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広告ブロック機能搭載ブラウザ「Brave」独自の検索エンジンのベータ版が使用可能に


ChromiumベースのウェブブラウザであるBraveは、有害な広告をブロックしつつコンテンツ提供者に利益を分配する仕組みを導入し、プライバシー保護にも力を入れるなどしてユーザー数を伸ばしています。そんなBraveが提供する独自の検索エンジン「Brave Search」のベータ版が、Braveやその他のブラウザ上で利用可能となりました。

The new privacy-preserving #BraveSearch beta is available for all Brave users (desktop/Android/iOS), as well as from other browsers at https://t.co/tBr16frkJI. Built on top of an independent index, it doesn’t track users, their searches, or their clicks. https://t.co/B5xrJv9w6x

— Brave Software (@brave)


Brave Search beta now available in Brave browser, offering users the first independent privacy search/browser alternative to big tech | Brave Browser
https://brave.com/brave-search-beta/

From I'm feeling lucky to I'm feeling Brave: Browser maker erects web search engine beta • The Register
https://www.theregister.com/2021/06/22/brave_search_engine/

Braveは、有害な広告をブロックしつつコンテンツ提供者などに収益を分配する仕組みを導入しており、広告関連の余計なダウンロードをブロックしてウェブサイトの表示を高速化するほか、ユーザープライバシーの保護にも力を入れているとのこと。Braveのユーザー数は着実に増加しており、2020年6月には月間アクティブユーザー数が1500万人を超え、記事作成時点では3200万人に達しているとBraveは述べています。

そんなBraveは2021年3月にオープンソースの検索エンジン「Tailcat」を買収しました。Braveは検索エンジン市場が少数のビッグ・テックに支配されている現状があると指摘し、代替となる独自の検索エンジン「Brave Search」を提供する予定だと発表しました。

広告ブロック機能搭載ブラウザ「Brave」が検索エンジンを購入 - GIGAZINE


2021年6月22日、Braveは公式ブログで「今日からオンラインユーザーは、比類のないプライバシーを提供する新しい独立した検索オプションを使用できるようになりました」と述べ、Brave Searchのベータ版がさまざまなブラウザ上で使用可能になったと発表しました。Brave Searchはデスクトップ版・iOS版・Android版のBraveで、他の検索エンジンと並ぶ検索オプションの1つとなっており、2021年後半にはBraveのデフォルト検索エンジンになるとのこと。

Brave Searchはユーザー追跡やプロファイリングを行わず、他のプロバイダーに依存しない独立した検索インデックスを持ち、コミュニティベースの(PDFファイル)検索ランキングモデルを使用しているそうです。Braveの共同創設者であるブレンダン・アイクCEOは、「Brave Searchは業界で最もプライベートな検索エンジンであり、唯一の独立した検索エンジンであり、ビッグ・テックの代替を求めるユーザーにコントロールと自信を与えます」と述べています。

Brave Searchを利用するには必ずしもBraveを使用している必要はなく、以下のページから好きなブラウザでBrave Searchを試してみることが可能です。

Search | Brave Browser
https://brave.com/search/

「Search now」をクリック。


すると、ベータ版Brave Searchの検索画面が表示されました。試しに「GIGAZINE」と入力してエンターキーを押すと……


GIGAZINEのトップページやTwitterアカウント、YouTubeチャンネルなどが表示されました。右側にはGoogle検索のナレッジパネルのような情報ボックスもあります。記事作成時点では、Brave Searchの検索結果画面に広告は配信されていませんが、将来的には広告なしの有料検索と、広告でサポートされている無料検索という2つのオプションを提供する予定だとのこと。


検索結果画面の下の方はこんな感じ。日本語のウェブページが少ない印象です。


検索結果の言語を調整したい場合は、検索フォームの下にある「United States」をクリック。


すると、検索に使用する言語を選択できるので、日本語のウェブサイトを参照したい場合は「JP Japan」を選択します。


これで検索結果画面のウェブサイトが日本語中心になりました。


試しにGoogle検索で比較してみるとこんな感じ。


検索結果画面の言語を調整した後では、表示されるウェブサイトはそれほど大きく変わりませんでした。


左上のメニューアイコンをクリックすると……


Brave Searchの表示を調整することができます。試しにダークテーマに切り替えてみると……


こんな感じ。


Brave Searchは独自のインデックスを使用してクエリに回答していますが、一部のクエリや画像検索などの検索結果の関連性が十分でない部分では、Microsoft BingからAPIで結果を取得しているとのこと。これはユーザー追跡に影響を与えるものではないものの、独立性の指標が低下することをBraveは認めています。

Braveの検索責任者を務めるジョゼップ・プジョル氏によると、ベータ版がリリースされる前のプレビューリリースやテストフェーズの参加リストには、10万人以上が並んでいたとのこと。また、Brave Searchは検索結果の汚染に対処し、将来的にBraveの透明性ページに月ごとのクエリ統計を追加する予定だとのことです。

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in レビュー,   ネットサービス, Posted by log1h_ik

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