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新型コロナウイルスのパンデミック中にモバイルアプリの使用が世界中で激増していることが判明


新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染拡大を防止するため、世界各国では外出禁止措置が執られたり、生活様式の変化を余儀なくされたりしました。そんな中、アプリに関する市場データおよび分析ツールを提供するApp Annieが、「COVID-19のパンデミック中にモバイルアプリの使用率が急増している」と報告しています。

Mobile App Usage Surged 40% During COVID-19 Pandemic
https://www.appannie.com/en/insights/market-data/mobile-app-usage-surged-40-during-covid-19-pandemic/


Consumers spent $17 billion through the App Store in Q2 of 2020 | iMore
https://www.imore.com/consumers-spent-17-billion-through-app-store-q2-2020

COVID-19のパンデミックの影響で多くの国々が社会的距離を保つ戦略を実施しており、学校が休校になったりオンライン授業に移行したりしているほか、リモートワークを導入した企業も大幅に増えました。App Annieによると、2020年の第2四半期(4~6月)はモバイルアプリの利用時間が前年同期比で40%も増加しており、2020年4月には全世界における月間の総モバイルアプリ利用時間が2000億時間を越え、過去最高を記録したとのこと。


インドにおける2020年第2四半期のモバイルアプリの利用時間は2019年の第4四半期と比較して35%増加し、イタリアでは30%、インドネシアでは25%、アメリカでも15%ほど増加しました。各国におけるモバイルアプリ利用時間の急激な増加は、COVID-19に対処するための生活様式の変化によって後押しされているとApp Annieは指摘。

インドやロシア、ブラジルでは依然としてCOVID-19が猛威を振るっていますが、中国や韓国といった国ではCOVID-19のパンデミックから立ち直りつつあり、モバイルアプリの開発者らは、社会的距離の戦略が緩和された後もユーザーを引きつける方法を考える必要があると述べています。

2020年の第2四半期に新規ダウンロードされたモバイルアプリは過去最高の350億個にも上り、このうち250億個がAndroidアプリ、100億個がiOSアプリでした。Androidアプリの新規ダウンロード数は前年同期比で10%増加し、iOSアプリの新規ダウンロード数は前年同期比で20%増加したとのこと。なお、新規ダウンロードされたモバイルアプリに占めるゲームアプリの割合は、Androidアプリが45%ほど、iOSアプリが30%ほどだったそうです。


COVID-19のパンデミックによる影響は全体的な利用時間やダウンロード数だけでなく、ダウンロードされたアプリのカテゴリからもうかがえるとのこと。Google Playでは2020年の第1四半期と比較して、ビジネスカテゴリのアプリが115%、ヘルス&フィットネスカテゴリのアプリが75%、教育カテゴリのアプリが50%もダウンロード数が増加しているそうです。また、App Storeでもヘルス&フィットネスカテゴリのアプリが30%、買い物カテゴリのアプリが25%、医療カテゴリのアプリが20%も第1四半期比でダウンロード数を伸ばしています。

2020年の第2四半期で大きくダウンロード数を伸ばしたアプリは、自宅待機中の健康管理やオンラインショッピングに役立つものだったり、リモートワークやオンライン講義で活用されたりするものが多かったそうです。App Annieが挙げた例には、コラボレーションツールのZOOM Cloud MeetingsGoogle Meet、教育ツールのGoogle Classroomなどが含まれています。

以下の画像が、左から2020年の第2四半期に「ダウンロード数が多かったアプリ」「売上が多かったアプリ」「アクティブユーザーが多かったアプリ」です。ダウンロード数が多かったアプリを見ると、ZOOM Cloud MeetingsやGoogle Meetなどのダウンロード数が前期より大幅に伸びていることがわかります。App Annieによると、これらのアプリはビジネスや教育だけでなく、アーティストがオンラインのライブを行う際にも利用されているとのこと。


また、2020年の第2四半期は利用時間やダウンロード数だけでなく、ユーザーがアプリに費やした金額も過去最高となりました。iOSアプリにおける消費者支出は前年比15%増の170億ドル(約1兆8000億円)、Androidアプリにおいては前年比25%増の100億ドル(約1兆700億円)を記録したとのこと。このうちゲームアプリの売上が占める割合は、iOSアプリでは約75%、Androidアプリでは約85%でした。消費者支出の増加に最も貢献した国はiOSとAndroidの両方で「アメリカと日本」であり、多くの人々がCOVID-19のパンデミック中にモバイルアプリに課金したことがわかります。


App Annieは「新型コロナウイルスのパンデミックは、消費者と企業が関わる方法に大きな変化を引き起こしました。現在、平均的なモバイルユーザーは1日当たり4時間20分もスマートフォンに費やしており、モバイルで成功するための戦略を策定することは、ブランドにとってこれまで以上に重要になっています」と述べ、モバイルアプリの重要性が非常に大きくなっていると主張しました。

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in モバイル,   ソフトウェア, Posted by log1h_ik

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