ハードウェア

AMDがGoogleと共同設計のChromebook向けプロセッサ「Ryzen 3000C」シリーズを発表


AMDが、Googleと共同設計のChromebook向けモバイルプロセッサ「Ryzen 3000C」シリーズと「Athlon 3000C」シリーズを2020年9月22日に発表しました。史上初となるZenアーキテクチャ搭載Chromebookは、前世代のChromebooksと比較して最大178%高速化しているとのことです。

AMD Launches First “Zen”-based Chromebook mobile processors for faster web browsing, improved office productivity and better multitasking :: Advanced Micro Devices, Inc. (AMD)
https://ir.amd.com/news-events/press-releases/detail/969/amd-launches-first-zen-based-chromebook-mobile

Chromebook | Ryzen 3000 C-Series and Athlon 3000 C-Series | AMD
https://www.amd.com/en/processors/chromebook


AMD brings Ryzen and Athlon to Chromebooks
https://techxplore.com/news/2020-09-amd-ryzen-athlon-chromebooks.html

Ryzen 3000CシリーズとAthlon 3000Cシリーズのラインナップとスペックをまとめた表が以下。CPUは14nmプロセスあるいは12nmプロセスで設計されており、Radeon Vegaグラフィックスを搭載しています。

 コア/スレッド熱設計電力(TDP)周波数/ブースト時GPUコアキャッシュ
Ryzen 7 3700C4/815 W2.3 GHz/4.0 GHz106 MB
Ryzen 5 3500C4/815 W2.1 GHz/3.7 GHz86 MB
Ryzen 3 3250C2/415 W2.6 GHz/3.5 GHz35 MB
Athlon Gold 3150C2/415 W2.4 GHz/3.3 GHz35 MB
Athlon Silver 3050C2/215 W2.3 GHz/3.2 GHz25 MB


AMDによれば、Ryzen 3700Cを搭載したChromebookは、同じくAMDのA6-9220Cを搭載した前世代Chromebookと比較してグラフィックパフォーマンスが最大251%、オフィスソフトの生産性が最大104%、写真編集でのパフォーマンスが最大152%向上していると主張しています。

また、Ryzen 3000Cシリーズは電力効率も向上。さらにWi-Fi 6やBluetooth 5.xに対応することでデバイスの接続性も向上し、ウェブサイトやストリーミングに対する応答性が高くなると、AMDはアピールしています。

AMDのクライアントコンピューティング担当シニアヴァイスプレジデントであるサイード・モシュケラニ氏は「ユーザーがオンライン、オフライン、外出先、自宅のどこにいても、RyzenやAthlonを搭載したChromebookは生産性を維持するために必要なCPU、グラフィックス、および全体的なパフォーマンスを提供します」とコメントしています。


GoogleのChrome OS部門担当ヴァイスプレジデントのジョン・ソロモン氏は「私私たちのAMDとのパートナーシップは、Ryzenプロセッサベースの前例のないChromebooksを提供します。それとともに、非常に高速な接続性・長いバッテリー寿命・高パフォーマンスなマルチタスク作業を可能とする『手頃な価格のChromebook』という、より幅広い選択肢を提供します」と述べました。

なお、AMDによれば、Ryzen搭載のChromebookはAsus、Lenovo、Acer、HPなどのメーカーから2020年末までに登場する予定で、教育市場・ビジネス市場・一般市場に投入されるとのこと。ただし、日本でも発売されるのかは、記事作成時点では不明です。

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in ハードウェア, Posted by log1i_yk

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