Apple製の「COVID-19専用のスクリーニングアプリ」がアップデートされる、匿名で保健当局と情報共有可能に
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)が各国に多くの混乱をもたらす中、テクノロジー企業はさまざまな方法でCOVID-19対策を支援しようとしています。Appleも「COVID-19のスクリーニングツールを提供するアプリ」を開発しており、新たなアップデートで匿名のまま保健当局と症状や居住地などの情報を共有することが可能となりました。
Apple adds anonymous symptom and health info sharing to its COVID-19 app and website | TechCrunch
https://techcrunch.com/2020/06/09/apple-adds-anonymous-symptom-and-health-info-sharing-to-its-covid-19-app-and-website/
Apple's COVID-19 Screening Tool Now Lets You Anonymously Share Your Responses With Health Authorities - MacRumors
https://www.macrumors.com/2020/06/09/apple-covid-19-screening-tool-share-responses/
Appleが開発したCOVID-19スクリーニングツール「Apple COVID-19」は、アメリカに住む18歳以上のユーザー向けに無料で提供されています。このツールは医療提供者や各自治体の指示に代わるものではないものの、リスク要因・直近の他人との接触・症状に関する一連の質問に答えると、自己隔離を行った方がいいのかどうかや症状を継続的に監視する方法、病院で診断を受けるべきか否かをアドバイスしてくれるとのこと。
Apple COVID-19 on the App Store
https://apps.apple.com/us/app/apple-covid-19/id1504132184
新たなアップデートによって「Apple COVID-19」は、ユーザーの年齢・健康状態・症状・潜在的な暴露リスク・居住地といった情報を、集約化された方法で匿名のままアメリカ疾病予防管理センター(CDC)などの保健当局と情報を共有可能になりました。この情報によって保健当局が最新のCOVID-19に関する情報を入手し、COVID-19対策をより効率的に進めることが可能となります。
ユーザーの情報は個人情報を特定できるような名前や電話番号といった情報を含まずに共有されることに加え、他の人のデータと集約化された状態で送信されるため、ユーザーの匿名性を保ったまま情報共有ができるとのこと。Appleはユーザーが回答の共有に同意した場合のみ情報を共有するとしており、「CDCおよび承認された州の公衆衛生当局は、スクリーニングツールの改善とCOVID-19のパンデミックに対処するためだけに情報を使うことができます」と述べました。
なお、「Apple COVID-19」はあくまでも単なるスクリーニングツールであり、AppleとGoogleが開発したCOVID-19接触追跡システムとは関係がありません。
「Apple COVID-19」は日本のApp Storeでは配信されていませんが、スクリーニングツールを利用できるウェブサイトは日本語版が公開されています。
コロナウイルス(COVID‑19)- AppleとCDC
https://www.apple.com/covid19/
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