ネットサービス

「Dell製ノートPCの不具合に関する公式コミュニティのトピックが他の場所へ広まった途端に削除されてしまった」と話題に


ソーシャルニュースサイトのHacker Newsで、「Dell製ノートPCのCPUのスロットリングの不具合に関する公式トピックが、Hacker Newsにリンクが貼られた直後に削除されてしまった」と話題になっています。

Dell deletes Latitude CPU Throttling issue after link is posted here | Hacker News
https://news.ycombinator.com/item?id=30333956

2021年7月、Dell製のオフィス向けノートPC「Latitude」の公式コミュニティに、「Latitude 5420/7420/7520でLinuxを使用した場合、CPUのスロットリングに不具合が生じる」という問題に関するトピックが作られました。

Latitude 5420/7420/7520 CPU Throttling Issue on Linux - Dell Community
https://www.dell.com/community/Latitude/Latitude-5420-7420-7520-CPU-Throttling-Issue-on-Linux/td-p/7959019


CPUのスロットリングとは、CPUの温度が上がりすぎた際に自動でクロック周波数(動作周波数)を落とす機能であり、CPUの温度を下げて物理的な破損や発火を防ぎ、バッテリーの寿命を延ばすことにもつながります。ノートPCやデスクトップPCが熱くなった時に処理性能が落ちるのは、スロットリングによりクロック周波数が落ちているためです。

Dellの公式コミュニティに作られたトピックでは、IntelのCore i7-1185G7プロセッサを搭載したLatitude 5420/7420/7520で、OSにLinuxを使用した際にCPUスロットリングの不具合が生じると報告されています。トピックの作成者によると、これらのノートPCでLinuxを使用した場合、レガシーインターフェースの不正な動作が原因で、消費電力の高いワークロードを短時間実行するとクロック周波数が400MHzに抑えられてしまうとのこと。この問題はLinuxディストリビューション・Ubuntuの修正コードであるintel/thermald v2.4.6をインストールすると解決できるそうですが、その後も同様の条件で「クロック周波数が1800MHzに抑えられてしまう」という不具合が発生し、こちらは解決できていないと述べています。

一連の問題は2021年3月からGitHubで議論されていたもので、トピックの作成者はPCの製造者であるDellの協力を得ようとして公式コミュニティでトピックを作ったとのこと。この問題はDellのモデレーターだけでなく多くのユーザーから注目を集め、記事作成時点で132件もの返信が寄せられています。

そして、2022年2月14日、ソーシャルニュースサイトのHacker Newsに、このトピックのリンクが貼られた新たなスレッドが立てられました。問題のスレッドは以下で、単にスレッドの「New Dell Latitude's CPU severely throttled on Linux systems(Dellの新しいLinux搭載のLatitudeで深刻なCPUスロットルが起きる)」というタイトルにリンクが貼られているだけのシンプルなものです。

New Dell Latitude's CPU severely throttled on Linux systems (ongoing issue) | Hacker News
https://news.ycombinator.com/item?id=30329842

ところが、このスレッドが立てられた直後にDellの公式コミュニティから当該トピックが削除されたことがHacker Newsで話題となっています。新たに「Dell deletes Latitude CPU Throttling issue after link is posted here(リンクがここに貼られた後、DellはLatitudeのCPUスロットリングの問題を削除しました)」というスレッドを立てたユーザーは、「Dellのフォーラム投稿へのリンクがHacker Newsに移植された直後、不思議なことに投稿が削除されました」「問題を隠すための明らかなアクションには衝撃を受けました」とコメントしています。


記事作成時点では、すでにDellのトピックは復活して平常通り見られるようになっているものの、多くのユーザーがDellに対して日頃から不満をためていたのか、トピックの内容自体に関係のない書き込みが多数寄せられています。「DellのノートPC・XPSを購入したら、プレミアムサポートに加入していたのに無線LANカードの交換に15時間以上かかり、バッテリーも保証期間が終わってすぐに悪くなった」という書き込みや……


「Dellではプレミアムサポートではなく、100ドル(約1万1600円)の『プロサポート』に入らなくてはならない。プロサポートに加入していた自分は手厚いサポートを受けて数日で問題を解決できたが、同じ問題を抱えていたがプロサポートに入っていなかった別の同僚は問題を解決できなかった」というコメントも寄せられていました。

この記事のタイトルとURLをコピーする

・関連記事
DellのノートPCでスリープ中に異常発熱する事例が報告される - GIGAZINE

Dell製ノートPC「XPS 15」が故障したので出張修理をお願いしてみた - GIGAZINE

Dell製ノートPC「XPS 13 9370」のバッテリーを自力で交換してみた - GIGAZINE

129機種3000万台超のDell製デバイスに影響する重大な脆弱性が見つかる、BIOS/UEFIレベルの任意コード実行が可能 - GIGAZINE

回路をいじって10年前のノートPCの「ACアダプター識別機能」を自力で回避してしまった猛者が現る - GIGAZINE

in ネットサービス,   ハードウェア, Posted by log1h_ik

You can read the machine translated English article here.