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Firefox 70でプライバシー保護がデフォルトに、SNSのトラッカーを強力にブロック


Mozillaは2019年10月22日(火)にFirefoxの最新版となるFirefox 70をリリースしました。Firefox 70からはデフォルトでプライバシー保護機能が有効化されており、FacebookやTwitterなどの外部サービスによるプライバシー情報の収集を強力にブロックしてくれます。

Latest Firefox Brings Privacy Protections Front and Center Letting You Track the Trackers - The Mozilla Blog
https://blog.mozilla.org/blog/2019/10/22/latest-firefox-brings-privacy-protections-front-and-center-letting-you-track-the-trackers/

MozillaはかねてからFirefoxのプライバシー保護機能の拡充に取り組んでおり、2019年6月にはソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)のトラッキングなどをデフォルトでブロックすると発表していました。

Firefoxがデフォルトでのプライバシー保護有効化に対応、パスワード管理アプリ「Firefox Lockwise」の拡張も - GIGAZINE


最新のFirefox 70からは、デフォルトでプライバシー保護機能が有効化されており、複雑な設定を行わなくてもユーザーのプライバシーが保護されるようになっています。また、プライバシー保護機能は外部サービスによる情報収集をどのようにブロックしたかをグラフやレポートとして可視化してくれるため、どんな脅威から保護されているのかを一目で見ることができるようになっています。

新しく強化されたFirefoxのプライバシー保護機能について説明しているムービーがこれ。

Firefox Privacy Protections: Letting You Track the Trackers - YouTube


アドレスバーの隣にある盾のアイコンをクリックすると……


保護機能の概要が表示されるので、赤枠で囲った部分をクリックします。


すると、どのようなウェブサイトをブロックしているのかを、一覧でチェックすることができます。


さらに、保護機能の概要画面下部にある「Show Report」もしくは、Firefoxのハンバーガーアイコンから「Privacy Protections」をクリックすると……


レポートを見ることが可能です。


というわけで、実際にレポートを開いてみたのがこれ。1週間分のブロック件数を棒グラフで見ることができます。


プライバシー保護機能は大きく分けて5つに分類された脅威をブロックします。1つ目は、SNSを使っていると気づかない内に個人情報がソーシャルメディア会社に利用されてしまう「ソーシャルメディアトラッカー」


2つ目はCookie技術を使って、複数のサイトにまたがって行動が監視される「クロスサイトトラッキングCookie」


3つ目はトラッキングコードを仕込んで、ムービーや画像などのコンテンツを介して個人情報を使用する「トラッキングコンテンツ」


4つ目はブラウザとハードウェアの両方から情報を集めて、デジタル上で個々のユーザーを識別するための情報である「デジタル指紋」を作成し、追跡に利用する「フィンガープリント採取」


最後は、サイト閲覧者のPCを勝手に使用してマイニングを行い、バッテリーの消耗や電気の使用量増加を招く「暗号通貨マイニング」です。


「保護レベルは標準です」というボタンを押すと、保護レベルを変更することもできます。


デフォルトの保護レベルは「標準」で、デジタル指紋の採取を除く4項目がブロックされています。


「厳格」を選択すると、デジタル指紋を含めた全種類のプライバシー保護機能を利用可能ですが、一部のサイトでは表示が崩れたり、コンテンツの動作に支障が出たりするおそれがあるとのこと。


「カスタム」ではブロックする項目などを細かく設定することができます。


「ソーシャルメディアトラッカー」と「クロスサイトトラッキングCookie」はCookieに統合されており、4段階から選択可能。


「トラッキングコンテンツ」はプライベートウィンドウでのみブロックするか、すべてのウィンドウでブロックするかを選べます。


プライバシー保護機能のレポート画面を下にスクロールすると、データ侵害の被害者になったかチェックできるサービス「Firefox Monitor」のリンクが表示されているのが見えました。


Firefox Monitorの詳細については、以下の記事を読むと一発で分かります。

無料でデータ侵害の被害者になったかチェック&通知でお知らせまでしてくれるサービス「Firefox Monitor」 - GIGAZINE


従来からFirefoxに実装されていたパスワード保存機能は、パスワード管理アプリ「Firefox Lockwise」に統合されています。「ログイン情報を確認」ボタンをクリックすると……


Firefoxに保存されているパスワードが、これまでより各段に見やすい一覧で確認できます。


手動でサイトを登録することも可能です。


「Firefox 70」で新しく追加された機能などは以下の記事で見ることができます。

パスワード生成機能搭載内蔵の「Firefox 70」正式版リリース、開発者ツールの機能も強化 - GIGAZINE

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in ソフトウェア,   セキュリティ, Posted by log1l_ks

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