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「宿泊者がサイコパスかどうか」を予約前にチェックする仕組みを民泊サイトのAirbnbが開発


現地の人の部屋を借りることができる旅行予約サイトのAirbnbでは、「宿泊したゲストがパーティーを開いて家を破壊した」という報告や「泊まった部屋に無断でカメラが設置されていた」という報告があり、借りる側・貸す側の双方にリスクが存在します。このようなトラブルを防ぐべく、Airbnbがユーザーの「信頼性と適合性」「行動と性格特性」をインターネットの活動から予測するソフトウェアを構築していたことが特許資料から明らかになりました。

Determining trustworthiness and compatibility of a person
https://worldwide.espacenet.com/patent/search/family/053441797/publication/US9070088B1

Booker beware: Airbnb can scan your online life to see if you’re a suitable guest | London Evening Standard
https://www.standard.co.uk/tech/airbnb-software-scan-online-life-suitable-guest-a4325551.html


この情報は2019年にアメリカで公開された特許から明らかになったもの。特許の資料によると、Airbnbの開発したソフトウェアはソーシャルメディアをはじめとしたウェブサイトをスキャンし、信用情報やアイデンティティチェックなど「セキュアなサードパーティーによるデータベース」からユーザーの良心・オープンさを確認し、神経症・犯罪履歴・ナルシズム・マキャヴェリズム・サイコパシーといった「信頼できない」とされる傾向がないかを確認しているとのこと。

また偽のソーシャルネットワークのプロフィールを発見すると、AIはユーザーの評価を下げます。ドラッグ・飲酒・ヘイトのウェブサイトや組織・セックスワークなどに関連するキーワードや写真・ムービーが見つかった場合、そのユーザーのスコアは低くなると特許資料には記されています。同様に、ポルノグラフィに関連していた人やオンラインコンテンツにネガティブな言葉を書き込んだ人も評価が下がるそうです。


特許には、機械学習によりユーザーと関連する可能性があるニュースがスキャンされることや、ニュースとなった違反行為の深刻度が重み付けされることも記されています。加えて、ブログやウェブサイトへの投稿もまた考慮されます。これらのデータと社会的つながり・雇用・学歴といった情報によって、ユーザーが現実世界で他者に対してどう振る舞うのかが分析されるそうです。このようにして、ゲスト・ホストのいずれもの「適合性」が算出されます。

Airbnbは、今回の特許について、「買収した身元調査スタートアップのTroolyの延長線上のもの」としていますが、その使用についてはコメントを拒否しています。

Airbnbの公式サイトには確かに「Airbnbにおけるすべての予約は確定されるまでにリスク評価が行われます。予測分析と機械学習で数百点ものシグナルを瞬時に評価し、問題が生じる前に疑わしい動きの検知や調査を行っています」と示されています。一方で専門家からは、予約者のチェックが行われる際にどれほど個人のデジタルフットプリントが使われているのかを懸念する声もあがっています。

Airbnbトラスト&セーフティー - みなさまの安全が優先。
https://www.airbnb.jp/trust

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in ネットサービス, Posted by darkhorse_log

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