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Samsungの折りたたみ式スマホの秘密を中国に売ったサプライヤーが告発される


Samsungは2018年11月に折りたたみ式スマートフォンのデモ機を発表し、Googleは同時にスマートフォン向けOSのAndroidが折りたたみ式スマートフォンを正式にサポートすることを発表しました。市場にも間もなく登場するとみられる折りたたみ式スマートフォンですが、その技術的な情報をSamsungのサプライヤーが中国企業に売却したとのことで、Samsungから告発されています。

South Korea Charges 11 With Selling Samsung Technology to China - Bloomberg
https://www.bloomberg.com/news/articles/2018-11-29/south-korea-charges-11-with-selling-samsung-technology-to-china

Samsungのサプライヤーである2社とそこで働く9人の従業員が、Samsungの開発する折りたたみ式スマートフォンの技術情報を違法に中国企業に売却したということで、告発されました。韓国の検察が出した声明によると、Samsungのサプライヤーであった企業のCEOおよび8人の従業員が、中国企業の2人の代表者に折りたたみ式スマートフォンにおける有機ELディスプレイに関する技術情報を1380万ドル(約16億円)で売却したとのこと。なお、検察による声明では具体的な企業や個人の名前は明らかにされていません。

知的財産の盗難問題は韓国が国を挙げて精力的に取り組んでいる問題であり、その裏には中国を技術的にリードしていきたいという国としての思惑があります。韓国はSamsungが世界的でもリードしている「メモリチップ」および「ディスプレイ」という2つの分野に対し、これまでに何千億円もの投資を行ってきました。その結果、曲面有機ELディスプレイが誕生しており、これはSamsungの主力プロダクトであるGalaxyシリーズにおけるアイコンとなっています。


検察による声明の中で、Samsungは「競合他社が技術競争を激化させているタイミングで、検察の調査を受けたということに非常に衝撃を受けた」とコメントしています。

現地検察によると、中国に技術を売却した韓国のサプライヤーは、2018年5月から8月までの約4か月で中国のディスプレイメーカーに3Dラミネーション技術などの情報も売却しており、この点でもSamsungとの間で結ばれていた非公開協定を違反しているとのこと。なお、技術情報を売却していた9人は韓国行きの船に荷物を積み込む際に、検察当局に捕まったとのことです。

Samsungは有機EL技術の開発に6年間で約1500億ウォン(約150億円)もの資金を費やしてきたとのことで、これは高度な国家知識に分類されると検察側は主張しています。

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in モバイル,   ハードウェア, Posted by logu_ii

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