中堅社員が燃え尽き症候群に陥りやすい理由とは?

燃え尽き症候群とは、仕事やスポーツなどに高いモチベーションを保って取り組んできた人が、まるで燃え尽きたように意欲を失って精神的に消耗してしまうことを指します。中間管理職や中堅社員は特に燃え尽き症候群になりやすいとのことで、マンチェスター・メトロポリタン大学のリーダーシップ開発担当上級講師であるケイティ・グリーン氏博士がその理由や対策を解説しました。
Why mid-career is such a dangerous time for burnout and workplace stress
https://theconversation.com/why-mid-career-is-such-a-dangerous-time-for-burnout-and-workplace-stress-275358

「経験の浅い若手社員よりも、さまざまな経験を持っている中堅社員の方が仕事へのストレス耐性が高いはず」と思う人もいるかもしれません。しかし、過去の研究では特に専門職の労働者は、キャリア中盤に燃え尽き症候群のリスクが高まることがわかっています。
中堅社員の燃え尽き症候群のリスクが主な高まる理由は、仕事の要求を満たすこととワークライフバランスを維持することの間で葛藤を抱えているためです。組織での経験を積んだ中堅社員は、雇用主から業績・リーダーシップ・勤務時間などについて、高い水準で要求されるようになります。それと同時に、これらの年齢の人々は私生活でも重要なものが増え、やりたいことや解決するべき問題が山積みです。
これらの問題が組み合わさることで、中堅社員は燃え尽き症候群のリスクが高くなります。燃え尽き症候群のリスクはすべてのグループで均等というわけではなく、女性は男性よりもキャリアの中盤で燃え尽き症候群になりやすいことが報告されています。これは、女性に求められる家庭での責任が大きいことや、時間的な余裕や感情労働に対する期待が高いことを反映している可能性があります。

中堅社員に対する仕事面での要求は大きく、時には「組織変革チームを率いながら自身の業績目標を達成し、さらに後輩社員をサポートする」といった状況に追い込まれます。一部の職場では慢性的な過負荷と忙しさが当たり前になり、それに耐えていつでも対応してみせることが、労働者として必要な能力と見なされる場合もあります。
しかし、「中堅社員はストレスからの回復力がある」という考えは思い込みにすぎず、長期間にわたるストレスは回復力を低下させ、やがて燃え尽き症候群へと至ります。過去の経験は必ずしも燃え尽き症候群を防ぐものではなく、多くの場合はストレスによる疲労・不眠・不安といった警告を隠し、外部に助けを求めなくなるだけだとのこと。
グリーン氏が中間管理職や中堅社員を対象に行った研究では、多くの労働者が管理職としての過重な負担を背負わされる一方、管理職としての研修は不十分だったと回答しています。
グリーン氏は、「多くの労働者は正式な準備をほとんど、あるいはまったく受けずにリーダーの役割に就き、現場で人材管理の方法を学ばざるを得ませんでした。昇進はしばしば、それに見合うだけの研修への投資が行われないまま、大幅な責任増大をもたらしました。また、能力開発の機会があったとしても、それは場当たり的で一貫性に欠けることが多かったのです。こうした状況が不安や自己不信を助長し、燃え尽き症候群の典型的な前兆となりました」と述べました。

グリーン氏はGood Employment Learning Labというプロジェクトの一環で、公共部門と民間部門の150人を超える現場管理者にインタビューを実施しました。その結果、職場のシステム・期待・規範・プロセス・文化・リーダーシップなどが、燃え尽き症候群に関係していることがわかったとのこと。
具体的には、非現実的な目標設定や過剰な監視、長時間労働といった職場文化、絶え間なく業績を求める上級管理職のプレッシャーなどが燃え尽き症候群のリスクを積極的に高めていました。また、いじめ・セクハラ・有害なリーダーシップといった職場環境は、労働時間以上に燃え尽き症候群のリスクに関わっていました。
グリーン氏は燃え尽き症候群のリスクを軽減する方法として、上級管理職が中堅社員の言葉に耳を傾け、努力を認め、評価することが重要だと指摘。さらに、常に勤務可能な状態であることを求める職場文化を根絶し、中間管理職に適切な研修や能力開発の機会を与えることも大事だと主張しています。
そして最後にグリーン氏が重要だとしているのが、強力なチームワークと職場におけるコミュニティ意識の醸成です。「複数の方向からプレッシャーが集中するキャリアの中盤には、人とのつながりはぜいたくなどではなく必要不可欠なものになります。仕事における喜びの重要性は見過ごされがちです。意義・つながり・楽しみを見いだす機会はぜいたくな付加要素ではなく、慢性的なストレスや燃え尽き症候群から身を守るためのものなのです」と述べました。
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in メモ, Posted by log1h_ik
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