ネットサービス

Googleが「新型コロナウイルス対策の総合情報サイト」を開設へ、感染検査のオンライン問診サービスを先行公開中


Googleの親会社であるAlphabet傘下の医療企業Verilyが、世界中で爆発的にまん延している新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染検査を受けるための問診をPC上で受けられるサービスを試験的に公開しました。さらに、Googleのサンダー・ピチャイCEOが、Verilyによるオンライン問診サイトだけではなく、GoogleやYouTubeのサービスをフル活用してCOVID-19に関するさまざまな情報やツールをまとめたウェブサイトを公開する予定だと公表しました。

COVID-19: How we’re continuing to help
https://blog.google/inside-google/company-announcements/covid-19-how-were-continuing-to-help


COVID-19 | Project Baseline
https://www.projectbaseline.com/study/covid-19/


Verilyが公開したサイトは以前から推進していた医療連携プロジェクト「Project Baseline」の一環として、Googleと共同で開発されたもので、病院に行かずともインターネットを通じて問診を受けることが可能になります。また、地元病院の予約システムとも連携することで、検査を受ける資格があると判断されれば、自宅にいながらにして病院での検査予約も可能。

Verilyによると、カリフォルニア州ではCOVID-19の検査を受けられるのは州民の全員ではなく、18歳以上でなおかつリスクが最も高い集団に限られるとのこと。Verilyは「COVID-19の検査に興味がある場合は、公衆衛生当局のガイドラインに基づいて、オンライン問診を完了させてください。回答と検査予約の空き状況に基づいて、現時点でこのプログラムを通じて検査を受ける資格があるかどうかを判断します」と述べており、対応しているのはカリフォルニア州のサンタクララ郡とサンマテオ郡のみとなっています。


Googleによれば、このVerilyが公開したオンライン問診サイトは開発の初期段階にあり、将来的にはもっと広い地域で利用できることを想定しているとのこと。また、ピチャイCEOはブログで、Verilyのオンライン問診サイトがGoogleによる「COVID-19対策の総合情報サイト」の1コンテンツであることを明かしています

Statement from Verily: "We are developing a tool to help triage individuals for Covid-19 testing. Verily is in the early stages of development, and planning to roll testing out in the Bay Area, with the hope of expanding more broadly over time.

— Google Communications (@Google_Comms)


ピチャイCEOは2020年3月15日のブログ記事で、「この21年間、Googleの使命は世界中の情報を整理し、世界中の情報をアクセス可能にし、有用化することでした」と語り、「私たちはアメリカ政府と協力して、全国のCOVID-19の教育、予防、地域資源に特化したウェブサイトを開発しています。このウェブサイトにはCOVID-19感染に対する予防法や、世界保健機関(WHO)およびアメリカ疾病予防管理センター(CDC)からの信頼できる情報へのリンク、および個人・教育者・企業むけの役立つヒントやツールが含まれています。3月16日(月)遅くにウェブサイトの初期バージョンを公開し、継続的に機能強化および更新を行います」と述べています。


このGoogle主導で開設される情報サイトについては、ドナルド・トランプ大統領が2020年3月13日の記者会見で「GoogleがCOVID-19のスクリーニングが可能なウェブサイトを全米公開する」と、ピチャイCEOの記事に先立って発表。さらに、マイク・ペンス副大統領が2020年3月14日の記者会見で「GoogleがCOVID-19対応のウェブサイトを立ち上げると発表したことは知っています。おそらくGoogleは3月16日という期日を提示していたはずで、私たちも予定通りに作業を進めています」とコメントしました。

しかし、大統領と副大統領が発表した時点では、Google側は何も発表していませんでした。報道を受けて、GoogleはVerilyの声明と共に「COVID-19の症状・リスク・検査に関する情報を含む全国規模のウェブサイトを開発するため、政府と協力しています」という一連のツイートを急きょ投稿。政府と連携してCOVID-19対策に関する情報サイトを開発していることを明らかにしました。

“Google is partnering with the US Government in developing a nationwide website that includes information about COVID-19 symptoms, risk and testing information. (2/6)

— Google Communications (@Google_Comms)


Googleが計画する総合情報サイトは、Verilyのオンライン問診サービス以外にも、YouTubeに投稿されている公衆衛生機関のムービーのリンクが用意されたり、GoogleマイビジネスとGoogleマップを連携させて学校や地元企業の休校・休業情報を表示できるようにしたりする予定だとのこと。ピチャイCEOは「この前例のない瞬間に、私たちは人々を支援する大きな責任を感じています。私たちは、私たちの使命を果たすためにできる限りのことを行い、人々が自分自身やコミュニティを大事にするサポートを行います」と語りました。

この記事のタイトルとURLをコピーする

・関連記事
過激派組織「IS(イスラミックステート)」の新型コロナウイルス対策とは? - GIGAZINE

世界一プレイヤーが多いMMORPGで流行した「死の伝染病」からパンデミックに対処するヒントを得られる可能性 - GIGAZINE

Appleが新型コロナウイルスに便乗したゲームの追放を宣言 - GIGAZINE

わずか10分で新型コロナウイルス感染症の検査が可能な「100円の検査キット」が登場 - GIGAZINE

新型コロナウイルスワクチンの世界初のヒト臨床試験がスタート - GIGAZINE

in ネットサービス, Posted by log1i_yk

You can read the machine translated English article here.