「今年こそジムに通う」という誓いを守るために重要なのはモチベーションではない
by nd3000
「絶対にやせる」「筋肉をつける」といった目標を立てて意気揚々とジムに入会しても、時間がたつにつれ最初の情熱を忘れ、いつの間にかジムから遠のいてしまう人は少なくないはず。そこで、なぜ「ジムに通う」という決意が打ち砕かれてしまうのか?という分析から、ジムに通い続けるためにやるべきことを、ニューヨーク州立大学で健康について研究するウィリアム・クラーク氏が解説しています。
Why your New Year's resolution to go to the gym will fail
https://theconversation.com/why-your-new-years-resolution-to-go-to-the-gym-will-fail-127090
◆モチベーションは意味がない
by blas
クラーク氏は、「大会が近づいてくると暗く寒い朝早くに起きることを物ともしないようになりますが、差し迫るイベントがない時に朝早く起きることは困難である」という自分の経験を語っています。感情によって生み出されるモチベーションは人にポジティブな影響を及ぼしますが、基本的に「短期的な目標」にのみ有効です。心理学者の中には「モチベーションはまやかしだ」と語る人がいるほどで、モチベーションが感情に基づいている以上、長くは続かないとのこと。「永遠に泣き続ける人」や「永遠に笑い続ける人」がこの世にいないのと同じ理由です。
感情は生理的反応をもたらす化学物質の放出であるため、体調を整えようとする人が、この化学反応に頼って運動を行うべきではないとクラーク氏は説明。感情に基づきジムの会員になっても、短期的な目標がなかったり、実現に長い時間が必要な場合は、モチベーションは役に立ちません。
◆真に役立つのは「規律・自制」
by Pressmaster
困難な目標を達成しようとするときに最も重要なのが「規律・自制」です。規律や自制は困難な成功をおさめるために必要なものであり、「やりたいこと」ではなく「やる必要があること」をやりたくない時でも実行できる能力を意味します。
朝アラームが鳴ったときに起きられないのも、深夜にドーナツを食べてしまうのも、モチベーションの問題ではなく規律や自制の問題とのこと。
規律や自制を身に付けるためには、時には退屈にも思える行動を、とにかく反復する必要があります。モチベーションは、それ自体が前進のために必要な資質を育てることはありませんが、規律や自制は自信や忍耐を育てます。これも、モチベーションと規律・自制の違いとしていえるとのこと。
規律や自制は一貫性を構築し、一貫性は習慣を生み出します。モチベーションはジムに通う最初の3週間のために役立ちますが、それ以降は規律が生み出した「習慣」によって成功が作られるとクラーク氏は語りました。
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