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Apple Carは1400万円未満の価格・カスタムチップ搭載・完全自動運転機能なしで2026年にリリースされるとの報道


長らくAppleが開発しているとウワサされている自動運転車について、Bloombergが「Appleは独自開発の自動運転車を2026年にリリース予定」と報じています。

Apple (AAPL) Scales Back Self-Driving Car and Delays Launch Until 2026 - Bloomberg
https://www.bloomberg.com/news/articles/2022-12-06/apple-scales-back-self-driving-car-and-delays-launch-until-2026

Apple Car on track for 2026 release, under $100K price, custom chip, and no full self-driving at launch - 9to5Mac
https://9to5mac.com/2022/12/06/apple-car-2026-release/

Apple still can’t figure out what kind of car it wants to make - The Verge
https://www.theverge.com/2022/12/6/23496789/apple-car-cost-self-driving-project-titan

Appleが独自に開発しているとウワサされてきた自動運転車、通称「Apple Car」についてはさまざまなものがあります。ただし、Appleが自動車業界のベテランエンジニアを雇用したり、自動車関連特許を取得したりしていることが判明しているため、自動運転車の開発に取り組んでいることは明らかであると考えられています。

2017年にはAppleが物理的な車両の製造を断念し、自動運転車用のソフトウェア開発に注力すると報じられましたが、2020年末には再び自社製車両を生産するよう方針を転換したと報じられており、この頃から2024年までに生産が開始されると報じられていました。Apple Carのリリース時期についてはさまざまで、2024年という予想もあれば「早ければ2025年」「2028年まで延期されることになっても驚きはない」というものもありました。

Appleの自動運転車は早くても2025年の登場になると有名アナリストが主張 - GIGAZINE


また、2021年には自動車メーカーのヒョンデや起亜自動車がAppleと共同でApple Carの製造を行うと報じられ、Apple Carの登場が現実味を帯びました。しかし、ヒョンデと起亜自動車は「Appleとは自動車に関する協議をしていない」と発表し、ウワサを否定しています。

ヒュンダイと起亜が「Appleとは自動車に関する協議をしていない」と発表、両社の株価は大幅下落 - GIGAZINE


Bloombergの最新の報道によると、Appleは自動車開発プロジェクト「タイタン」において、車両を市場に投入することを優先するために、リリース時には完全自動運転機能を車両に搭載することを諦めた模様。これまでの報道では、Appleが「ハンドルやペダルがない完全自動運転車」のリリースを目指していると報じられていました。

これに対して、情報筋は「Appleは現在、ステアリングホイールとペダルを含む、高速道路でのみ利用可能な完全自動運転機能をサポートする『野心的でない車両』の設計を計画している」とBloombergに語っています。


加えて、Appleはドライバーが高速道路で完全自動運転機能を利用している最中に映画を見たりゲームをプレイしたりできるようにすることを計画しているとも報じられています。ただし、悪天候に遭遇するなどの完全自動運転ではなく運転手による手動での運転が必要な場面では、システムがユーザーに警告を行えるよう設計されているとのこと。なお、情報筋によるとAppleはApple Carの完全自動運転機能をまず北米地域でリリースし、その後、時間をかけて機能の改善・拡張を行っていくことを計画しているそうです。

Apple Carの開発に近しい情報筋によると、Appleは独自開発の自動車のリリース時期を2025年から2026年に延期しており、販売価格が10万ドル(約1400万円)未満になるよう開発を進めているとのこと。また、Apple CarにもApple独自開発のApple Siliconを搭載することを目指しており、Apple Car用のチップは「AppleがMac向けに用意しているApple Siliconの最上位モデルを4つ合わせたものに等しいスペックになる」と予想されています。このApple Car向けチップはすでに生産準備が整っていると言われていますが、Appleは製造コストを下げるためにチップの規模を縮小する可能性があるとも報じられています。


さらに、BloombergはApple Carの外観デザインについて、「Appleはまだ取り組んでいない」と報じており、デザインチームはまだ「試作前の段階にある」としました。Bloombergによると、AppleのApple Car開発のロードマップは以下の通りです。

2023年:デザインを決定
2024年:年末までにソフトウェア部分を決定
2025年:大規模なテストを実施
2026年:発売

また、Bloombergは「Apple Carのデザイン面は、電気自動車スタートアップ・Canooの元CEOであるウルリッヒ・クランツ氏と、テスラやランボルギーニ、ポルシェなどで働いてきたマネージャーらにより主導されています。ソフトウェア面はテスラの元マネージャーであるスチャート・バウワーズ氏が率いており、安全工学・テスト・規制面は元フォードの幹部であるデシ・ウジカシェビチ氏が率いています」と報じました。

他にも、Appleはハンドルなしの完全自動運転車の開発から、従来通りのハンドルありの車両開発に方針転換したことで、独自のプラットフォームを開発するのではなく、既存の電気自動車プラットフォームを取得することを目論んでいるとも報じられています。

なお、Apple Carの開発チームを率いる人物はこれまでに何度も交代してきましたが、Apple Watchおよびヘルスアプリの開発チーフであったケビン・リンチ氏が2021年7月にApple Car開発チームのリーダーに就任したと報じられてからは、プロジェクトリーダーの交代は起こっていないとのことです。

Apple Watchの開発に携わった技術担当ヴァイスプレジデントがAppleの自動運転車プロジェクトに加わる - GIGAZINE

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in 乗り物, Posted by logu_ii

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