セキュリティ

ジャミング装置でWi-Fiを遮断し防犯カメラの映像記録やライブ配信を無効化するハイテク強盗の存在が確認される


市販の防犯カメラの中には「撮影データを無線通信でクラウドに保存する」という仕組みのものも存在します。この「無線通信機能搭載防犯カメラ」を無力化するためにジャミング装置を使う強盗が存在することが、テクノロジー関連のラジオ番組やTVショーで司会を務めるキム・コマンド氏によって報告されています。

A SWAT Team stormed my house
https://www.komando.com/kims-column/a-swat-team-stormed-my-house/901490/

SWAT team raids Kim's house - YouTube


コマンド氏は2024年2月16日に強盗事件の被害に遭いかけました。事件当日の18時45分頃にコマンド氏が自宅で過ごしていたところ、上空に警察のヘリコプターが飛来し、「警察です」という録音音声を響かせたとのこと。また、家の敷地の周りにはSWAT隊員が大勢控えていました。


コマンド氏が警察に気付いて裏庭に出た時には、敷地周辺に設置されていたジャミング装置がSWAT隊員によって発見されていました。隊員はコマンド氏に対して「南米のギャングが強盗に入っています。ジャミング装置が仕掛けられているということは、あなたの家も標的かもしれません」と伝え、敷地に入る許可を求めてきました。


その後、SWAT隊員によってコマンド氏の自宅内の捜索が始まりましたが、幸いにも強盗は発見されませんでした。しかし、コマンド氏の自宅から4軒離れた住宅は強盗の被害に遭ってしまいました。


強盗の被害者の証言によると、被害者は17時頃に夕食を食べるために住宅を離れ、その約5分後に「防犯カメラがオフラインになった」という通知を受け取ったとのこと。被害者はインターネット回線に問題が生じただけだと考えていましたが、実際にはカメラがオフラインになっている間に強盗が侵入して現金2万5000ドル(約380万円)と10万ドル(約1500万円)相当の貴重品が盗み出されていました。

防犯カメラの中には映像をインターネット経由でクラウドに保存しているものや、映像をスマートフォンアプリなどからリアルタイムで確認できるものが存在します。しかし、ジャミング装置によってインターネット接続が遮断されてしまうと、映像の記録が残らなくなったり、映像のリアルタイム確認が不可能になったりします。コマンド氏は自身がジャミング装置を用いる強盗の被害に遭いかけた経験を踏まえて、以下の対策を推奨しています。

・無線接続の防犯カメラだけでなく、バックアップ用に有線接続の防犯カメラも設置する
・映像をSDカードなどに保存できる防犯カメラを使う
・人間の動きを検知して自動点灯するライトを設置する
・携帯電波を強化できるフェムトセルを導入する
・Alexaなどを使って外出時でも人がいるような照明の点灯を再現できるようにする
・人間がテレビを鑑賞する際のチャンネル変更動作をシミュレートできるデバイスを使う
・「防犯カメラ設置中」を示すステッカーなどを掲示する
・不動産情報サイトから自宅の間取り情報を削除する

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in ハードウェア,   セキュリティ, Posted by log1o_hf

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