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宗教・性別・性的嗜好に基づいてユーザーを広告のターゲットにすることを禁止する「デジタルサービス法」がEUで合意へ


EUが宗教・性別・性的嗜好(しこう)に基づいてオンラインユーザーをターゲットにする行為を禁止するデジタルサービス法(DSA)について、EU加盟国と欧州議会が2022年4月22日付けで合意する可能性が報じられています。

EU to unveil law to force Big Tech to police illegal content | Financial Times
https://www.ft.com/content/f39a8b61-c7b4-4674-9606-b923f63ad770

EU to unveil landmark law to force Big Tech to police illegal content | Ars Technica
https://arstechnica.com/tech-policy/2022/04/eu-to-unveil-landmark-law-to-force-big-tech-to-police-illegal-content/

DMA: EU legislators resist pressure to change data provisions in the final text – EURACTIV.com
https://www.euractiv.com/section/digital/news/dma-eu-legislators-resist-pressure-to-change-data-provisions-in-the-final-text/

DSAはデジタル市場法(DMA)と共に、2020年12月に法案が提出されました。DSAが具体的にどういう法案なのかは、以下の記事にまとめられています。

GoogleやAmazonなどに罰金として収益の最大10%を科す「デジタル市場法」や「デジタルサービス法」を欧州委員会が提案 - GIGAZINE


DSAは、企業がユーザーのオンライン上の安全をどのように保証すべきかについてのルールを初めて法的に設けるものとなります。例えば、インターネット上のコンテンツを不本意にクリックするように誘導する「ダークパターン」はDSAで禁止されます。

また、新型コロナウイルスのパンデミックやロシアによるウクライナ侵攻を踏まえて、プラットフォーム側がフェイクニュースやプロパガンダに対する措置を取っているかどうかを開示させる緊急体制も盛り込まれる予定だとのこと。さらに、ユーザーの属性・行動・興味・関心をもとにして狙い撃つように広告を表示するターゲティング広告も禁止される見込みです。


加えてSNSだけではなく、検索エンジンもDSAの取り締まり対象となるため、GoogleやMicrosoftなどは自社の検索プラットフォームでユーザーが誤情報を広めた場合のリスクを評価する必要があります。

中規模のプラットフォームにはDSAへ完全に準拠できるまでの猶予期間が与えられるとのことですが、GoogleやTwitterのような、少なくとも4500万人以上のユーザーを抱えるプラットフォームは「大規模プラットフォーム」と定義され、即時に準拠することが求められる模様。規則に反した企業は全世界の売上高の最大6%の罰金を科されることになります。


イギリス経済紙のFinancial Timesによると、欧州議会は「プライバシー保護の強化を望むDSA推進派」と、「あくまでもビジネスフレンドリーな規制にとどめることを求めるリベラル派」に分かれており、両派閥は緊張関係にあるとのこと。DSA推進派であるクリステル・シャルデモーゼ氏は「今は我々に勢いがあります。今こそ合意に向けた最高のタイミングです。私たちはより良いルールを用意し、ユーザーをより強固に保護する必要があります。DSAは、プラットフォームがアルゴリズムに責任を持ち、リスク評価とリスク軽減を行い、私たちを守ってくれるでしょう」と語っています。

EUのデジタル政策担当ヴァイスプレジデントを務めるマルグレーテ・ヴェスタガー氏は、「DSAによって規制当局が、オンラインユーザーが安全に製品を購入したり自己表現したりするために行動できるようになるでしょう」と語りました。また、法案に関わるEU関係者は「ユーザーがインターネットで見るものを、オンラインプラットフォーム側が一方的に決めるものではないということを、DSAは示します」と述べています。

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in メモ,   ネットサービス, Posted by log1i_yk

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