メモ

イランで仮想通貨のマイニングが禁止へ、停電防止のため


イラン政府が2021年9月22日までの4カ月にわたって、国内で暗号資産(仮想通貨)のマイニングを禁止することを明らかにしました。

Bitcoin ($BTC) News: Iran Bans Cryptocurrency Mining on Shortages of Power - Bloomberg
https://www.bloomberg.com/news/articles/2021-05-26/iran-bans-crypto-mining-to-keep-the-lights-on-over-summer

Iran bans cryptocurrency mining for four months to stave off blackouts - The Verge
https://www.theverge.com/2021/5/26/22455264/iran-cryptocurrency-mining-ban-annual-summer-bitcoin-spies

Iran bans cryptocurrency mining for 4 months amid power cuts | Reuters
https://www.reuters.com/article/iran-cryptocurrency-ban-idUSL2N2ND0L6


ビットコインを始めとする仮想通貨はプログラムを走らせる「マイニング」で生成されるため、電力が安価な地域にマイニング着業者が集中するケースが報告されています。一方で、マイニングは大量の電力を消費するため、環境への影響が懸念されているほか、人々の生活に影響が出ることも。その一例として、2021年1月にイラン政府はマイニングを原因とした電力不足が発生していることを発表しています。

「電力不足はビットコインのせい」とイラン政府が発表 - GIGAZINE


このためイランは、マイニング事業者に対し「政府に登録し、電力代を追加で支払い、中央政府にコインを販売する」ことを求めるプログラムを実施しています。しかし、登録を行わない非正規の事業者も多く、政府は厳重な取り締まりを行ってきました。

Bloombergが報じたところによると、ハサン・ロウハーニー大統領は2021年5月26付けの公営テレビで、9月22日までイラン国内のマイニングを禁止し、電力の供給を停止する方針を示したとのこと。


イランではプログラムに登録された正規のマイニングにより、1日300MWの電力が消費されています。しかし、アルジャジーラは、非正規のマイニングを合わせると1日の消費電力が2000MWにも達することを伝えています。国内のマイニング事業者のうち85%は非正規の事業者だといわれており、モスクの無料電力を使ってマイニングを行う人さえいるとのことです。

水力発電が行われているイランでは、夏の間、もともと干ばつを原因とした電力不足で停電が頻発していました。このまま仮想通貨のマイニングが続けば、2021年の夏も電力不足が避けられないとして、9月までの4カ月にわたってマイニングが禁止されたという流れのようです。なお、電力への負担を軽減するため、正規事業者は既に自主的にマイニングを停止しているとイランの国営電力会社は発表しています

仮想通貨をめぐっては中国でも取り締まりが強化されており、環境への影響を理由にマイニングと取引を全面禁止にすることが検討されています。

中国政府がビットコインのマイニング&取引を全面禁止する可能性 - GIGAZINE

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in メモ, Posted by darkhorse_log

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