームが起動。コントローラーやマウス操作はゲームに従うようになります。PC側に操作を戻したい場合はエスケープキーを押せばOK。

以下のタイトルは、今回コレクションに追加された2517本に含まれる一部。他にもいろんなゲームが収録されているので、90年代の懐かしい空気にひたりたい人はぜひ自分でプレイしてみてください。

DOOM : Free Borrow & Streaming : Internet Archive
https://archive.org/details/msdos_DOOM_1993(1993)