iPhone 14 Proの生産台数が600万台近く減少する可能性が高くロックダウンが続くとさらに悪化する可能性大、Appleの主要な製造拠点であるFoxconnでの混乱が原因
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のロックダウンが重荷となり、一時大規模な抗議デモまで発生した中国のiPhone製造拠点「Foxconn」における生産能力が大幅に低下し、2022年内の生産台数は600万台近く低下する可能性が高いとBloombergが報じました。
Apple to Lose 6 Million iPhone Pros From Tumult at China's Foxconn Plant (AAPL) - Bloomberg
https://www.bloomberg.com/news/articles/2022-11-28/apple-to-lose-6-million-iphone-pros-from-tumult-at-china-plant
鴻海鄭州廠 啟動新一波徵人 | 產業熱點 | 產業 | 經濟日報
https://money.udn.com/money/story/5612/6797819
Inside Foxconn’s ‘iPhone City’: how Apple’s biggest contractor fell victim to China’s zero-Covid policy | South China Morning Post
https://www.scmp.com/tech/tech-trends/article/3201252/apple-supplier-foxconn-offers-new-incentives-veteran-workers-after-paying-some-new-hires-leave
中国河南省鄭州市にあるFoxconnの工場では、感染拡大を防ぐために行われたロックダウンが従業員の不安をあおり、さらに給料支払いの問題から生じた不満が高まった結果、従業員による大規模な抗議デモが発生しました。
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感染への恐れやFoxconnへの不満から、20万人いたFoxconnの従業員のうち2万人が工場を去ったとも報じられており、生産能力が大幅に低下していることが伝えられています。
Bloombergが報じたところによると、事情に詳しい関係者が、人員の減少から2022年内のiPhone 14 Proモデルの生産台数は600万台近く減少する可能性が高いと伝えたとのこと。状況は依然として流動的であり、見積もりが変わる可能性があるものの、ロックダウンが今後数週間続いた場合、生産はさらに遅れる可能性があるそうです。
生産能力低下にあえぐFoxconnは、元従業員の復職を目的とした人材募集計画「帰雁(きがん)プロジェクト(歸雁計畫)」を新たに立ち上げ、再興を図ろうとしています。Foxconnが2022年11月27日に発表したこのプロジェクトでは、復職するベテラン従業員に対して時給30元(約580円)という比較的高い賃金が保証され、加えて雇用安定手当3000元(約5万7800円)、介護・温情手当3000元、復職手当500元(約9600円)の計6500元(約12万5000円)が支給されるとのこと。
Foxconnは、iPhone 14 ProとiPhone 14 Pro Maxの大部分を生産していますが、生産の遅れのため、Appleは全体の生産目標を以前の9000万台という予想から約8700万台に引き下げたとBloombergは伝えました。
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