世界一安いミシュランといわれる点心専門店「添好運」のチャーシュー入りメロンパンが衝撃的
点心専門店の「添好運(ティム・ホー・ワン)」は世界一安いミシュランレストランと言われており、日本でも2018年4月に東京・日比谷に初上陸しました。フォーシーズンズホテル香港の広東料理店「龍景軒」の点心師を務めたシェフが「日常的に本物の味を」ということで開いたお店になっており、1品300円台から注文可能だとのことなので、台湾・高雄市に行った際に本場の味を確かめてきました。
ティム・ホー・ワン(添好運)公式サイト - Tim Ho Wan Japan Official Website
http://timhowan.jp/
今回訪れたのは台湾・高雄市にある添好運。添好運は中国・香港に本店を構えていますが、台湾を含む中国国内に多くの支店を持っています。「漢神巨蛋」というデパートに入り……
地下1階、フードコードの中にお店があります。
日比谷の店舗は立派な店構えですが、高雄の添好運は隣にマクドナルドが並んでいてもおかしくないカジュアルな立地でした。
お店の中はこんな感じ。14時頃に訪れたところ行列もなく、すんなりと席に案内されました。
これがメニュー。点心がずらりと並んでいますが、いずれも単品が100元(約360円)前後。
人気トップ10のメニューがまとめられており、1位はチャーシュー入りメロンパン(128元/460円)。日本では580円での販売なので、微妙にこっちの方が安いようです。
ポークと海老の焼売、鶏足の香港式煮込 アワビソースなどは日比谷店のメニューにもありますが、マンゴーとグレープフルーツ入りスープ、糸ほたて入り焼きそばなど、日本では扱いがないものもありました。
まず注文したのは、人気ナンバーワンというチャーシュー入りメロンパン。
全長123.8mmのiPhone SEの半分程度の直径のミニメロンパンが3つ並んでいます。
半分に割ってみたところ、表面がカリカリなので形が崩れることなくパッカーンと2つに割れました。
日本のメロンパンの表面を覆うクッキー生地は厚みがありザクザクした食感が多いものですが、この生地は薄焼きクレープのような衝撃的なパリパリさ。生地の小気味よい食感と、中の具のとろっとした舌触りのメリハリがすさまじく、「こんなの初めて!」と思わず声に出してしまうほど。外側のメロンパンはほんのりシナモンの香りがする甘い仕上がりで、チャーシュー入りのあんも五香粉のきいた甘辛い味付けなので、3時のおやつとしてもいけそうですが、味が濃いのでお酒のアテにもぴったりです。
底の部分、クッキーに覆われていない部分もパリパリしており、パンというより中華まんの生地をカリカリに焼いてある感じに近いと感じました。
次は、これも人気メニューの1つだというエビ入りチョンファン(138元/約500円)
ソースがついていたので、最初にドバーっとかけてみます。
このチョンファン、「蒸し春巻きって感じ?」と思い箸で触ってみたところ、フルーチェのごときプルプルさでした。チョンファンは米を原料に作る広東式点心の一種だそうです。
添好運の「チョンファン」のフルフル具合がすごい - YouTube
ソースは少し甘みのあるしょうゆっぽい味付け。ふるふると揺れる皮の部分と、プリプリしたエビ入りあんが口の中で融合し、これも食感が頭の中の「点心」をいい意味で裏切りまくる一品。
テーブルの上にはうす口醤油とLea&Perrinsのウスターソースがあったので、これらで味を変えてもOKです。
日本にはないメニューも頼んでみよう!とメニューを見ていて発見したのが冬虫夏草入りヤマブシタケのスープ(148元/約530円)。「冬虫夏草って昆虫に寄生するというアレでは……」と頭をよぎったのでとりあえず注文してみました。
まずはスープを飲んでみたところ、シイタケだしのような風味が豊かで、ほんのりと薬膳っぽい味わいがある仕上がり。薬膳っぽさはあるものの、クセが少なく飲みやすく、上品で優しいスープです。
このモフモフしたのがヤマブシタケ。ぬいぐるみみたいですが……
食べてみると、スープを吸ってプルップル。例えるなら柔らかめのこんにゃくゼリーのような感じで、弾力があるものの硬さはなく、歯がスッと入る不思議な触感でした。
このうにょっとしたのが冬虫夏草のようです。
いずれのメニューも味はもちろんのこと食感から受ける衝撃がすさまじく、「もう一度食べたい」と思わせるだけの力がありました。日本の店舗は高雄の店舗よりも少し値段がはるものの、一品500~600円程度で注文可能なので、点心の新たな可能性を味わい人はぜひ行ってみてください。
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