レビュー

「サグラダ」に新たなゲーム性を追加する拡張セット「サグラダ ライフ」と「サグラダ パッション」プレイレビュー


90個のサイコロを使って美しいステンドグラスを作り上げることを目指す対戦パズルゲーム「サグラダ」には、「サグラダ ライフ」や「サグラダ パッション」といった拡張セットが存在します。2種類の拡張セットを使って、ひと味違ったサグラダをプレイしてみました。

サグラダ ライフ 日本語版 - Engames Shop
https://www.engames-s.com/product/1091

サグラダ パッション 日本語版 - Engames Shop
https://www.engames-s.com/product/968

サグラダ ライフのパッケージはこんな感じ。


サグラダ ライフは1~4人プレイに対応し、想定プレイ時間は30~45分、対象年齢は13歳以上を想定しています。


箱の中には新たなダイスである「傑作ダイス」と、「傑作ダイスボード」が入っています。


傑作ダイスは通常の5色のダイスとは異なる「オレンジ色」のダイスとして窓枠プレイヤーボードに置くことができます。傑作ダイスには出目の代わりにさまざまな形の矢印が記されており、矢印の条件に合うようにダイスを配置すると、得点計算時に5点を得ることができます。例えば、以下のような矢印が記された傑作ダイスの場合、両側に「同じ色」か「同じで目」のダイスを配置すると得点を得られるというわけ。


さらに、使う事でさまざまな効果を発揮する「弟子カード」や新たな「窓パターンカード」も入っています。


弟子カードには「窓枠プレイヤーボードに配置したダイスの位置を入れ替える」「恩寵トークンを2つ得る」といったプレイ中に威力を発揮するカードや「得点計算時に窓枠プレイヤーボードの空きスペースによる減点が発生しない」といった得点計算時に威力を発揮するカードなど、さまざまな効果が22種類用意されています。


他に、新たな「道具カード」と、通常の共通目標カードと比べて達成条件が複雑な「上級共通目標カード」も入っていました。


通常のサグラダとサグラダ ライフを組み合わせて遊ぶ場合、ラウンドトラックの上に傑作ダイスボードを置く必要があります。さらに、傑作ダイスボードの下段に記された矢印に合わせて6個の傑作ダイスを並べ、余った傑作ダイスを近くに置きます。


次に、ラウンドトラックの隣に弟子カードを裏面を上にして置き、一番上の弟子カードをめくって捨て札にしたら準備は完了です。


共通目標カードや道具カードの枚数などのルールは通常のサグラダと同じなので、サグラダのルールを理解していればすぐにゲームを楽しむことができます。


傑作ダイスは手番の際に通常のダイスを窓枠プレイヤーボードに置く代わりに傑作ダイスボードに置くことで使えます。傑作ダイスボードに置くダイスは、使いたい傑作ダイスの上部に記された色か出目と一致させる必要があります。今回は赤枠の傑作ダイスを使うために、青色のダイスを傑作ダイスボードに置きました。


傑作ダイスは窓枠プレイヤーボードの出目の制約を無視して配置することができます。ただし、色の制約や、その他のダイスの配置ルールには従う必要があります。


さらに、傑作ダイスを受け取る際に、傑作ダイスボードに記された白丸の数だけ恩寵トークンを受け取ることができます。今回受け取った傑作ダイスの上部に2つの白丸が記されていたので恩寵トークンを2個受け取りました。


プレイヤーが傑作ダイスを受け取ったら、傑作ダイスを同じ面を向けて補充しておきます。


サグラダ ライフに付属する窓パターンカードには丸い模様が描かれたマスがあります。このマスにダイスを置いたプレイヤーは弟子カードを1枚受け取ることができます。


弟子カードの受け取る方法は2つあります。1つは裏向きの山札から2枚の弟子カードを引き、そのうち1枚を選んで選ばれなかった弟子カードを捨て札に捨てる方法。


もう1つは捨て札の一番上の弟子カードを受け取る方法です。


受け取った弟子カードは自分の近くに裏向きにして置きます。なお、受け取った弟子カードは自分の手番の任意のタイミングで使う事ができます。


ゲームが進み、自分の手番で窓枠プレイヤーボードに置けないダイスがまわってきました。このままでは窓枠プレイヤーボードに空きスペースが残り、減点されてしまいます。


この状況を打開すべく「窓枠プレイヤーボード上のダイスの出目を1増減させる」という効果の弟子カードを使います。


弟子カードの効果で黄色いダイスの出目を3から4に増やして……


赤いダイスを窓枠プレイヤーボードに置き、減点を回避することができました。


ゲーム終了後の得点計算時に効果を発揮する弟子カードも存在します。例えば、このプレイヤーは「傑作ダイスによってられる得点を2点増やす」という効果の弟子カードによって追加で4点を獲得することができました。なお、ゲーム終了時に効果を発揮するカードでも、ゲームプレイ中の自分の手番で弟子カードを使って効果を「発動」しておく必要があります。


