取材

屋台なのにミシュランの一つ星をゲットした「香港油鶏飯麺」はどんな店なのか行ってみました


シンガポールのフードコート(ホーカーズ)に出店していた「香港油鶏飯麺(Hong Kong Soya Sauce Chicken Rice & Noodle)」は、屋台(ホーカー)にもかかわらずミシュランガイドで星をゲットする快挙を達成しました。はたして一つ星屋台の料理とはどのようなものなのか、シンガポールの香港油鶏飯麺を訪れて確かめてみました。

Hong Kong Soya Sauce Chicken Rice and Noodle | Facebook
https://www.facebook.com/hongkongsoyasaucechickenricenoodle/

香港油鶏飯麺がミシュランで星を獲得した経緯については以下の記事で確認できます。

なんと屋台が初のミシュランの星を獲得する大快挙、一体どういう店なのか? - GIGAZINE


シンガポールのチャイナタウン・フード・ストリート入り口に到着。最寄り駅はMRT(モノレール)ノーススイート線/ダウンタウン線の「Chinatown」駅で、徒歩5分ほどの距離にあります。


看板は日本語表記もあり。チャイナタウン・フード・ストリートは屋台やレストランが通りにひしめくシンガポールでも有数の飲食街・屋台街です。


アーケード付きなので急な雨でも大丈夫そう。


入り口から200メートルほど進むと、巨大なホーカーズが左手に見えました。この建物内には屋台が軒を並べており、目当ての香港油鶏飯麺も2階にあるとのこと……


だったのですが、Googleマップで検索すると、さらに北西50メートルほどの店を指しています。歩いて行くと、赤色の看板を掲げる店が見えてきました。


店の名前と特徴的な「LIAO FAN」のロゴを発見。間違いなくここが「香港油鶏飯麺」の模様。


住所は「78 Smith St, Singapore 058972」です。


朝9時45分でしたがすでに列に並んでいる人がいます。


列の最後尾に並び、開店時間の10時を待つことにしました。


窓から見る店内の様子。かなり広めの店舗のようです。


開店10分前にお店の人が誘導路を作り始めました。


メニューも到着。


目当ての「油鶏面(Soys Sauce Chken Noodle)」は4.5シンガポールドル(約360円)。たしかに安いのですが、以前の2.5シンガポールドル(約200円)からは1.8倍に値上げされたようです。


10時前には列が3往復するほどの長さに伸びていました。


オープンと同時に、数人ずつに分けて店内に入ります。レジ前でも列に並ぶようです。


レジの後ろには肉。


肉、肉、そして、肉。


こんがりテカテカにローストされた鶏肉がこれでもかというくらいつるされています。レジで注文して商品を受け取るファストフードのスタイルですが、このディスプレイは圧巻。食欲をそそります。


なお、レジの横には自動支払いマシーンがありましたが、使っている人はいませんでした。


レジではもちろん「油鶏面(Soys Sauce Chken Noodle)」を注文。ドリンクにChinese Flower Tea(1.8シンガポールドル:約150円)を追加しました。


支払いにはクレジットカードも使えるようです。


レシートにかかれた番号が……


レジ後ろのディスプレイに表示されたら注文した商品を取りに行くシステムです。


注文を終えて、うしろを振り返ると……


外で、待機する人たちがじっとこちらを見ています。見る限り、観光客が多く地元の人は少ないようでした。


なお、箸やストローはセルフサービス。しょうゆやジャンなどの調味料も自由に使えます。


これがミシュランで一つ星をとった香港油鶏飯麺の「油鶏面(Soys Sauce Chken Noodle)」


皮付きのローストチキンは一目でジューシーなのがわかります。


極細の縮れ麺。


味噌ベースの「醤(じゃん)」


まずはチキンから食べてみます。見た目よりもはるかに柔らかい肉で、とてつもなくジューシーな身に柔らかい皮もしっとりとしています。


肉には骨があり、丸ごと食べられないのが残念。


しかし、骨までしゃぶりつきたくなるような鶏肉なのは間違いありません。


醤油のかかった麺は、鶏肉なしでもパクパク食べられます。


周りの人の食べ方を見ると、ジャンを加えてかき混ぜるのが主流のようでした。郷に入っては郷に従えの精神で試してみると、これは大正解。ピリ辛のジャンと醤油が絡み合って食欲が倍増。ジューシーな鶏肉とピリ辛の麺のコンビネーションは絶妙です。


5分とかからず完食。成人男性ならば、もう少し欲しくなる量で、油鶏面とツートップの一角を占める「油鶏飯」(3.8シンガポールドル:約310円)を追加してもいいかもしれません。


なお、Chinese Flower Teaはかなり甘いティーでした。


食べ終えて店を出るとすっかり行列はなくなっていました。


香港油鶏飯麺はミシュランで星をゲットしたことをきっかけに、ホーカーズを抜けだし小洒落た店舗に移ったようです。店内は清潔感もあり、観光客も安心してお店に入れるのは確かです。しかし、従来のような激安価格ではありえないクオリティのローストチキン麺という印象はなりを潜め、すっかり観光客メインのお店という感じ。当時、大行列を作っていた人たちはいなくなったのかもしれません。

香港油鶏飯麺が観光大国シンガポールのレストランとして安いのは間違いないところですが、「ミシュランの一つ星」と言われて納得の味かと聞かれれば、正直微妙です。少なくとも、同じクオリティの店がごろごろするシンガポールのホーカーズにおいては、激安がウリだった香港油鶏飯麺の魅力は薄れているように感じました。

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in 取材,   試食,   ピックアップ, Posted by darkhorse_log

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