人間の髪の毛よりも小さい単細胞生物サイズのロボットを3Dプリントすることに成功

オランダ最古の総合大学であるライデン大学の研究チームが、脳を持たないにもかかわらず単細胞生物のように動き回ることができる極小サイズのロボットを3Dプリントすることに成功しました。
Alive or not? Tiny 3D printed robots that swim and navigate just like animals - Leiden University
https://www.universiteitleiden.nl/en/news/2026/03/alive-or-not-tiny-3d-printed-robots-without-a-brain-that-swim-and-navigate-just-like-animals

Researchers 3D print robot the size of a single-cell organism — devices move and navigate even without a ‘brain,’ uses their shape and the environment to get going | Tom's Hardware
https://www.tomshardware.com/3d-printing/researchers-3d-print-robot-the-size-of-a-single-cell-organism-devices-move-and-navigate-even-without-a-brain-uses-their-shape-and-the-environment-to-get-going
ライデン大学の研究チームが3Dプリントに成功した単細胞生物サイズのロボットは、わずか0.5~5マイクロメートルという大きさで、毎秒7マイクロメートルの速度で移動することが可能です。人間の髪の毛の太さが約70~100マイクロメートルであるため、研究チームが開発したロボットがいかに小さいかがわかるはず。研究チームによると、このロボットは記事作成時点で技術的に可能な限界ギリギリのところで3Dプリントされたものだそうです。ロボットの素材は合成樹脂で、Nanoscribe製の3Dプリンターを使ってロボットは出力されています。

このロボットの特徴は、センサー・ソフトウェア・外部制御を一切必要とせずに動くという点です。ロボット開発チームを主導したダニエラ・クラフト教授は、「ミミズやヘビといった動物は、移動の際に常に体の形状を変化させ、それによって周囲の環境をうまく移動します。大型のロボットも同様に、柔軟性を利用して機能を発揮するものがあります。しかし、マイクロロボットには小さくて硬いものか、大きくて柔軟なものしかありませんでした。そこで、我々は小さくて柔軟なマイクロロボットを実現できるのではないかと考えたのです」と開発の経緯を説明しています。
研究チームの開発したロボットが動き回る様子は以下の動画でチェック可能です。
Microrobots - by Professor Daniela Kraft and postdoc Mengshi Wei - Universiteit Leiden - YouTube

ロボットは自転車のチェーンのような、鎖状の構造をしており、電場を印加すると鎖が動き、まるで生きているかのように動くことが可能となります。研究チームの一員であるメンシー・ウェイ氏は、「ロボットの速度が落ちたり停止したりすると、まるで逃げ出したいかのように尻尾を振り始めます。これは、後部の部品がまだ動こうとしている起きる現象で、その柔軟性のおかげで動くことができるのです」と説明しました。
クラフト教授は「ロボットの形状と動きの間には継続的なフィードバックがあることを発見しました。形状が動き方に影響を与え、動きが形状を変化させるのです。そのため、このマイクロロボットは環境が自身の身体をどのように変化させるかを感知し、それに反応することで、まるで生きているかのように見えるのです。つまり、スマートな機能を統合するために微細な電子機器は必要ないということです」と語っています。
このマイクロロボットが複雑な環境を自律的にナビゲートできる能力は、標的型薬剤送達や低侵襲医療処置、診断など生物医学分野への応用において大きな可能性を秘めています。しかし、なぜこのような動的かつ機能的な挙動が生まれるのか、そのメカニズムは完全に理解されていないため、医療分野への応用にはさらなる研究が必要となるそうです。
・関連記事
砂粒ほどの超小型ロボットが集団でアリのように自分より大きな物体を運んだり高い壁を飛び越えたりする動画が公開中 - GIGAZINE
水中の「マイクロプラスチック」と「バクテリア」をまとめて一網打尽にするマイクロロボットが登場 - GIGAZINE
全長わずか20マイクロメートルのスクリュー型自走式マイクロロボットが開発される、体内の目的の場所に張り付いて薬を注入する動物実験に成功 - GIGAZINE
自動で歯を磨いてくれるマイクロロボットが開発される - GIGAZINE
全長わずか0.5mmの「世界最小のカニ型ロボット」が誕生、横歩きでチマチマ移動する動画も公開中 - GIGAZINE
・関連コンテンツ
in 動画, ハードウェア, サイエンス, Posted by logu_ii
You can read the machine translated English article We have succeeded in 3D printing a robot….







