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より美しく宮殿の壁を飾れるようになった「アズール:クリスタルモザイク拡張セット」で再び王に仕えるタイル職人に挑戦してみた


王に仕えるタイル職人となり、宮殿を彩るタイルの壁を作るボードゲーム「アズール」に新たな試練が加わった「アズール:クリスタルモザイク拡張セット」が2020年3月28日に登場しています。シンプルなルールながらも高度な駆け引きが繰り広げられるアズールが拡張セットによってどう変わるのか、GIGAZINE編集部員4人で新たな試練に挑んでみました。

アズール:クリスタルモザイク拡張セット | ANALOG GAME INDEX
http://hobbyjapan.games/azul_crystal_mosaic/

「アズール」はポルトガルの伝統的なタイル、アズレージョをモチーフにしたゲームとあって、パッケージも幾何学模様のタイル風なデザイン。


あくまで拡張セットなので、遊ぶには基本セットとなる「アズール」が必要です。


ゲームのルールも「アズール」の基本セットと同じ。「アズール」基本セットのルールは以下の記事をみるとよく分かります。

見た目の美しさと裏腹にプレイヤー間の高度な駆け引きを要求するシビアなゲーム「アズール」を実際にプレイしてみました - GIGAZINE



「アズール:クリスタルモザイク拡張セット」の内容物は、プレイヤーボードカバー4枚、プレイヤーボード4枚、ルールシートのみ。


プレイヤーボードカバーはアクリル製の透明なカバーで、プレイヤーボードに重ねて使用します。


カバーにはタイルをきれいに並べられる凹凸がついています。


試しに宮殿の壁にタイルを敷き詰めてみると、カバーあり(左)の方がカバーなし(右)よりも、タイルがきれいに並んでいるのが分かります。カバーなしだとタイルをきれいに並べるのに時間がかかるうえ、どうしても少しずれてしまうため、カバーをつけることでプレイの質が格段に上がります。王様の宮殿を彩る壁なので、並べ方も美しくあるべきです。


また、カバーなし(左)だと中途半端なところにマーカーを置いて得点が分からなくなる場合がありますが、得点表にも凹凸がついているので、カバーあり(右)ならしっかり得点を管理できます。


さらに、よくしなるので、ゲームを終えた後のタイル回収がちょっとだけ楽になる、かゆいところに手が届く設計。アズールをプレイしたことがある編集部員からは、「最初からカバーをつけてほしかった……」という声が上がっていました。


クリスタルモザイク拡張セットのプレイヤーボード(上)、基本セットのプレイヤーボード(下)を比べて見ると、宮殿の壁と床ラインの部分が異なっていました。クリスタルモザイク拡張セットのプレイヤーボードはどちらの面も点数計算が基本セットと少し異なります。


各面はタイルを並べる宮殿の壁が違っており、左の面は置けるタイルが指定されているマスが5つ、右の面は置けるタイルが指定され、さらに「×2」と書かれたマスが5つ描かれています。


また、ゲーム終了時の獲得点も異なっています。左の面は横1列そろえると3点、縦1列そろえると10点、各列1色ずつそろえると12点加算されます。右の面は基本セットと同じ点数。


廃棄したタイルを置く床ラインは、マイナス点が調整されており、基本セットは最大-14点だったのが、クリスタルモザイク拡張セット(上)は最大-10点と、減点が少なめになっています。王様が優しくなったのかもしれません。


さっそくクリスタルモザイク拡張セットを使って、4人で遊んでみました。


まずは「×2」がある面で宮殿の壁作りのチャレンジ。


このボードでは「×2」が書かれたマスにタイルを置いた場合、得点が2倍になります。


そのため、先に「×2」が描かれたマスを埋めてしまうと、以下の壁なら2点×2=4点、1点×2=2点の計6点しか得られません。


横1列にタイルがそろうとゲームが終わってしまうので、縦1列がそろう時に「×2」のマスにタイルを置けば一気に高得点が得られます。例えば以下の壁なら、縦が5点×2=10点、横が3点×2=6点となり、一気に16点得られるというわけ。


タイルをそろえづらくなるため、ゲームが進むにつれて床に落とすタイルがじわじわ増えていく職人もちらほら


拡張セットではタイル2~4枚なら減点数は少なめなので、多少の減点は割り切って高得点を狙うという戦略もありです。王様の優しさに感謝。


アズールには「欲しいタイルをタイミング通りに手に入れる」という難しさがあり、相手が欲しがっているタイルを見極めながら図案ラインや宮殿の壁を埋めていく必要があります。また、縦5マスそろえるのが後半になってしまうので、壁も穴ぼこになってしまいがち。壁の美しさと高得点を両立しようとすると、難度がより一層上がるルールになっていました。


今度はプレイヤーボードをひっくり返して、もう片方の面で遊んでみました。この壁タイルでは、5カ所で配置するタイルの色が指定されています。


ゲーム終了時の得点配分が異なっているので、最後の最後に一発逆転が狙えます。


職人として、真面目に指定通りのタイルを先に埋めてしまうのもあり。


しかし、「1列あたり同じタイルは1枚まで」というルールがあるので、考えなく指定のタイルを埋めてしまうと、後になってタイルを置けなくなってしまうという悲劇も。


ちゃんと考えてタイルを置けば、縦横の列に1枚ずつタイルを置いて、ゲーム終了時のボーナスポイントを得ることも可能。以下の壁では、赤と黄色の2種類のタイルを5つ置くことに成功しています。


より高い点数を狙うために、あえて指定のタイルを別のマスに置き、タイルが指定されているマスを空けるという型破りな技を見せるタイル職人もいました。


「どこに何色のタイルを置けば効率よくタイルを埋められるか」を即座に判断するのがアズールにおえける勝負のカギ。特に、ゲーム終了時の獲得点が高くなるように壁の各列を5マス埋めていくと、自然と終了時の壁が美しくなるルールになっていました。


今回のゲームはアズールの基本セットで遊んだことがある人と、遊んだことがない人両方がいる状態でプレイしました。基本セットのシンプルなルールはそのままなので、経験者でも初心者でも大きなハンデなく遊ぶことができました。

勝ち負けだけでなく「宮殿の壁をいかに飾るか」という楽しさもあるアズールですが、プレイヤーボードカバーによってより美しくタイルを並べられるので、タイルがずれるストレスなく遊べます。アズールをすでに持っているなら、プレイヤーボードカバーはかなりおすすめです。


「アズール:クリスタルモザイク拡張セット」の価格は税込2200円で、Amazon.co.jpでは記事作成時点で税込2340円で購入可能となっていました。

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また、「アズール:クリスタルモザイク拡張セット」で遊ぶのに必要な「アズール」の基本セットは記事作成時点で、Amazon.co.jpでは税込6200円から購入可能となっていました。

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in レビュー,   ゲーム, Posted by darkhorse_log

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