1400億円の収益を民泊サービス「Airbnb」が記録、新型コロナ流行以前の記録を上回る
民泊施設仲介サービスを展開する「Airbnb」が2021年第2四半期(4~6月)の決算を報告しました。決算報告書からは、Airbnbが2021年第2四半期に13億3500万ドル(約1400億円)の収益を記録し、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響を受けていなかった2019年の同時期と比べて収益が10%増加していたことが明らかになっています。また、Airbnbは決算報告書の中で2021年第3四半期(7~9月)に過去最高の収益を記録する見込みであるという予測を発表。同時に新型コロナウイルスの変異株が2021年第4四半期以降の収益に影響を与える可能性も示しています。
Airbnb_Q2-2021-Shareholder-Letter_Final.pdf
(PDFファイル)https://s26.q4cdn.com/656283129/files/doc_financials/2021/q2/Airbnb_Q2-2021-Shareholder-Letter_Final.pdf
Airbnb second quarter 2021 financial results
https://news.airbnb.com/airbnb-second-quarter-2021-financial-results/
Airbnb Revenue Nearly Quadrupled in Second Quarter - WSJ
https://www.wsj.com/articles/airbnb-revenue-nearly-quadruples-in-second-quarter-11628800764
AirbnbはCOVID-19の影響を受けていなかった2019年第2四半期には、12億1400万ドル(約1340億円)の収益を記録していましたが、2020年第2四半期にはCOVID-19感染拡大の影響を受けて収益が3億3500万ドル(約370億円)にまで減少しました。しかし、2021年第2四半期には前年同期比299%増の13億3500万ドルの収益を記録。これは2019年同期比と比べても10%増加しています。
また、Airbnbは2019年第2四半期には2億9700万ドル(約330億円)の純損失を記録し、2020年第2四半期には5億7600万ドル(約635億円)の純損失を記録していましたが、2021年第2四半期には純損失が6800万ドル(約75億円)と、大きく減少しました。
各四半期ごとの成立予約件数を確認すると、COVID-19の感染拡大による影響を受け始めた2020年には2019年の同時期と比べて成立予約件数が28%~67%少なくなっていましたが、2021年第1四半期には2019年同期比21%減にとどまり、2021年第2四半期には2019年同期比1%減と、成立予約件数が2019年の水準まで回復していることが分かります。Airbnbによると、成立予約件数の増加には、アメリカやヨーロッパの一部の国などの新型コロナウイルスワクチンの接種が進んでいる国で旅行の需要が回復しつつあることが影響しているとのこと。
また、ウォール・ストリート・ジャーナルは、Airbnbが2021年に入ってから宿泊施設やイベントの検索機能を強化したことに加え、ホスト登録に必要な手順を簡略化してホスト数を増やす施策を実施していることが収益の増加につながったと指摘しています。
決算報告書の中で、Airbnbは夏の間の旅行需要の増加を受けて2021年第3四半期に過去最高の収益を記録できる見込みであると主張しています。しかし同時に、「新型コロナウイルスの変異株の流行やワクチンの接種状況が旅行需要にどのように影響するか分かりません」と述べ、2021年第4四半期の収益には不安な要素があることも明かしています。
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