ゲーム

中国政府によるゲームライセンス発行停止によりわずか5カ月で1万4000社が倒産


中国政府はゲームに対する規制を強化し続けており、実名を入力しないとゲームができないシステムゲームのプレイ時間を制限するための顔認証機能などを実装し、さらには週3時間以上のオンラインゲームを禁止する規則まで制定しています。そんな中国では、ゲームライセンスの発行停止に伴いゲーム関連企業が2021年だけで1万4000社も倒産していることが明らかになりました。

China gaming crackdown: freeze on new video game licences extends into 2022 as 14,000 gaming-related firms shut down | South China Morning Post
https://www.scmp.com/tech/policy/article/3161717/china-gaming-crackdown-freeze-new-video-game-licences-extends-2022


Over 140,000 gaming firms close as China continues new license freeze | AppleInsider
https://appleinsider.com/articles/22/01/02/over-140000-gaming-firms-close-as-china-continues-new-license-freeze

中国では新しいゲームをリリースするには、中国政府統括の行政機関のひとつである国家新聞出版署(NPPA)からライセンスを取得する必要があります。しかし、2021年7月末以降、NPPAは新しいゲームにライセンスを発行していません。これは中国でゲーム関連規制の再編に伴いライセンス発行が9カ月にわたり休止した2018年以来最長の停止です。

これに伴い、ゲームのマーチャンダイズ・広告・パブリッシングに携わる中国企業の倒産が相次いでいることが明らかになっています。中国の国営新聞であるSecuritiesDailyの報道によると、2021年7月末以降、約1万4000社が企業登録追跡会社・Tianyanchaのデータベースから削除されている、つまりは倒産しているとのこと。2020年には同様の理由で1万8000社が倒産しているとのことで、企業の倒産ペースは「加速している」とSouth China Morning Postは報じています。


TikTokの所有者であるByteDanceやインターネット検索サービスのBaidu、Tanwan Gamesといった大手企業は、ゲーム部門に属する従業員を解雇することで損失を減らしています。一方で、中国の大手ゲーム企業であるテンセントやNetEaseは、海外市場により多くのリソースを割く形にシフトしており、テンセント傘下のTiMi Studio Groupはシンガポールに新しいゲームスタジオを開設予定です。

NPPAはゲームライセンスの発行停止について何のアナウンスもしておらず、承認プロセスがいつ頃再開するかも不透明というのが現状。なお、2019年5月以降のライセンスを発行していた時期においては、NPPAは月の中頃から月末にかけて新規ライセンスを発行したゲームタイトルを公表しており、これによると毎月80~100本ほどのゲームに対してライセンスが与えられていました。

この記事のタイトルとURLをコピーする

・関連記事
実名を入力しないとゲームができない「実名検証システム」が2020年9月から中国でスタート - GIGAZINE

大手ゲーム会社のテンセントが未成年ユーザーに対して「顔認証によるゲームプレイ時間の制限」を実施すると発表 - GIGAZINE

「ゲームは精神的なアヘン」と中国国営メディアが批判してテンセントなどゲーム企業の株価が急落 - GIGAZINE

「週3時間以上のオンラインゲームを禁止」する規則が登場、ゲームが許されるのは1日1時間×3日のみ - GIGAZINE

中国のオンラインゲーム承認プロセスが鈍化、ゲーム企業の株価は急落 - GIGAZINE

テンセントやNetEaseなど中国のゲーム会社が連名で「Steamなどの国外ゲーム販売プラットフォームをボイコットする」と表明 - GIGAZINE

in ゲーム, Posted by logu_ii

You can read the machine translated English article here.