10代の若者の半数以上が学業や情報収集にAIを使っており12%はAIから感情的なサポートを得ているとの調査結果

アメリカのシンクタンク・ピュー研究所がアメリカに住む13~17歳の若者を対象に、どのような場面でAIを使っているのかを調べた調査結果を発表しました。調査では、半数以上の若者が学業や情報収集にAIを使っていることや、一部の若者は感情的なサポートやアドバイスをAIから得ていることなどが示されています。
How Teens Use and View AI | Pew Research Center
https://www.pewresearch.org/internet/2026/02/24/how-teens-use-and-view-ai/

近年、若者がチャットAIを利用することへの懸念が高まっており、OpenAIは10代の若者によるAI利用に関する安全基準の提案書を発表しています。そこでピュー研究所の研究チームは2025年9月25日~10月19日にかけて、アメリカに住む13~17歳の1458人を対象にAIの利用について調査しました。
若者がAIを使った目的をグラフに表したものが以下。若者の57%が「情報検索」のためにAIを使っているほか、「学業の補助」のためにAIを使う割合は54%でした。他には「娯楽」目的でAIを使う割合が47%、「記事や本、動画の要約」が42%、「画像や動画の生成または編集」が38%、「ニュースの入手」が19%、「気軽な会話」が16%。「感情的なサポートやアドバイス」のためにAIを使う割合も12%となっています。

研究チームは学業とチャットAIの関わりについて調べるため、「チャットAIはどれほど学業を助けてくれるのか?」「どのようなタスクにAIを使うのか?」「チャットAIは学業に役立つのか?」「学校ではAIを使った不正行為がどれほど一般的だと思うか?」といった項目についても質問しました。
「チャットAIはどれほど学業を助けてくれるのか?」という質問への回答が以下の通り。10%の若者はほぼすべての学業をAIに任せており、21%はある程度、23%は少しの学業をAIにやらせているとのこと。一方で、45%の若者はAIを学業に使っていないと回答しています。

「どのようなタスクにAIを使うのか?」という質問への回答が以下。48%の若者が「トピックの調査」に、43%の若者が「数学の問題を解くため」に、35%の若者が「書いたものを編集するため」にAIを使っていました。

「チャットAIは学業に役立つのか?」という質問には、26%が「非常に役立つ」、25%が「ある程度は役立つ」、3%が「ほとんど、あるいはまったく役に立たない」と回答しました。

「学校ではAIを使った不正行為がどれほど一般的だと思うか?」を尋ねたところ、合計で59%の若者がAIによるカンニングが日常的に、またはそれなりの頻度で行われていると考えていることがわかりました。学生がAIによる不正行為をほとんどしない、あるいはまったくしないと回答した割合はわずか14%にとどまります。学校でAIによる不正行為が行われていると考える割合は、学業のサポートにチャットAIを使用したことがある若者でより多くなることもわかっています。

また、研究チームが「今後20年間でAIが個人や社会に及ぼす影響がポジティブなものになるか、それともネガティブなものになるか」を尋ねた結果が以下。個人にポジティブな影響を及ぼすと答えた割合が36%、ネガティブな影響を及ぼすと答えた割合が15%だったのに対し、社会にポジティブな影響を及ぼすと答えた割合は31%、ネガティブな影響を及ぼすと答えた割合は26%に達しました。この結果は、若者たちはAIが社会に与える影響を批判的に見ていることを示唆しています。

さらに研究チームは、今後20年間でAIが社会に及ぼすと思う影響について若者自身の言葉で語ってもらいました。AIがポジティブな影響をもたらすという若者のうち、「人生がより良く、簡単になる」と考える割合は30%、「学習や情報収集が容易になる」と考える割合は20%、「より効率的で生産性が高くなる」と考える割合は19%でした。
一方、AIがネガティブな影響をもたらすという若者のうち、「AIへの依存、批判的思考力や創造性の減衰が起きる」と考える割合は34%、「失業が起きる」と考える割合は25%、「誤情報と真実の区別が付かなくなる」「悪用される脅威がある」と考える割合はそれぞれ13%でした。
以下のグラフは、さまざまなタスクについてAIと人間のどちらが優れていると思うのかを調査した結果を示したもの。「人材採用の判断」「医療診断」「作曲」「乗り物による人の輸送」などのタスクではAIの方が悪いという回答になり、「カスタマーサービス」はAIと人間が同率、「スキルの訓練」のみAIの方が優れているとの回答になりました。

チャットAIの活用能力に自信があるかどうかを尋ねたところ、「非常に/とても自信がある」と回答した若者が26%、「ある程度は自信がある」が31%、「まったく/ほとんど自信がない」が7%、「使わない」が36%でした。

さらに研究チームは、若者のAI利用における人口統計学的な差異も調査しました。以下のグラフは、さまざまなタスクにAIを使っているのかどうかを黒人(濃い青色)、ヒスパニック(水色)、白人(薄い青色)の人種別に表したもの。「情報検索」「学業の補助」「娯楽」「記事や本、動画の要約」「画像や動画の生成または編集」「ニュースの入手」「気軽な会話」「感情的なサポートやアドバイス」といったタスク全体で、黒人やヒスパニックの若者において利用率が高く、白人の利用率が低くなっています。特に「感情的なサポートやアドバイス」にAIを使う割合は黒人で21%ですが、白人では8%と半分以下です。

また、「チャットAIは学業に役立つのか?」「チャットAIはどれほど学業を助けてくれるのか?」といった質問への回答が以下。チャットAIが学業において非常に役立つと回答する割合は黒人が38%、ヒスパニックが32%、白人が22%となっています。また、学業のすべてあるいはほとんどをAIに任せているという割合は黒人が18%、ヒスパニックが16%でしたが、白人ではわずか6%にとどまりました。

学業のすべて、あるいはほとんどをAIに任せているという若者の世帯年収を調べた結果がこれ。年収3万ドル(約470万円)未満の世帯に住む若者では20%、年収3万ドル~7万4999ドル(約1170万円)の世帯では15%、年収7万5000ドル(約1179万円)以上の世帯では7%となりました。全体的に、世帯年収が高い若者ほどAIへの依存が少ないことがうかがえます。

若者は性別にかかわらず同じようにチャットAIを使用していましたが、自分や社会への影響については考えの差がみられました。以下のグラフを見ると、AIが個人にポジティブな影響をもたらすと考える割合は、男性が41%なのに対し女性が30%と低くなりました。AIが社会にポジティブな影響を与えると考える割合についても同様で、男性が35%なのに対し女性は27%にとどまりました。この傾向は成人を対象にした調査でもみられたとのことで、男性よりも女性の方がAIに対して慎重な見方をしていることがわかります。

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in AI, Posted by log1h_ik
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