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App Storeの広告表示範囲が「Today」や各アプリの個別ページにも拡大することが開発者に通知される


iPhoneやMacでおなじみのAppleは近年、ハードウェアだけでなくウェブサービスや広告事業にも注力しています。2022年10月25日からは、iOS向けアプリストアの「App Store」における広告表示を起動時の初期画面である「Today」や各アプリの個別ページにも拡大することを、Appleが開発者への電子メールで通知しました。

Apple Announces More Ads Coming to App Store Starting Next Week - MacRumors
https://www.macrumors.com/2022/10/22/apple-announces-more-app-store-ads/

More ads rolling out to App Store starting next week, Apple tells developers | iMore
https://www.imore.com/apple/more-ads-rolling-out-to-app-store-starting-next-week-apple-tells-developers

Apple just confirmed that more ads are hitting the App Store | Tom's Guide
https://www.tomsguide.com/news/apple-just-confirmed-that-more-ads-are-hitting-the-app-store

記事作成時点のApp Storeでは、検索画面のトップページや検索結果画面にアプリの広告が表示されています。


広告で表示されているアプリは通常のアプリとは異なる青地で区別されており、「広告」というタグも付与されています。


2022年8月には、広告事業の拡大を図るAppleがさらにApp Storeにおける広告表示範囲を拡大する計画であることが報じられました。この際に新たな広告表示場所として挙げられていたのが、起動時の初期画面である「Today」および各アプリの個別ページ下部にある「その他のおすすめ」です。

iPhoneのアプリストアで広告の表示場所が拡大される - GIGAZINE


そして現地時間の10月22日、Appleがアプリ開発者に送った電子メールで「10月25日からApp Storeの広告表示範囲が拡大し、『Today』および『その他のおすすめ』にも広告が表示され始める」と通知しました。


新たな変更はすでにAppleのサポートページに反映されています。「Today」タブのヘルプには、「アプリを見つけるためにユーザーが初めてApp Storeにアクセスしたときにリーチしましょう。『Today』タブ広告を使えば、アプリがApp Storeのトップページに目立つように表示され、App Storeにアクセスしたユーザーが最初に目にするコンテンツになります」と記されています。

「Today」タブ - ヘルプ - Apple Search Ads
https://searchads.apple.com/jp/help/ad-placements/0083-today-tab/


なお、App Storeで表示される広告はApp Store Connectでカスタムプロダクトページの承認を受け、さらにiOS向けのアプリ広告プラットフォームであるApple Search Adsで承認を受ける必要があります。

各アプリの個別ページ下部にある「その他のおすすめ」にも広告を表示する点について、海外メディアのTom's Guidは「アプリの説明ページに競合アプリのリンクが表示されることを意味し、開発者にとって特に問題となる可能性があります」と指摘しています。

また、テクノロジー関連の著作権専門家であるFlorian Mueller氏は、「これはアプリの実効税率を引き上げるもう1つの手段です。開発者は自分のアプリページで広告を購入して、他の開発者によって顧客が奪われるのを回避する必要があります」と述べました。

Apple just sent all developers an email that "Today tab and product page campaigns start October 25." It's another means of increasing the effective app tax rate, forcing developers to buy ads on their own app pages in order to avoid that others steer customers away from there.

— Florian Mueller (@FOSSpatents)


近年のAppleは広告ビジネスに注力しており、ユーザープライバシーの保護を掲げて2021年に導入された新ポリシーの「App Tracking Transparency(ATT)」が、Appleの広告ビジネスにとって追い風になっていることが指摘されています。

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また、2022年10月にはストリーミングコンテンツ検索サービスの「Apple TV」にも広告追加を検討していることが報じられました。

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in モバイル,   ネットサービス, Posted by log1h_ik

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