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Googleが「名前の分からないアレの修理方法」が一発で分かる新機能など検索エンジンの大幅パワーアップを発表


Googleが2021年9月29日に、年次イベント「Search On」を開催しました。このイベントで、Googleの新しい検索アルゴリズムである「MUM(Multitask Unified Model、マルチタスク統合モデル)」を本格的に導入したGoogle検索の新機能が明らかになりました。

How AI is making information more useful
https://blog.google/products/search/how-ai-making-information-more-useful/

Google search’s next phase: context is king - The Verge
https://www.theverge.com/2021/9/29/22698504/google-search-on-event-ai-mum-google-lens-update-changes

Google Search gets redesign w/ more images, suggestions - 9to5Google
https://9to5google.com/2021/09/29/google-search-launches-redesign-with-more-images-suggestions-and-things-to-know/

Google Can't See Content Behind Captchas
https://www.searchenginejournal.com/google-cant-see-content-behind-captchas/421202/

Googleが5月19日の開発者向けカンファレンス「Google I/O 2021」で発表したMUMは、言語理解タスクが得意なニューラルネットワークアーキテクチャ「Transformer」により、文章や画像の情報を理解し、将来的には音声や動画も解析できるようになるとされている機械学習技術です。

言語の壁を超えて複雑な文章や画像も理解できる新検索アルゴリズム「MUM」をGoogleが発表 - GIGAZINE


Googleのシニア・バイス・プレジデントであるプラバカール・ラガヴァン氏は、9月29日のライブイベント「Search On」に登壇し、MUMを活用した具体的な新機能を複数発表しました。

◆画像検索と単語検索を統合する「Googleレンズ」
MUMの目玉機能の1つは、画像認識技術「Googleレンズ」の強化による画像検索と単語検索の統合です。この機能では、以下のムービーのように自転車の部品の写真を撮りつつ「これの直し方」と入力して検索することで、後輪にある変速機のパーツ(ディレイラー)の名前が分からなくても、その修理方法を調べることができます。


さらに、Google検索アプリの「レンズモード」では、検索中に表示される画像やその画像の一部分だけを再度検索にかけることが可能になります。これは近日中にiOS向けのGoogle検索アプリに実装されますが、使えるのはアメリカ国内だけとのこと。また、PC向けのGoogle Chromeにも、任意の画像や動画を選択して即座に検索結果を得られる機能が登場する予定で、こちらは近日中にグローバル展開される予定です。


◆知りたいことを自動でまとめてくれる「知っておきたいこと」
自然言語処理と画像認識の両方に秀でたMUMにより、検索結果により多くの画像や写真が追加されるようになります。これまでは、検索結果の上部に画像が数点表示されるだけだったので、もっと画像を見たいときは画像検索タブに切り替える必要がありましたが、今後は「知っておきたいこと」というセクションが検索結果に表示され、検索したフレーズに関するさまざまな情報をテキストと文章の両方で把握することができるようになるとのこと。

例えば以下のムービーでは、「アクリル絵具」で検索した際に現れる「知っておきたいこと(Things to know)」の「Using household items(家庭用品の使用)」タブで、家庭にもあるスポンジや歯ブラシで絵を描く方法を調べている様子が分かります。


◆検索結果の詳細情報を提供する「この検索結果について」
またGoogleは、リンク先がどんなサイトなのかについての情報提供を拡充する「この検索結果について(About this result)」も発表しました。

この機能は、2021年2月からベータ版としてテストが行われていたもの。以前は、検索結果のリンクの右にある3つの点のアイコンをクリックすることで「この検索結果がなぜ上位に表示されているのか」などが閲覧できるようになっていましたが、今回の強化により「リンク先のサイト名での検索結果」や「リンク先と同じトピックスを扱った別のサイトの記事」などを掘り下げることができるようになりました。


「Search On」イベントでは他にも、検索結果から近所にある店舗の在庫が確認できる機能や……


災害対策に活用可能なGoogleマップの新機能などが発表されました。

Googleマップに「山火事レイヤー」が登場&都市部の「木を植えた方がいい場所」を特定する機能の提供範囲が拡大 - GIGAZINE

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in ネットサービス, Posted by log1l_ks

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