レビュー

「自分だけの最強の勇者」を作り上げ強敵との戦いに挑む「ロールプレイヤー拡張モンスターズ&ミニオンズ」プレイレビュー


ダイスを振ってステータスを上げ、ロールプレイングゲームのようにキャラクターを作り上げていく「ロールプレイヤー」の拡張版で、実際に作り上げたキャラクターで怪物とバトルを行える「ロールプレイヤー拡張モンスターズ&ミニオンズ」がアークライトゲームズより登場しています。長時間かけて作り上げるキャラクターの能力をついに発揮できるとのことで、実際に遊んでみました。

ロールプレイヤー拡張 モンスターズ&ミニオンズ 完全日本語版 | ArclightGames Official
https://arclightgames.jp/product/ロールプレイヤー拡張モンスターズミニオンズ/

ロールプレイヤー拡張 モンスターズ&ミニオンズ 完全日本語版は拡張版で、プレイするためには基本セットの「ロールプレイヤー」が必要です。ロールプレイヤーがどんなゲームなのかは以下の記事を読めばわかります。

運命に左右されながら「自分だけの最強の冒険者」を作り上げる「ロールプレイヤー 完全日本語版」プレイレビュー - GIGAZINE


ロールプレイヤー拡張 モンスターズ&ミニオンズ 完全日本語版のパッケージはこんな感じ。対象年齢は10歳以上、最大プレイ人数は5人と基本セットよりも1人多く、1人プレイも可能です。


中にはルールブック、キャラクターシート、ダイスが3種類、経験点キューブ、スタートプレイヤーマーカー、カード、キャラクター記録用紙、名誉トークン、負傷トークン、魅力トークン、冒険トークン、金貨が入っていました。


左側が拡張版で追加されたキャラクターシートです。基本セットの7枚と合わせて13枚から選ぶことができます。


ダイスは、基本セットに入っていた7色のダイスへの追加分のほか、オレンジ色の戦闘ダイス、透明の援護ダイスがあります。


援護ダイスは普通のダイスとは違い3から8まで表示されています。


カードは追加の設定カードや市場カード、拡張版の新しい要素として手先カード、冒険カード、怪物カードが用意されています。


早速プレイしていきます。今回は前回基本セットを遊んだ編集部員を含めた5人でプレイ。準備方法は基本セットとほとんど同じなのですが、いくつか違う点があります。


順番カードはプレイ人数に合わせて6枚、市場カードも基本セットと同じように並べるのですが、左側に拡張版の肝である怪物カード、手先カード、冒険カードを並べる必要があります。


怪物カードはいわゆる「ラスボス」にあたり、ゲームの最終ラウンドで戦うことになる強力なモンスターです。カード右上に描かれた色が弱点になっており、各プレイヤーはこの色のダイスを集めることで戦いを有利に進めることができます。


手先カードはこんな感じ。26種類あり、倒すことで経験値や金貨を獲得できます。


冒険カードは「施設」「障害」「攻撃」の3種類あります。怪物との戦闘の際に有益となる情報が書かれているのですが、普段は裏向きにふせられており、「手先」を倒したプレイヤーだけが確認することができます。


基本セットと同じようにキャラクターシートの上に設定カードやダイスを配置していきます。またスタートプレイヤーの手元には赤い「スタートプレイヤーマーカー」を置いておき、誰がスタートプレイヤーなのか一目でわかるようにします。


拡張版では3~8の目を出す「援護ダイス」が追加されているので、基本セットに比べて各特性値の目標を達成しやすくなっています。


ゲーム開始です。まずは基本セットと同じように「開始フェイズ」と「行動フェイズ」を行います。順番カードの上に振ったダイスを並べ、各プレイヤーが順番にそれらを確保していきます。


次は購入フェイズです。購入フェイズでは、カードの購入を選択する代わりに、怪物の手先であるモンスターを「討伐」することが可能です。討伐は、「戦闘ダイス」を振り、その出目の合計で勝ち負けが決まります。戦闘ダイスは基本1つなのですが、カードに書かれているモンスターの「弱点」を満たせば戦闘ダイスが増えるので、有利に戦うことが可能。例えば、今回の手先である「アウルベア」は紫のダイスが弱点となっており……


シートに紫のダイスを3個配置していたプレイヤーは戦闘ダイスを合計4個振ることができました。


戦闘ダイスを全て振った合計が「戦闘力」となります。「アウルベア」は戦闘力が8以上なら討伐可能で、討伐した場合経験値トークンと名誉トークンを1個ずつ獲得できます。今回は戦闘力が2+6+1+5=14、楽に討伐することができました。


手先を見事討伐すると、討伐した手先カードはプレイヤーの「トロフィー」となり、手元に置いておきます。また、場の手先カードを1枚めくり、新たな手先を呼び出します。


初めてトロフィーを獲得すると、冒険トークン「施設」を獲得します。場に置いてある冒険カード「施設」をめくり、他のプレイヤーには見えないように内容を確認します。次にトロフィーを獲得した場合「障害」、次は「攻撃」と確認していくことになります。


