女王のために未知の大陸を測量して領土獲得を目指すボードゲーム「カートグラファー」レビュー
「カートグラファー」は、プレイヤーが女王の命を受けた製図家(カートグラファー)となって、未知の大陸の測量と地図作成を行っていくゲームです。「自分だけの最強の冒険者」を作り上げる「ロールプレイヤー」と同じ世界観を共有するというこのゲームを、実際にプレイしてみました。
カートグラファー 完全日本語版 | ArclightGames Official
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◆パッケージ&内容物
パッケージはこんな感じ。
ゲームプレイ可能人数は1人から100人、対象年齢は10歳以上、プレイ目安時間は30分~45分。
内容物はこんな感じ、かなりコンパクト。
カードは「探索カード」13枚、「得点カード」16枚、「待ち伏せカード」4枚、「季節カード」4枚、「勅令カード」4枚という構成。
このほかにプロモーションカードが14枚付属します。ただし、プロモーションカードというと非売品として付属するオマケカードであることが多いのですが、カートグラファーの場合はオリジナル版でミニ拡張セットとして別売されているカードが同梱されている形です。
「ロールプレイヤー」用の職業カードも含まれています。
地図シートと鉛筆。シートは両面印刷のものが100枚組になっていて、ゲーム時にどちらを使うかはプレイヤーが相談して決めます。付属の鉛筆は4本なので、5人以上でプレイするときは別途用意してください。
◆4人プレイ
まず得点カードを裏返して、背面の柄ごとに4つの山に分けて、それぞれシャッフルします。
勅令カードをAからDまで順に並べたら、その下に4つの山から1枚ずつカードを並べます。
4枚ある待ち伏せカードからランダムに1枚を選んで探索カードの山に混ぜ、山をシャッフルして、場に置きます。
各プレイヤーに地図シートと鉛筆を配布したら準備完了です。
ゲームは、季節ごとに複数の探索カードをめくり、その内容に応じてプレイヤーが地図に探索内容を描き込んでいき、季節の終わりに勅令を満たせていれば「名誉の星」が得られる、という形で進みます。
まずは「探索フェイズ」。探索の山からカードをめくります。「廃墟」だった場合は、もう1枚カードをめくります。
次のカードは「集落」。これで次の「測量フェイズ」に移ります。測量フェイズでは、探索カードの記載から「土地の種類」「地形」を1つ選び、手元に地図シートに記入していきます。「集落」の場合はアイコンが1つなので種類は「村落」のみ、地形は2つから選べます。なお、記入にあたって地形は回転・反転させてもOKです。
自分の手で地図に描き込みを進めていくのがこのゲームのポイント。なお、「廃墟」カードが出ると、次の測量フェイズで地図上の廃墟アイコンと重なるように書き込む必要があります。
「待ち伏せ」カードが出たら、左側に描かれた回転方向のプレイヤーに自分の地図シートを渡して、右側に描かれた地形を描いてもらい、地図シートを返してもらいます。このゲームで唯一の妨害行動です。
隣のプレイヤーが後ほど苦しみそうなところに描き込むことに決定。
当然、自分も同じことをやられることになります……。
測量フェイズの次は「確認フェイズ」。カード左肩にある数字が季節ごとに定められた「限界数」に並ぶか超えていたら次の季節に進みます。
次の季節に進めるときは、地図シート最下部に示されているように、勅命に対応した得点カード2枚の内容と、金貨入手時に塗りつぶした金貨トラックの数による加点、怪物マスに隣接する空マスによる減点を記入しておきます。
4つの季節を終えるとこんな感じに。春の得点カードAの内容をうまく生かせなかったことや、秋に描き込まれた怪物マスの影響の減点を抑えられなかったのが響いて、最下位に沈みました。
2戦目ではプロモーションカードに含まれる技能カードを使ってみました。技能はプレイヤーそれぞれが1季節に1つだけ使ってもOKというもので、強力な効果がありますが、使用にあたってはカード左肩に書かれたコスト分の金貨を支払う必要があります。
今回のプレイでは、待ち伏せカード「ノールの来襲」が出たとき、プレイヤーの1人が技能「曲芸」を使用。「ノールの来襲」で凹型ブロックが描かれるところを、2×1の長方形に押さえ込むに成功。
最終結果はこんな感じに。同じような大陸を測量したはずなのに、まったく異なる結果となりました。
◆ソロプレイ
「カートグラファー」は複数人プレイだけではなく、ソロプレイも可能です。準備する内容はまったく同じ。
プレイも基本的には同じように進めていきます。
大きく異なるのは「待ち伏せカード」の処理。ソロプレイ時はカード右肩にあるマークを確認し、色のついている四隅の角から順に地形が置けるかどうかチェックしていって、最初に置けるところに描き込みます。このとき、複数人プレイ時とは違って、地形の回転・反転はしません。一周しておくところがなければ1つ内周でチェックし、最後まで置けなかったときは発動しなかった扱いとなります。
ただちに置くことができず「なんとか回避できたか!?」と思っても、チェックしていくと置けるところは意外と見つかるもので、かなり苦しめられます。
4つの季節を終えたら、複数人プレイ時と同様の得点計算を行います。その後、4枚の得点カードに書かれている星の数を引いて、女王の評価を参照します。今回は「0」で、ぴったり「見習い製図家」でした。果たして「伝説の製図家」になれる日は来るのでしょうか……。
「カートグラファー」は完全日本語版が、Amazonで2476円で販売されています。手番を回していくゲームではないため、ソロプレイでも2人プレイでも4人プレイでも、プレイ時間はほぼ変わらず、それこそ、探索フェイズでめくられたカードが何かさえはっきりわかれば、100人プレイでもOKです。待ち伏せカードによる妨害はあるものの、基本的に「マイシティ」と同じように「自分がいかにパズルをくみ上げるか」と、どのカードが引かれるかという運にかかってくるので、みんなで一緒に盛り上がれるゲームという印象でした。
Amazon | アークライト カートグラファー 完全日本語版 (1-100人用 30-45分 10才以上向け) ボードゲーム | ボードゲーム | おもちゃ
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