App Storeの収益はGoogle Playの2倍であることがデータから明らかに

by o_Ozzzzk

スマートフォン向けアプリの配信は、iPhoneやiPadなどのiOS端末向けアプリの配信を行う「App Store」と、Android端末向けアプリの配信を行う「Google Play」の2つが市場の大部分を占めています。アプリの分析を行う企業であるSensor Towerは、2018年上半期(1月～6月)におけるApp StoreとGoogle Playの、ダウンロード数および収益について分析したデータを公表しました。

Global App Revenue Reached $34 Billion in the First Half of 2018, Up 28% Year-Over-Year
https://sensortower.com/blog/app-revenue-and-downloads-1h-2018

The App Store continues to bring in nearly double the revenue of Google Play, data shows | 9to5Mac
https://9to5mac.com/2018/07/16/google-play-revenue-app-store-revenue/

Sensor Towerによれば、2018年の上半期だけでApp StoreとGoogle Playの顧客は約344億ドル(約3兆8000億円)もの金額を、スマートフォンのアプリやゲームに費やしました。2017年上半期に全世界の人々が両アプリストアで費やした金額は、約269億ドル(約3兆円)だったとのことで、わずか1年間で28％もの伸び率を記録したことになります。

大幅にアプリストアの市場が成長していることが明らかになっている一方、App StoreとGoogle Playそれぞれの収益を見てみると、大きな違いがあることに気づくとのこと。2018年上半期におけるApp Storeの収益は約226億ドル(約2兆5000億円)であり、同時期にGoogle Playがあげた収益は約118億ドル(約1兆3000億円)となっており、App StoreがGoogle Playにほぼダブルスコアをつけていることがわかりました。

収益の伸び率で見ると、App Storeが2017年上半期に比べて26.8％の伸び率を記録している一方、同時期におけるGoogle Playの伸び率は29.7％となっており、収益増の割合で考えるとGoogle Plauに軍配が上がっています。

また、ストアごとのアプリダウンロード数を見てみると、一貫してApp StoreよりもGoogle Playのほうが上回っていることがわかります。2017年上半期の両ストアを合わせたアプリダウンロード数は約458億件でしたが、そのうち約132億件がApp Storeからのダウンロードで、その約2.5倍にあたる約326億件がGoogle Playからのダウンロードでした。

2018年上半期のデータを見てみると、アプリダウンロード数は約510億件にも上っており、2017年上半期と比較すると全体で約11.3％もの増加を見せました。App Storeからのダウンロード数は約150億件で、Google Playからのダウンロード数は約360億件となっており、Google Playのほうが依然としてApp Storeからのダウンロード数を2.4倍も上回っている状態が続いています。

なぜこのようにアプリストアでダウンロード数に顕著な差が出ているのかというと、発展途上国においてはAndroid端末の普及率が高いことが原因だとのこと。発展途上国のAndroidユーザーは、有料アプリをあまりダウンロードしません。ところが単純にユーザー数が多いため、無料アプリを含めたアプリのダウンロード数を見ると、App Storeに大きな差を付ける結果となっています。

スマートフォンゲームに費やされる課金額を含めた収益は、2018年の上半期には約266億ドル(約2兆5000億円)になっており、2017年の上半期と比べて19.1％も増加しています。ゲームによる収益はアプリストア全体の収益のうち、実に78％を占めているとのことで、スマートフォン向けゲームでいかに収益を上げられるかによって収益が大きく左右される模様。

なお、両ストアにおけるゲーム収益のトップ3はテンセントゲームズの王者栄耀、ミクシィのモンスターストライク、アニプレックスのFate/Grand Orderが占めているとSensor Towerは報じています。