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ゲームで「黒人差別の抗議運動をテロリスト扱いしている」とUbisoftに非難が殺到


アサシンクリードやウォッチドッグスシリーズを手掛けるゲーム開発会社、Ubisoftから2020年8月27日に登場したモバイルゲーム「TOM CLANCY'S ELITE SQUAD」に、「黒人差別の撤廃を訴えるブラック・ライヴズ・マター(BLM)をテロリストと結びつけた描写がある」としてユーザーから非難が殺到しています。

Ubisoft Apologizes For Tom Clancy Game Imagery That Suggests Black Lives Matter Is Part Of A Terrorist Plot
https://kotaku.com/ubisoft-apologizes-for-tom-clancy-game-imagery-that-sug-1844892904

New Ubisoft Tom Clancy game called out for insensitive framing of BLM
https://mashable.com/article/ubisoft-tom-clancy-elite-squad-raised-black-fist/

非難の声が集まったのは、以下のTOM CLANCY'S ELITE SQUADオープニングムービー開始から30秒後頃に流れる、テロリスト組織「UMBRA」が登場するシーンです。

Tom Clancy's Elite Squad Intro Video - YouTube


「UMBRA」のシンボルとして黒い拳を掲げるマークが使用されており、これが問題となっています。


「拳を掲げる」という行為はアメリカを中心に行われている黒人差別への抗議、ブラックパワー・サリュートとして数十年前から知られており、ジョージ・フロイド殺害事件を受けて2020年から活発になったBLMでも黒い拳を掲げるシンボルマークは広く使用されています。

By Socialist Appeal

また、TOM CLANCY'S ELITE SQUADのゲーム中に登場するテロリスト組織名「UMBRA」は「陰」を意味することから「黒」を連想させ、さらに黒い拳を掲げたシンボルマークがBLMを連想させることから、「BLMなどの黒人差別抗議運動をテロリスト扱いしている」としてUbisoftに非難の声が殺到しました。

以下のツイートでは、Ubisoftのような配慮のない行為を行うのは「無知な人物の共通点」であると指摘されています。添付されている画像は、無知な人物の例として「BLMは『社会的な善』のふりをした悪」と述べたり、アベンジャーズのブラックパンサーを演じたチャドウィック・ボーズマン氏の訃報に対して「誰も気にしてない」とコメントしたりしているアカウントのツイートをスクリーンショットしたもの。


Ubisoftのムービーに対して「TOM CLANCY'S ELITE SQUADは軍事を崇拝するファシズムのゲームであり、Ubisoftは明らかにBLMをテロリストと位置づけている」という意見も述べられています。


Ubisoftは謝罪文を公開し、UMBRAのシンボルマークが「無神経で有害なものであったこと」を認め、Android版は2020年9月1日のアップデートでシンボルマークを修正し、iOS版はできるだけ早く修正することを公表しています。


なお、Ubisoftは2020年6月の時点でBLMを支持することを表明しており、BLMと全米黒人地位向上協会(NAACP)に10万ドル(約1060万円)を寄付したことを公表しています。

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in モバイル,   動画,   ゲーム, Posted by darkhorse_log

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