スムージーを作った後にカレーが作れる1台6役の真空ミキサー「らくっく」を使ってみた
「真空下ごしらえ」「真空で混ぜる」「温める・煮込む」「ゆでる・蒸す」「真空保存」「再加熱」という6つの調理法を1台でこなせるのが真空ミキサー「らくっく」です。ミキサーとしてスムージー作りに活躍したと思えばそのまま加熱してスープメーカーにもなり、ボトル内を真空状態にした後に加熱して煮込み料理もできてしまうという、1台で料理の幅がぐっと広がるマルチな家電になっていたので、実際に購入して使ってみました。
真空ミキサー《らくっく》 | 加熱もできる1台6役の真空ミキサー
https://el.s-cubism.jp/product/lacook/
これがらくっくのパッケージ。
本体はモーター部分・ボトル部分・フタ部分に分かれており、フタは「スープ・煮込み用」と「真空モード用」の2種類があります。そのほか、真空保存用ホース、真空保存用カップ、真空保存用袋6枚、蒸し料理用バスケット、こし網、お手入れ用ブラシ、レシピブック、カンタンマニュアル、取扱説明書が入っていました。
モーター部分はこんな感じ。
ボトルとの接続部分は防水仕様になっており、料理中に水が浸入してしまわないようになっています。
ボトル部分の側面には「0.3L」「0.8L」の表記があり、具材はこのラインの間に入るように量を調整する必要あり。
フタにはゴムパッキンがついているので、ボトルにゆっくりと装着されるようになっています。
ロックボタンを押しながら、ハンドル部分までしっかり装着。
フタは「真空モード用」と「スープ・煮込み用」があり、真空モードを使いたい時にスープ・煮込み用のフタを装着してしまうと真空状態にならないので注意しましょう。
これでプラグをコンセントに差し込むと、「ピッ」と音がします。音がしないときはボトルやフタが正しく装着されていない可能性があるとのこと。
テーブルに置くとこんな感じ。サイズは大きめのミキサーといったところです。
操作パネルはシンプルで、メニューを選んでスタートボタンを押せば、あとは放置するだけで勝手に調理が行われるようになっています。搭載されているモードは「スープ(なめらか)」「スープ(粗い)」「加熱(ゆでる・蒸す)」「加熱(煮込み)」「加熱(再加熱)」「ミキサー(連続)」「ミキサー(スポット)」「真空モード(真空ミキサー)」「真空モード(下ごしらえ)」「真空モード(真空保存)」の10種類。
ということで、まずは「真空で混ぜる」という機能を使ってみます。バナナとイチゴを2cm角にカットしていき……
ボトルに投入。
牛乳などを入れた状態で、具材の分量が0.3Lと0.8Lのラインに収まるようにします。
真空モードのフタをセット。
ここで、真空モードキャップがしっかり締まっていることを確認します。
モーターにセットして……
モードを「P-08」の「真空ミキサー」に合わせます。
あとはスタートボタンを押すだけでOK。
実際にミキサーが稼働している時の様子は以下から確認できます。
真空ミキサー「らくっく」でスムージーを作成 - YouTube
まずはボトル内を真空にする作業が行われます。牛乳の表面に泡がポツポツ浮かんでくるのが分かります。
20秒足らずで真空モードは終了。
続いて、ブレードが勢いよく回りだし、具材をカットしていきます。だいたい1分程度で「ピー」という音が鳴り、作業が終了します。
作業が終わったら真空モードキャップのシリコンをめくり、ボトル内に空気を入れます。
中はこんな感じ。
トロトロの液体をグラスに注いでいくと……
完成。
飲んだ瞬間に「粒感が全くない……」ということに驚くほど、スムージーはむちゃくちゃなめらか。これまでBlendtecなどのミキサーでスムージーを作ってきましたが、舌触りが全く別ものです。Blendtecで作ったスムージーの粒が粗いというわけではないのですが、らくっくで作ったスムージーは空気の混入が少ないためか、ものすごく濃密でトロリとした舌触りになっていました。
残ったスムージーは付属の真空ボトルに入れて……
真空保存用ホースを使えば、真空状態で保存することができます。
本体はボトルを設置しないと起動しないので、ボトルをセットしてから操作パネルの「真空モード(真空保存)」を選択します。
真空保存していく様子は以下のムービーから確認可能です。
真空ミキサー「らくっく」で真空保存してみた - YouTube
真空作業が終わったらフタにつけたホースを取って……
この状態で冷蔵庫などに入れれば、グラスに入れて保存するよりも新鮮なまま内容物をキープできるわけです。
スムージー作りを終えたところで、今度はカレーを作っていきます。公式サイトで公開されているレシピに従い、鶏肉・じゃがいも・にんじん・たまねぎ・きのこなどを用意。
