iPhoneの中国販売差し止めをiOS更新で回避したAppleを「意図的な誤解釈」とQualcommが批判
QualcommはAppleの特許侵害を理由に中国でのiPhone販売の差止決定を得ましたが、Appleはこれを回避する目的でiOSをアップデートしました。しかし、iOSアップデート後も引き続き特許が侵害された状態が続くとして、Qualcommが中国国内でiPhone販売を継続するAppleを批判しています。
Qualcomm accuses Apple of violating iPhone sales ban in China, despite today's iOS 12.1.2 release - 9to5Mac
https://9to5mac.com/2018/12/17/qualcomm-says-apple-violating-sales-ban/
泥沼の訴訟対決が続くAppleとQualcommによる、iPhone販売差し止めをめぐる中国での攻防は以下の記事で確認できます。
iPhoneに中国で販売差止命令、AppleへのQualcommの特許侵害の訴えが認められる - GIGAZINE
Qualcommは中国に最新端末のiPhone XSシリーズやXRの販売停止も求めている - GIGAZINE
中国市場でのiPhone販売差し止めを回避するためにAppleが行ったのは「iOS 12.1.2のリリース」でした。
iOS 12.1.2ではiPhone XR・iPhone XS・iPhone XS MaxのeSIMのバグが修正されました。
AppleはiOS 12より前のOSを採用するiPhoneが販売差し止め対象になっているという解釈をしており、iOSアップデートによって中国でのiPhone販売を継続しています。これに対してQualcommは、暫定的な差止命令が出されたにもかかわらず、Appleは差止命令について誤った解釈を意図的にしていると非難しています。
Appleはロイター通信に対して、iOSをアップデートすることでiPhoneを中国国内で販売し続けていることについて、「裁判所の命令に準拠していると信じている」と述べたとのこと。双方の主張が完全に食い違っていることから、Apple・Qualcommの中国市場での争訟はまだまだ続くことになりそうです。
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