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Appleが次世代SoCの「M2 Pro」と「M2 Max」を発表、新型MacBook Pro&Mac miniも登場


2023年1月17日、Appleは次世代SoCの「M2 Pro」と「M2 Max」を発表しました。これに合わせ、M2/M2 Proを搭載した新型「Mac mini」とM2 Pro/Maxと搭載した新型「MacBook Pro」も登場しています。

Apple、次のレベルのワークフローを可能にする次世代チップのM2 ProとM2 Maxを発表 - Apple (日本)
https://www.apple.com/jp/newsroom/2023/01/apple-unveils-m2-pro-and-m2-max-next-generation-chips-for-next-level-workflows/

Apple、M2 ProおよびM2 Maxを搭載したMacBook Proを発表 - Apple (日本)
https://www.apple.com/jp/newsroom/2023/01/apple-unveils-macbook-pro-featuring-m2-pro-and-m2-max/

Apple、M2とM2 Proを搭載した新しいMac miniを発表 — これまで以上にパワフル、高性能、万能に - Apple (日本)
https://www.apple.com/jp/newsroom/2023/01/apple-introduces-new-mac-mini-with-m2-and-m2-pro-more-powerful-capable-and-versatile-than-ever/

◆M2 Pro&M2 Max
M2 ProとM2 Maxは業界をリードするワット当たりの性能を実現しており、M2 Maxはプロ向けノートブック用のSoCとして世界で最もパワフルかつ電力効率の高いチップとなっています。

M2 ProはM2のアーキテクチャをスケールアップしたSoCで、最大12コアのCPUと最大19コアのGPU、そして最大32GBの高速ユニファイドメモリを搭載。第2世代の5nmプロセステクノロジーを利用して作られたM2 Proは、トランジスタ数がM1 Proの約20%増、M2の約2倍となる400億個も備えています。また、ユニファイドメモリのメモリ帯域もM2の2倍となる200GB/sを実現。次世代の10コアまたは12コアのCPUは、最大8つの高性能コアと4つの高効率コアで構成されており、M1 Proの10コアCPUよりも最大20%高速なマルチスレッドCPUパフォーマンスを実現します。


M2 Maxは最大38コアのGPU、2倍のユニファイドメモリ帯域幅、最大96GBのユニファイドメモリを搭載。トランジスタ数はM1 Maxよりも100億個多い670億個で、ユニファイドメモリのメモリ帯域幅はM2 Proの2倍、M2の4倍となる400GB/sに到達。これによりファイルサイズの大きなデータも瞬時に開くことが可能で、プロ向けの負荷の高いアプリもサクサク動作可能となります。なお、CPUはM2 Proと同じ12コアです。


この他、M2 ProとM2 Maxは次世代の16コアNeural Engineを搭載しており、1秒間に15兆8千億回の演算が可能。これにより前世代のNeural Engineよりも最大40%の高速化が実現されているとのこと。また、M2 ProはハードウェアアクセラレーテッドH.264、HEVC、ProResビデオエンコード/デコードのためのパワフルで効率に優れたメディアエンジンを搭載しており、これによりごくわずかな電力で8Kの複数のProResビデオストリームでも再生することができます。M2 Maxは2つのビデオエンコードエンジンと2つのProResエンジンを搭載しているため、M2 Proと比較して最大2倍の速度でビデオのエンコードが可能。他にも、より優れたノイズ低減を実現しながらNeural Engineと共にコンピュテーショナルビデオを活用してカメラの画質を向上させてくれる画像信号プロセッサや、クラス最高のセキュリティを実現するための次世代「Secure Enclave」といったカスタムテクノロジーも採用されています。

Adobe Photoshopのようなアプリで負荷の高いワークロードを実行した場合、M2 Pro搭載MacBook ProはM1 Pro搭載MacBook Proと比べてパフォーマンスが40%高速になり、Intel Core i9搭載MacBook Proと比較するとパフォーマンスが80%も高速になります。


Xcodeでのコンパイルの場合、M2 Pro搭載MacBook ProはM1 Pro搭載MacBook Proと比べてパフォーマンスが25%高速になり、Intel Core i9搭載MacBook Proと比較するとパフォーマンスが2.5倍も高速になります。


◆M2 ProおよびM2 Max搭載の新型MacBook Pro
M2 ProおよびM2 Maxを搭載した新型MacBook Proも発表されました。M2 ProおよびM2 Maxのこれまでにない電力効率により、バッテリー駆動時間は最大22時間を実現しており、これはMac史上最長のバッテリー駆動時間になるとのこと。また、前世代よりも最大2倍も高速なWi-Fi 6Eに対応していたり、先進的のHDMIにより初めて8Kディスプレイへの対応も実現していたりと、SoC以外での進化も顕著です。


ディスプレイサイズは14インチと16インチ


MacBook Proは周辺機器との高速接続を実現するために3つのThunderbolt 4ポート、MagSafe 3充電、ハイインピーダンスヘッドフォン対応のヘッドフォンジャックを備えています。


さらに、SDXCカードスロット、8K・60Hzのディスプレイや4K・240Hzのディスプレイへの出力にも対応したHDMIポートも搭載。


新しい14インチと16インチのMacBook Proは2023年1月17日から予約注文開始で、2月3日(金)発売予定です。14インチモデルが税込28万8800円からで、16インチモデルが税込34万8800円からという価格帯になっています。


◆M2とM2 Pro搭載の新型Mac mini
さらに、M2あるいはM2 Proを搭載した新しいMac miniも登場しています。特にM2 Pro搭載モデルはMac miniに初めてプロレベルのパフォーマンスをもたらすこととなるため、これまでこのようなコンパクトなサイズのコンピューターでは想像できなかった高性能なワークフローを実現しているとのこと。M2モデルは最大2台のディスプレイ、M2 Proモデルは最大3台のディスプレイに映像を出力することが可能です。


M2モデルは2つのThunderbolt 4ポートを搭載しており、最大2台のディスプレイに対応。


M2 Proモデルは4つのThunderbolt 4ポートを搭載し、最大3台のディスプレイに対応しているだけでなく、Macで初めて1台の8Kディスプレイへの出力にも対応しています。


なお、両方のモデルが2つのUSB-Aポート、HDMIポート、ギガビットEthernetポート(10GBオプションあり)、ハイインピーダンスヘッドフォンに対応するようアップグレードされたヘッドフォンジャックを搭載しています。

Mac miniはStudio DisplayやMagicアクセサリと組み合わせることで、圧倒的なデスクトップ体験を実現可能。Studio Displayは広々とした27インチ5K Retinaディスプレイで、センターフレームに対応した12メガピクセルの超広角カメラ、スタジオ品質の3マイクアレイ、空間オーディオを楽しめる6スピーカーサウンドシステムを備えており、最高のMacデスクトップセットアップ体験が完成するとAppleはアピールしています。


なお、新型Mac miniも2023年1月17日から予約注文開始で、2月3日(金)発売予定です。M2モデルは税込8万4800円から、M2 Proモデルは税込18万4800円からの販売となります。

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in ハードウェア, Posted by logu_ii

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