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世界で初めて臓器移植用の肺がドローンで運搬される


カナダで、ドローンを使った初の移植用の肺の輸送が成功したと報じられています。運搬および移植手術は成功し、移植を受けた患者は健康な肺を得て無事に回復しました。

Drone delivers lungs for transplant to Toronto hospital in world 1st, health network says | CBC News
https://www.cbc.ca/news/canada/toronto/first-lung-transplant-drone-1.6208057

Toronto hospital network, Quebec company behind world’s first delivery of lungs by drone | Globalnews.ca
https://globalnews.ca/news/8259475/drones-organ-delivery-uhn-unither-bioelectronique/

世界初となる臓器移植用の肺の輸送をドローンが行う様子は、以下のムービーから見ることができます。

Lungs for transplant delivered by drone for 1st time: health network - YouTube


今回、ドローンが運んだ肺の移植を受けたのは、2019年に肺線維症と診断された63歳のAlain Hodak氏です。Hodak氏は、かねてからドローンに興味を抱いていたエンジニアで、ドローンで肺を運ぶ今回のプロジェクトへの参加にも快く応じたとのこと。


プロジェクトを主導したカナダの医療機関・University Health Networkと、クイーンズランド州のバイオエンジニアリング企業であるUnither Bioelectroniqueは9月25日、トロント・ウェスタン病院からトロント総合病院までドローンを飛行させ、肺を運びました。


距離は1.5kmで飛行時間は6分間。トロント総合病院が選定されたのは1983年に世界初の肺移植を、1986年に世界初の両肺移植を成功させた病院だからとのことです。


移植手術は無事に成功し、Hodak氏は順調に回復しているとのこと。


Hodak氏は、「元気になったら愛犬をたっぷりかわいがってあげようと思います」と笑いました。


Unither BioelectroniqueのMartine RothblattCEOがこの事業に着手したのは、娘が肺動脈性肺高血圧症と診断されたのがきっかけとのこと。Rothblatt氏は、ドローンによる臓器移植の展望について、「今後10年以内に、ドローンで臓器を運ぶことが当たり前になる可能性が高いと思います」と話しました。


2019年には、アメリカの医療機関が世界初のドローンによる移植用臓器の運搬に成功しています。この時は腎臓が運ばれましたが、今回は輸送が特に難しいとされる肺の輸送に成功した初の事例となりました。伝えられるところによると、ドナーから摘出された肺のうち80%は、基準を満たさないため移植に使うことができないとのことです。

世界初のドローンによる「移植用臓器の運搬」が成功 - GIGAZINE

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in 動画, Posted by log1l_ks

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