今回のゲームで勝利したプレイヤーはサグラダ ライフで追加された上級共通目標カード「色も出目も同じダイス1つにつき2点」によって22点を獲得しました。上級共通目標カードの条件は達成難易度が高めですが、積極的に狙うことで高得点を得ることもできます。


サグラダ ライフを実際にプレイしてみたところ、傑作ダイスや上級共通目標カードによって、通常のサグラダと比べてダイスの配置をじっくりと考える必要があったり、弟子カードの効果によって戦局が変化したりと、パズルゲームとしてもパーティーゲームとしても一段階上の楽しさを味わうことができました。また、通常のサグラダと大きくルールが変わるわけではないため、開封してすぐに新たなゲーム性を楽しむことができるのも魅力です。

次は、サグラダ パッションをプレイしてみます。


プレイ人数は1~4人で、プレイ時間は30~45分、対象年齢は13歳以上を想定しています。


箱の中にはプレイヤーに特殊能力を与える「インスピレーション」や新たなダイスの「レアガラスダイス」、レアガラスダイスを置く「レアガラスボード」が入っています。


インスピレーションカードには「恩寵トークン1個で道具カードを使える」という効果の「知恵」や、「1ラウンドに1回ダイスを振り直すことができる」という効果の「幸運」といったさまざまな効果が6種類用意されています。


レアガラスボードにはレアガラスを入手するために必要な恩寵トークンの数やレアガラスを置く条件が記されており、上部の四角い枠にレアガラスダイスをピッタリ置くことができます。


レアガラスボードの中には、同時に3つのレアガラスを置けるものもあります。


箱の中には他に、「シンメトリー共通目標カード」「レアガラス個人目標カード」といった新た目標カードも入っています。


シンメトリー共通目標カードは「同じ列の上半分と下半分に同じ出目のダイスが1組あるごとに3点」「水平方向に鏡映しになる位置に同じ色のダイスが1組あるごとに3点」といった対称性を重視した目標が記されています。


レアガラス個人目標カードには「レアガラスダイスの周囲に置かれた1・2・3・4の出目のダイスの合計値」「レアガラスダイスの周囲に置かれたダイスのうち、各色の最大値の合計値」といったレアガラスにまつわる得点を得られる条件が記されています。


通常のサグラダとサグラダ パッションを組み合わせて遊ぶ際は、場の中央にレアガラスボードを1枚選んで配置します。


次にレアガラスダイスを振り、レアガラスボードの枠に置きます。


レアガラスボードを配置したら道具カードを2枚と共通目標カードを3枚配置します。


最後にプレイヤーに窓枠プレイヤーボード、窓パターンカード、個人目標カード、恩寵トークンに加えてインスピレーションカードを1枚配れば準備は完了。なお、インスピレーションカードは表向きにする必要があります。


ダイスの数や、手番の順番など、基本的なルールは通常のサグラダと同じです。


レアガラスダイスは自分の手番でレアガラスボードに記された条件を満たし、恩寵トークンを支払うことで使うことができます。今回のレアガラスボードに記された条件は「窓枠プレイヤーボードのダイスを1つ移動させ、そのダイスの移動元にガラスダイスを置く」というもの。


そこで、紫のダイスを移動させて……


紫のダイスの元の位置にガラスダイスを配置しました。レアガラスダイスは色の制約を無視して配置できますが、出目の制約やその他の配置ルールには従う必要があります。


レアガラスボードには新しいレアガラスダイスを振って置いておきます。なお、プレイヤーが使えるレアガラスダイスは1ゲームにつき1個までです。


インスピレーションカードは自分の手番の好きなタイミングで使う事ができます。インスピレーションカードの中にはゲーム中に何度でも使えるカードの他に……


1ゲームに1度しか使えない代わりに「恩寵トークンを最大3こ得る」効果を持った「影響」といったカードもあります。ゲーム開始時に配られるインスピレーションカードの効果に合わせて異なる戦略を考える必要があります。


また、サグラダ パッションで追加されるレアガラス個人目標カードは条件によっては大量得点を狙えるカードもあります。例えば、今回のゲームでは、「レアガラスダイスを起点にして斜め方向に広がるダイスの合計点を得る」というレアガラス個人目標カードを持っていたプレイヤーが35点を獲得し、勝利しました。


サグラダ パッションで追加されるレアガラスダイスにまつわる要素は、サグラダの戦略要素を強化し、通常のサグラダと比べて頭を使った戦略的なプレイを求められます。さらに、配られるインスピレーションカードに合わせた戦略を考える必要があるため、プレイする度に新鮮な楽しさを味わうことができます。また、サグラダ ライフと同じく通常のサグラダのルールさえ理解していれば手軽始めることができるため、通常のサグラダよりも戦略的なゲームを楽しみたいプレイヤーにオススメです。

なお、サグラダ パッションはAmazon.co.jpにて記事作成時点では2750円で入手できます。

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in レビュー,   ゲーム, Posted by log1o_hf

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