「スムージーは本当に体にいいのか?」という疑問に専門家が回答
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果物や野菜、ナッツなどを牛乳や水と合わせてミキサーにかけてドリンク状にしたスムージーは、さまざまな野菜や果物を手軽に摂取できるとして人気を集めています。健康志向のレストランやカフェの多くがメニューにスムージーを用意しており、アメリカではフィットネスジムで運動の後にスムージーを提供しているところもあるそうです。そんなスムージーが本当に体にいいのかどうかについて、専門家が回答しています。
Are Smoothies Healthy and Good for Weight Loss? | Time
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スムージーはお店で販売されている場合もありますが、ミキサーなどを使って自分で作る人も少なくありません。自分でスムージーを作る場合、「スムージーの中に水やミルク、果物に野菜に植物の種子やナッツ、プロテインパウダーや抹茶パウダー、サプリメントにフレークなどのトッピングといったあらゆるものを入れることができます」と、アメリカの管理栄養士で健康に関わる講演や著作の執筆を行うリャン・アンドリュー氏は語っています。
では、スムージーを作る際にどういう点を意識すればいいのかについて、ニューヨークに拠点を置く管理栄養士・自然食品シェフのミランダ・ハンマー氏は、野菜・果物・タンパク質・脂肪のバランスが重要だと述べています。ハンマー氏は「スムージーは健康にいい食物を摂取するのにうってつけの選択肢です」として、スムージーが健康的な食生活を築く基礎になると語っています。
タンパク質や脂肪をスムージーに取り入れるには、チアシード・ヘンプシード(麻の実)・フラックスシード(亜麻の実)などの種子類や牛乳、無糖のヨーグルトがオススメだとハンマー氏は語ります。また、アサイーやカカオなどの粉末やシナモンにナツメグといったスパイスを加えるのも、スムージーの栄養分を増すのに役立つとのこと。アンドリュー氏は「さまざまな食材を混ぜてみることに挑戦してください」と述べ、スムージーの多種多様な食物を一気に摂取できるというメリットを最大限活用することを勧めています。
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抗酸化作用や抗炎症作用を持つ果物をメインにした「フルーツスムージー」も人気を集めていますが、あまりに大量の果物を使ったスムージーは果糖の摂取量が多くなりすぎるとアンドリュー氏は警告しています。栄養のバランスを取るためにも、ほうれん草やケールといった暗緑色の植物を加え、満足感を得るためにタンパク質を含む原料も追加することをアンドリュー氏は推奨しました。
また、ハンマー氏は「お店で購入したスムージーに注意してください。あなたはお店で作られたスムージーに入っている材料までコントロールすることができません」と話しています。店舗で販売されているスムージーは味をよくするために多くの果物や人工甘味料、脂肪分を豊富に含む牛乳や砂糖を加えている場合が多いとのこと。アンドリュー氏は時々飲む程度であれば大きな問題はないとしていますが、定期的に売店でスムージーを購入して飲むことは、過剰な砂糖摂取や消化不良を起こす原因になる可能性もあります。
一般的に「緑色のスムージー」は健康的であることが多く、ハンマー氏はスムージーの中にほうれん草やケールといった葉物野菜を加え、食物繊維・カルシウム・ビタミンA・ビタミンC・ビタミンKといった栄養素を追加することを自身のルールにしています。さらに、葉物野菜には2型糖尿病や年齢による認知症のリスクを抑える効果も期待できるそうです。アメリカ人のうちで1日に必要な野菜摂取量を満たしている人はわずか9%とのことですが、スムージーによって野菜摂取量を補うことが可能となります。
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スムージーは「体の毒を排出する」「ダイエットに効果的」という宣伝をされることも多々ありますが、少なくとも「体の毒を排出する」という点に関してスムージーが大きな役目を果たすかどうかは疑わしいとのこと。人間の体から毒素を排出するのはあくまでも肝臓や腎臓といった器官の働きによるもので、スムージーが毒素の排出を促す化学的根拠に乏しいそうです。
また、減量に関しても「日々の食事に加えてスムージーを飲めば体重が減る」という考え方ではなく、「食事のどの部分をスムージーに置き換えるのか」という考え方をするべきだそうです。スムージーによって栄養バランスを補い、加えて日々の生活リズムを規則正しく保ち睡眠時間や運動も行い、その上で減量という結果が得られるものであり、スムージーはダイエットの一部を担うかもしれませんが、ダイエットの全てではないとアンドリュー氏は考えています。
食事の代替としてスムージーを飲む場合、食事で得られる栄養価をスムージーの中にバランスよく取り入れることが必要です。「果物を混ぜ合わせるだけでは不十分です」とアンドリュー氏は語り、野菜に種子にナッツ、ケフィアにヨーグルトといった材料とプロテインパウダーを混ぜ合わせる必要があり、基本的には料理と変わらないとのこと。アンドリュー氏オススメの朝食用スムージーレシピは、「冷凍ブルーベリー1カップ」「冷凍バナナ2分の1本」「冷凍カリフラワー2分の1カップ」「ケールの葉を1、2枚」「無糖の植物性ミルク1、2カップ」「植物の種子をスプーンで1、2杯」「プロテインパウダーをスプーン1杯」「適量のシリアル」を混ぜ合わせたものだそうです。
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スムージーを飲む際に注意すべき点として、「スムージーは口で食物をかむ手間をミキサーが代替したものであり、たくさんのカロリーが含まれている」という事実を忘れないことが重要。飲み物だからといってついコップからゴクゴク飲んでしまうと、結果的に太る原因になりかねません。そこでアンドリュー氏は、スムージーを「スプーンですくってスープのように飲む」ことをオススメしています。
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