2018年のモバイルアプリの収益のうち「76%がゲームによるもの」であることが判明
スマートフォンユーザーの数は2018年で約30億人、2021年で約38億人と増加し続けると予想されており、ユーザー数の増加に伴ってモバイルアプリの収益も右肩上がりで増加しています。そんな中、2018年のモバイルアプリの収益は921億ドル(約10兆円)に達すると見込まれており、さらにその76%がモバイルゲームのものであることが、調査会社Newzooの報告で明らかになりました。
Newzoo Global Mobile Market Report 2018 | Light Version | Newzoo
https://newzoo.com/insights/trend-reports/newzoo-global-mobile-market-report-2018-light-version/
Newzoo: Smartphone users will top 3 billion in 2018, hit 3.8 billion by 2021
https://venturebeat.com/2018/09/11/newzoo-smartphone-users-will-top-3-billion-in-2018-hit-3-8-billion-by-2021/
以下のグラフは、世界のスマートフォンユーザー数の予想推移を示しています。各グラフの上部に合計のスマートフォンユーザー数が記載されていて、グラフ内には上から北アメリカ、南アメリカ、西ヨーロッパ、東ヨーロッパ、中東・アフリカ、(インド、中国を除く)アジア太平洋地域、インド、中国までの8地域ごとのユーザー数を表しています。このグラフを見ると、世界のスマートフォンユーザーの数が2018年中に約30億人に達し、2021年までにはその数が約38億人にまで拡大すると予想されていることがわかります。
また、2018年以降にはインドや中国を含めたアジア太平洋地域のスマートフォンユーザーの数だけで全体の約50%以上を占めることになると見込まれています。これはインドのスマートフォンユーザーの数が大きく拡大すると予想されているからです。2018年時点で世界のスマートフォン市場で第2位の規模を誇るインドですが、現状では国民の4分の1ほどしかスマートフォンを持っていません。このため、インドのスマートフォンユーザーの数は今後も爆発的に伸びることが予想されており、結果として、アジアのスマートフォンユーザー数が大きく伸びると考えられています。
以下の表は2018年6月時点におけるメーカー別のスマートフォン稼働台数を示したもので、どのメーカーのスマートフォンがどれぐらいの割合で使用されているかを知ることができます。表を見ると1位はSamsung、2位がAppleと続き、以下はOppo、Xiaomi、Huaweiと中国メーカーが続いています。シェアを見ると、SamsungとAppleで市場シェアの50%を上回っており、この2社だけで多くのユーザーを抱えていることがわかります。
続いて、タブレット端末の稼働台数を見てみると、1位はAppleで市場シェアの約67%を獲得しており、2位のSamsungが約17%、3位以降は5%にも満たないことが明らかとなっています。タブレット端末においてはiPadの一強状態となっていることがわかります。
以下はモバイルアプリの売上をグラフ化したものです。各グラフの上部に売上が記載されていて、「ゲーム以外のアプリの収益」が緑、「ゲームアプリの収益」を青で表しています。このグラフを見ると、2016年にはゲームアプリの収益が全体の78%とピークを記録し、それ以降は76%の水準を維持して、収益全体が右肩上がりで増加しています。2019年以降は予想の値となりますが、2018年の予想ではアプリ全体の収益が921億ドル(約10兆円)に達すると見込まれていて、ゲームアプリだけで約700億ドル(約7兆8000億円)の収益を上げると予想されています。
続いて、iOSのゲームソフトメーカーの売上をランキング化したものを見ると、1位はTencentで収益は約20億ドル(約2200億円)、2位以下はNetease、King、バンダイナムコエンターテインメントと続いており、上位10社中5社が国内企業となっています。
また、Androidのゲームソフトメーカー別のランキングを見てみると、1位はKingで収益が約6億5000万ドル(約720億円)、2位以下はSupercell、バンダイナムコエンターテインメント、Playrix gamesと続いています。また、国内企業の数は上位10社中3社となっていました。
iOSとAndroidでゲームアプリの収益を比較すると、1位同士だけで見てもAndroidの収益の方が圧倒的に少ないことから、モバイルゲームをプレイしてコンテンツ課金を行うユーザーの数はiOSユーザーの方が多いということが表から読み取ることができます。
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