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「荒野行動」のNetEaseや「PUBG MOBILE」のTencentが中国でゲーム販売ライセンスを得られない状況が続いている


中国ではゲームを販売する前に中国の行政機関「国家新聞出版署(NPPA)」が発行するライセンスを得る必要があります。しかし、中国は2021年7月~2022年3月までライセンス発行を停止しており、発行が再開した2022年4月以降にも中国に拠点を置く大手ゲーム開発企業「Tencent」と「NetEase」がライセンスを得られない状況が続いています。

Tencent and NetEase absent from 67 new video game approvals in China, as ByteDance and Bilibili emerge as big winners | South China Morning Post
https://www.scmp.com/tech/policy/article/3185097/tencent-and-netease-absent-67-new-video-game-approvals-china-bytedance

TencentとNetEaseはどちらも中国に拠点を置くゲーム企業で、Tencentは「PUBG MOBILE」を開発したり「Pokémon UNITE」を任天堂と共同開発したりと、世界的に有名なゲームタイトルを数多く開発しています。また、NetEaseも「ディアブロ イモータル」や「荒野行動」といった有名タイトルを開発しています。

上記のように中国は国内に大手ゲーム企業を複数有していますが、2021年には中国政府が「子どもの1週間のオンラインゲームのプレイ時間を3時間までに制限する規則」を制定したり、国営メディアが「ゲームは精神的なアヘン」と述べたりと、中国政府はゲームを有害なコンテンツとして非難しています。さらに、2021年7月にはNPPAがゲーム販売ライセンスの発行を停止し、1万4000社におよぶゲーム企業が倒産の憂き目に遭いました。

中国政府によるゲームライセンス発行停止によりわずか5カ月で1万4000社が倒産 - GIGAZINE


NPPAによるライセンス発行停止は10カ月続き、2022年4月にライセンス発行が再開されました。しかし、ライセンスは4月に45本、5月に60本、6月に67本と非常に少ない本数のタイトルにしか発行されておらず、TencentとNetEaseがライセンスを獲得できていないことが報じられています。

一方で、ムービー共有サイトを運営する「bilibili」が「フィスト 紅蓮城の闇」のPlaystation 5版を販売するライセンスを得たり、TikTokの運営元である「ByteDance」がモバイルゲーム「Crystal of Atlan」の販売ライセンスを得たりと、大手テクノロジー企業が新規ライセンスを獲得していることも明らかになっています。

なお、NetEaseが開発した「ディアブロ イモータル」は強烈な課金要素非難されているものの、リリースから2週間で約32億円を売上げる好スタートを切っています。しかし、2022年6月23日に予定されていた中国市場でのリリースは延期されており、記事作成時点でもリリース予定日が発表されていません。中国国内での「ディアブロ イモータル」リリース延期は、プロモーション時に「習近平国家主席と『くまのプーさん』を関連付ける」という禁忌に触れたことが原因ではないかと報じられています。

「習近平=プーさん」ネタをいじってしまった「ディアブロ イモータル」が中国でリリース延期 - GIGAZINE

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in ゲーム, Posted by log1o_hf

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