また、モンスターを討伐すると名誉トークンを獲得することができます。名誉トークンを持っていると怪物とのバトルで有利に戦えるので、非常に重要。多くの名誉を受けた勇者こそ、平和を脅かす怪物とのバトルでより活躍できるというわけです。また、ゲームを有利に進めることができる経験値トークンも、討伐や市場カードの効果で手に入れることができます。


次のプレイヤーも討伐に赴きました。「ジャイアント・ラット」は戦闘力10以上で討伐可能ですが、ダイスを3個振って出た目の合計は7。今回はジャイアント・ラットを討伐できずに逃がしてしまいました。「ジャイアント・ラット」を手先カードの一番下に入れ、次のモンスターを新たに呼び出します。


戦闘したプレイヤーは経験値トークンを2個と負傷トークンを1個獲得することに。負傷トークンは名誉トークンとは逆に、持っていると怪物とのバトルで不利になってしまいます。ケガを抱えた勇者は戦闘で本気を出せないというわけ。ただし経験値トークンを2個使用することで負傷トークンを取り除くことも可能です。また、トロフィーを獲得できなかったので冒険カードを確認することはできません。


購入フェイズを終えたら管理フェイズに入り、再び開始フェイズに戻ります。「討伐」という要素が増えたこと以外は基本セットと同じ流れです。市場カードにも拡張セット専用のカードが追加されています。経験値トークンを消費することでダイスの出目を+1できる技能カードや、新たな種類「巻物カード」など。巻物カードは購入した瞬間カードに書かれた効果が発動する強力なカードです。


2ターン目で「魅力の行の1番右に配置されているダイスの出目と同じ枚数の金貨を獲得する」という効果を持った巻物カードを購入したプレイヤーは一気に8枚もの金貨を手にすることに。購入にかかった金貨2枚を差し引いても金貨6枚、序盤にこれだけ手に入るとゲームをかなり有利に進めることができます。


ほとんどの手先は簡単に討伐することができ、戦闘で困ることはあまりありません。4ターン目ではやくも3体倒したプレイヤーは、誰よりも真っ先に冒険カードを3枚全て確認した後「なるほど」の一言とともに、他のプレイヤーのシートを確認し始めました。怪物との戦いに備え、冒険カードに何が書かれているかを確かめるためには積極的に討伐をしなければならず、討伐を選ぶと購入ができないというのがこのゲームで特に悩むところ。


全員がキャラクターシートの穴をすべてダイスで埋めると、基本版では得点計算に入りましたが、拡張版では得点計算の前に怪物との戦いに移ります。冒険トークンをゲットしたプレイヤーだけがその効果にしたがって戦闘ダイスを増やすことができます。例えば、手先のモンスターを3体倒し、「攻撃」の冒険トークンを獲得していたドワーフは、しっかりと青のダイスを4つ確保していたため、戦闘ダイスを3つも増やすことができ、怪物に対して有利に戦うことができます。ほかにも、金貨や経験値、購入した市場カードの効果で追加の戦闘ダイスを獲得できます。


各プレイヤーが今回の怪物「クラーケン」と戦います。怪物にはそれぞれ特殊な能力があり、クラーケンは「戦闘ダイスの対となった6の出目を全て取り除く」というもの。厳しい闘いを強いられそうです。


各プレイヤーは戦闘ダイスを全て振り、出た目の合計値によって「名誉の星」を獲得できます。合計値が28を超えた場合討伐完了、8個もの名誉の星を獲得できます。


手先を討伐しまくり名誉トークンを大量に手に入れ、圧倒的な戦闘ダイスの量で戦いに挑んだプレイヤーは見事クラーケンの討伐に成功。全ての名誉の星を合計したところ25個獲得していました。


中には一度も手先と戦わずにひたすらお金をため、甲胄カードを買いあさっていたプレイヤーもいました。怪物退治にはほぼまったく貢献できなかったものの、名誉の星を合計でなんと33個も獲得。「やはり甲胄をそろえると強い」「戦闘にも出ず引きこもり装備だけを着そろえて、そんなハリボテの名誉でいいのか」という声があがりました。


最終的に獲得した名誉の星の数が一番多いプレイヤーが勝利となります。また、1人プレイの場合は、獲得した名誉の星の数に応じて、作り上げたキャラクターの「格付け」を行うことが可能です。なお、完全日本語版の説明書には表記ミスがあり、英語版の説明書にのっとれば、名誉の星の数が28~31だと「冒険者」になります。


実際に作り上げたプレイヤーで戦闘を行えるというのはやはり気持ちの良いもの。拡張版にふさわしくやりがいのあるゲームになっていました。「つくっただけで終わり」というガッカリ感がなく、ゲームをやりきったという満足感を十分に得られます。最後のラウンドでためた大量のダイスをジャラジャラと転がす瞬間は「ボスと戦っている」という感覚を得られます。ただし、拡張番でもやはり全員が長考しがちになるので、各行動に時間制限を設けることでテンポよくゲームを進められそうです。

ロールプレイヤー拡張 モンスターズ&ミニオンズ 完全日本語版はAmazon.co.jpで購入可能、記事作成時点では税込5400円で購入可能です。

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in レビュー,   ゲーム, Posted by log1p_kr

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