「Firefox 128」正式版リリース、選択範囲のみを翻訳する機能追加やプライベートブラウジングの互換性向上などのアップデート
ウェブブラウザ「Firefox 128」の正式版が公開されました。ページの特定部分のみを翻訳する機能が追加されたり、サイトデータ消去の際に消えるデータの量を確認可能になったりしています。
Firefox 128.0, See All New Features, Updates and Fixes
https://www.mozilla.org/en-US/firefox/128.0/releasenotes/
◆選択範囲のみを翻訳する機能が追加される
Firefoxの翻訳機能を使用する際に、ページ全体を翻訳するのではなく、特定の部分のみを翻訳することが可能になりました。翻訳したい範囲を選択し、「選択範囲を英語に翻訳」をクリック。
下図のように小さいウィンドウが出現して該当範囲が翻訳されます。残念ながら従来の翻訳機能と同様に、日本語には対応していません。
◆サイトデータを消去する前に消えるデータの量を確認可能に
Firefoxでは設定の「プライバシーとセキュリティ」にある「Cookieとサイトデータ」の「データを消去」をクリックすることで、過去に訪問したサイトのデータやキャッシュを削除することができます。
過去のすべてのデータを削除するほか、特定の時間以内のデータを選択して削除することもできます。Firefox 128以降、データのカテゴリ分類がシンプルになったほか、期間を選択するとどの程度のデータが消去される見込みなのかが表示されるようになりました。
◆プライベートブラウジングの互換性向上
プライベートブラウジング中でも、Netflixなどのストリーミングサイトの保護されたコンテンツを再生できるようになりました。
◆開発者向けの変更点
・インスペクターでCSSルールの詳細度を表示開始
開発者ツールのインスペクターにおいて、CSSセレクターにカーソルをあわせるとCSSルールの適用優先順位を決める数値である詳細度を表示するようになりました。
・カスタムプロパティの宣言に一致しない値をエラー表示するように
カスタムプロパティの宣言内容に一致しない値を入力した場合、プロパティが無効であるというエラーが表示されるようになりました。
◆その他の変更点
・アメリカとカナダのユーザー限定機能が追加される
アメリカおよびカナダに居住しているユーザーは、アドレスバーを開いたときに最近の検索内容や現在トレンドになっている検索内容が表示されるようになりました。
・macOSにおいてシステムの音声処理が使用可能に
getUserMediaを介したマイク入力において、利用可能な場合にはシステムの音声処理が使用されるようになりました。
・MIMEタイプが「text/*」のファイルをレンダリング可能に
MIMEタイプが「text/*」となっているファイルについて、ダウンロードすることなくブラウザ上でレンダリングできるようになりました。
また、Firefox 128には複数のセキュリティバグフィックスが含まれています。
なお、次期メジャー版となる「Firefox 129」は現地時間の2024年8月6日にリリース予定です。
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