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1兆円規模のクラウド事業「JEDI」を国防総省がキャンセル


アメリカの国防総省が、人工知能(AI)を活用してデータをクラウドで一元管理する事業「JEDI(Joint Enterprise Defense Infrastructure)」をキャンセルし、Microsoftとの契約終了手続きを開始したと発表しました。

Future of the Joint Enterprise Defense Infrastructure Cloud Contract > U.S. DEPARTMENT OF DEFENSE > Release
https://www.defense.gov/Newsroom/Releases/Release/Article/2682992/future-of-the-joint-enterprise-defense-infrastructure-cloud-contract/


Microsoft’s commitment to the DoD remains steadfast - The Official Microsoft Blog
https://blogs.microsoft.com/blog/2021/07/06/microsofts-commitment-to-the-dod-remains-steadfast/

Pentagon kills Microsoft’s $10B JEDI cloud contract, says tech is now outdated | Ars Technica
https://arstechnica.com/tech-policy/2021/07/dod-cancels-10b-jedi-cloud-contract-with-microsoft-says-tech-already-outdated/

「JEDI」は、2018年に国防総省が提案の受付を開始した巨大プロジェクト。ただ、その要件はAWSを運営しているAmazonしか満たせないようなものになっていて、決め打ちになっていると批判を受けていました。

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しかし、この事業はMicrosoftが落札。

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この結果に対してAmazonは、トランプ大統領による不正な介入があったとして裁判所に異議申し立てを行いました。2020年2月に申し立てが認められて、JEDIには差止命令が出ています。

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事業のキャンセルを発表する声明の中で、国防総省はJEDIを「もはやそのニーズを満たすものではなかった」と表現。改めて、新たな取り組みとして「Joint Warfighter Cloud Capability(JWCC)」を発表し、クラウドサービスプロバイダーとして対応可能なのはMicrosoftとAmazonの2社であるとして、両社からの提案を求めることを表明しました。

このJWCCはマルチベンダー契約で、契約額は数十億ドル(数千億円)規模と予想されています。契約期間はベースが3年で、オプションが1年×2の、最大5年となる見込みです。

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in メモ, Posted by logc_nt

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