任天堂が2022年4月~6月までの収益を報告、ハードとソフトともに減少傾向と苦戦する結果に
任天堂が2023年3月期第1四半期(2022年4~6月)の決算を発表しました。報告された内容によると、純利益は前年より大きく増加したものの、Nintendo Switchを中心とした売上高は前年同期より減少しています。
CONSOLIDATED FINANCIAL HIGHLIGHTS|Nintendo
(PDFファイル)https://www.nintendo.co.jp/ir/pdf/2022/220803e.pdf
Nintendo reports Switch sales dip as chip shortage continues to bite - The Verge
https://www.theverge.com/2022/8/3/23290085/nintendo-switch-q1-2023-earnings-sales-software-hardware-down-semiconductor-shortage
任天堂の2023年3月期第1四半期決算によると、同期の売上高は前年同期比で4.7%減の3074億円を記録しました。一方、同期における純利益は前年同期比で28.3%増の1189億円と、大幅な伸びをみせています。売上高の減少には、Nintendo Switchの販売不振が大きく影響していると見られ、前年同期に445万台を記録していた販売数は、2022年第1四半期では343万台と大きく落ち込んでいます。
任天堂は2022年3月までの会計年度の目標として、総売上高が1兆6000億円、純利益が3400億円という数字を挙げており、年度中に2100万台のNintendo Switchを販売することを目指すとのこと。
ソフト面では、2022年4月に発売されたNintendo Switch Sportsが484万本、6月発売のマリオストライカーズ バトルリーグが191万本の販売本数を記録。また、Nintendo Switchのダウンロード版ソフトが特に好調で前年同期比16%増の880億円と成長しています。同期におけるソフトの販売本数は前年同期比で8.6%減の4140万本。スマートフォン向けコンテンツの収入は大きく減少し、前年同期比で16.8%減の109億円となりました。
2022年の後半にはポケモン完全新作やスプラトゥーン3など大型タイトルが控えているため売上増加が見込めますが、任天堂は主に円安や半導体などの供給不足、新型コロナウイルスの影響によりNintendo Switchの製造が依然として妨げられる可能性があると予測していました。一方で、同期におけるNintendo Switchの生産は予定より遅れているものの、2022年夏の終わりごろから生産が追いついて徐々に改善されていく見込みを任天堂は語っています。
任天堂は2022年にNintendo Switchの販売台数が10%減少すると予想している - GIGAZINE
市場調査会社のNPDは、アメリカのゲーマーがゲームに費やす時間は2022年4月~6月で前年同期と比較して13%減少したと調査結果を報告しています。NPDは同様に、新型コロナウイルスのパンデミックによって急増した需要の落ち着きや、最新ゲーム機の供給不足を主な原因として、2022年のゲーム市場への支出が大きく減少するという予測を発表していますが、「ゲーム市場は短期的には衰退しているように見えますが、長期的にはかつてないほど強力に成長しています」と述べています。
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