ブラウザにウェブ広告ブロック機能が組み込まれた「Opera」のベータ版がリリースされたので使ってみた

Google Chrome、Internet Explorer、Firefoxなどに次ぐ主要ブラウザの一つであるOperaの最新ベータ版「beta 37」に、ウェブサイトの広告をブロックする機能が組み込まれていることが発表されました。一般的に広告ブロッカーといえばサードパーティ製のプラグイン(拡張機能)として提供されることが多いのですが、今回のようにブラウザレベルでネイティブ対応したケースは世界で初めてとのことです。

Opera browser built-in ad blocking, now in beta - Opera Desktop
http://www.opera.com/blogs/desktop/2016/03/opera-built-ad-blocking-now-beta/

Operaを開発するOpera Softwareは2016年3月31日、ブログでOperaブラウザにベータ版広告ブロック機能を組み込んだ件を公開しました。ブログの記載によると、このブロック機能はブラウザエンジンレベルで動作する仕組みになっており、URLのリクエストが行われたその段階で広告を可能な限り早くブロックしてしまうことができるとのこと。

ベータ版は以下のページからダウンロードすることが可能です。

ダウンロードして、Opera の最新ブラウザを体験してください - Opera
http://www.opera.com/ja/computer/beta

このブロック機能は、デフォルト状態では無効化されているものの、ユーザーは自分で有効化することが可能。ブラウザの「メニュー」→「設定」→「基本設定」または「プライバシーとセキュリティ」と進んだところに「Block Ads (広告ブロック)」という項目が追加されており、このチェックボックスにチェックを入れることで、機能が有効化されます。

実際に広告をブロックしている状況は、ブラウザのURL欄の右にあるアイコンをクリックして確認が可能。ページ内でブロックされた広告の数と、トータルでブロックした数、直近7日間のブロック数などが表示されています。ユーザーがブロックを解除したページが自動的に「ホワイトリスト」に登録され、次回以降はブロック機能が有効化されていても広告を表示するよう動作するとのこと。

面白そうなのが「ベンチマーク」と呼ばれる機能。これは、比較するページを「広告あり」と「広告なし」の状態で2回読み込み、それぞれに要した時間を比較するというもの。たしかに、広告ブロックによる速度アップを数値で確認することは難しいため、この機能は非常にわかりやすいといえそう。試しに、Yahoo! Japanのトップページで比較してみたところ、広告なしだと読み込み速度が16％アップしたことがわかりました。

競合する他の広告ブロッカーに比べても動作が速いのもウリとのこと。Opera Softwareは主要な広告ブロッカーとのベンチマーク比較を行い、uBlockやAdblock Plusなどの主要広告ブロッカーよりも、ネイティブ動作の広告ブロッカーがより素早くページを表示したと公表しています。

また、この他にもOperaバージョン37ではスタートページに表示される「＋」ボタンの非表示化などの改良が加えられる予定とのこと。ネイティブな広告ブロッカーについては、2016年3月10日のブログで日本語の説明があるので、そちらを読むとより詳しく機能の詳細を知ることができます。

よりブラウジングを速くするためネイティブな広告ブロッカーを実装
https://www.opera.com/blogs/japan/2016/03/native-ad-blocking-feature-opera-for-computers/

◆2016年5月10日 12:30追記
ベータ版で検証が行われていたブラウザ内蔵の広告ブロック機能を正式に搭載した「Opera 37安定版」が2016年5月4日にリリースされています。

Built-in ad blocker in Opera | For Windows and Mac
https://www.opera.com/blogs/desktop/2016/05/ad-blocker-opera-for-windows-mac-free/

Ad blocker in Opera browser | Built into Opera for computers and Opera Mini - YouTube