Appleが各都市の人の動きがいかに減少しているかを示すグラフを公開、日本は諸外国と比べてどれだけ都市から人が減っているのか？

Appleが世界の63都市におけるユーザーのデータを集約し、各都市の人々の動きがいかに減少しているかを示すグラフを公開しました。1月13日から4月13日という期間において、東京・大阪・ニューヨーク・ミラノ・台北といったさまざまな都市における人の動きの変化を比較することが可能です。

Apple makes mobility data available to aid COVID-19 efforts - Apple
https://www.apple.com/newsroom/2020/04/apple-makes-mobility-data-available-to-aid-covid-19-efforts/

Appleのティム・クックCEOは4月15日付で「ユーザーのプライバシーを守りながら、私たちは公衆衛生当局がコミュニティ内での人の行動を理解できるように、また新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の流行を止めるための重要な見識を提供するために、Appleマップから集めた人々の動きのデータを共有します」とTwitterに投稿しました。

以下のウェブサイトから実際に各都市における人の動きがどのように変化しているかを見ることができます。

COVID‑19 - Mobility Trends Reports - Apple
https://www.apple.com/covid19/mobility

上記のURLを開くと、まずはアメリカ・ドイツ・イギリス・イタリアの4カ国の人の動きがどれほど減少しているかが示されます。いずれも3月をターニングポイントとしており、4月13日時点のアメリカはベースラインから45％減、ドイツは46％減、イギリスは70％減、イタリアは85％減となっています。

グラフの上の検索欄から、国や都市を指定可能。日本を検索してみると、3月初頭は動きが小さかったのですが、後半に動きが増加。その後、徐々にグラフが減少傾向になり、4月13日時点で運転が26％減、徒歩が36％減、公共交通機関が38％減となっています。

地域を東京に限定すると、さらに減少傾向が顕著になります。運転が28％減、徒歩が45％減、公共交通機関が45％減。

大阪の場合、運転が27％減、徒歩が44％減、公共交通機関が44％減となっています。

世界の各都市に目を向けると、同日におけるニューヨークは運転が64％減、徒歩が81％減、公共交通機関が87％減

イタリアの都市ミラノは運転が88％減、徒歩が91％減。なお、公共交通機関は停止しているのでグラフにありません。

フランスの首都パリの場合は運転が86％減、徒歩が91％減、公共交通機関が92％減。

新型コロナウイルスにおける死亡者が少ないとされるドイツの首都ベルリンではは運転が54％減、徒歩が66％減、公共交通機関が76％減。

また3月9日以来「新たな感染確認ゼロ」だと4月14日に発表した台湾の首都台北ですが、それでも人の動きは運転が25％減、徒歩が40％減、公共交通機関が52％減と、東京並みに減少しています。

Appleによると、Apple公式の地図アプリはユーザーの動きのデータをApple IDと紐付けておらず、ユーザーの位置情報履歴もAppleに蓄積されていないとのこと。データのもととなった情報は、ユーザーがルート案内のためにマップに対して行ったリクエストの数をカウントすることで生成されています。収集されたデータはランダムに割り当てられる識別子に関連付けられ、頻繁にリセットされるため、ユーザーのプライバシーは保護されているとAppleは強調しました。