カレー粉はあらかじめ刻んでおき……
食材も全てカットしておきます。この時、じゃがいもなどを大きく切りすぎると調理に時間がかかるので、2cm角を目安にカットします。
じゃがいも・にんじん・たまねぎ・きのこの順にボトルに入れたら……
水とコンソメを投入。
真空モード用のフタをセットしたら……
「真空モード(下ごしらえ)」に設定して「スタート」を押します。真空下ごしらえ自体は20秒程度で終了するのですが、この時間にコンソメスープが具材にぎゅっと染みこむので、よく味が染みたカレーが作れるわけです。
真空下ごしらえが終了したらスープ・煮込み用のフタを替えていきます。
今度は「P-04」の「加熱(煮込み)」にセットして……
加熱処理。煮込みモードは約20分の間、ボトル内を80~85度に保つとのことですが、ボトル内の温度変化の状況によって時間が前後するようで、この時は30分ほど加熱が行われていました。
「ピー」という音が作業の終了を知らせてくれたら、パカっとフタを外します。
鶏肉とカレー粉を投入し……
かき混ぜます。
さらに10分ほど加熱したら……
カレーの完成です。
ということでお皿にカレーをよそっていきます。
食べてみたところ、まごうことなきカレーなのですが、煮込みが少ないためか、具材を炒めていないためか、ややアッサリした仕上がり。
鶏肉は通常のカレーよりも柔らかい印象で、蒸し鶏のような感じ。かなりジューシーでした。
にんじんやじゃがいもはややシャキシャキしているのですが、味の染みこみ方が半端でなく、真空処理によってしっかりコンソメの下味がついていました。
カレーの味が強すぎて下ごしらえの威力がイマイチ分かりづらかったのですが、「だしだけのシンプルな味付けならばその威力が分かるのでは?」と思い、だし汁を使ってふろふき大根を作成してみました。
作ってみたところ、調理時間20分とは思えないほど中の方までしっかり味が染みこんでいたのですが、加熱の力が足りず「味は染みているのに大根がややシャキシャキしている」という不思議な状態に。ただ下ごしらえの方法としてはかなり使えそうなので、20秒で真空下ごしらえを完成させ、鍋に入れてコンロで加熱すれば、時短調理が可能になりそうです。
さらに、スープメーカーとしても使えます。たまねぎ・アボカド・エビ・コンソメ・塩コショウなどを用意。
アボカドと玉ネギはざく切りにしておきます。
たまねぎ・アボカド・エビの順番にボトルに投入し……
水を注いで塩コショウとコンソメで味付け。
「スープ(なめらか)」というモードを選択すると……
加熱とミキサーが繰り返されます。
15分ほどでスープが完成。パセリとコショウをトッピングしてみました。
フワフワした食感のアボカドスープは牛乳を入れていないと思えないほどにクリーミー。舌触りは非常になめらかで、シンプルな材料とボタン1つの調理で作ったとは思えないほどの完成度になっていました。試食した編集部員の中からは「このままお店に出せそう」といった声もあり、時間がない時のおかずの足しにピッタリです。
また、付属の真空保存用袋を使えば、別の真空調理方法も可能。下味をつけた牛モモの塊に焼き目をつけて……
醤油・砂糖・みりん・酒などを入れた真空保存用袋にお肉を投入します。
袋の口はジッパーになっているので、しっかり閉じておきます。
この時点ではまだ袋内に空気が入ったままです。
スムージーを保存した時と同じ要領で、真空保存用ホースの先端を真空保存用袋についている穴に軽く当てていきます。この時、水分が空気と一緒に吸い込まれないように注意します。
しばらくすると空気が抜かれ、肉がたれにしっかり包まれる状態に。
炊飯器の内側に真空保存用袋を入れたら、肉の8部目ぐらいまでお湯を注ぎます。
炊飯器にセットし……
「炊飯」ではなく「保温」で40分間放置します。
60分後、取り出したお肉を……
ラップに包んで冷蔵庫中に放置。すぐに肉を切ってしまうと肉汁が流れ出してしまうため、まずは肉を落ち着かせます。
数時間放置したのちにお肉を取り出してカットすると、こんな感じ。
真空保存用袋に入れた漬けだれは、煮詰めてソースとして使えます。
真空調理法を用いておうちで簡単にローストビーフが楽しめるのでした。
なお、使用後のボトルは、お湯を注いで数分間つけ置きし……
ハンドル部分にお湯がかからないようにお湯を流します。
ボトル内部は家庭にある洗浄用スポンジで、ブレードなどの汚れは付属のお手入れ用ブラシを使って落とせばOKです。
このほかにも、専用のバスケットを使って蒸し料理をしたり、こし網を活用して豆乳などを作ることも可能。コンロの火力にはかなわない部分はありますが、ミキサー+スープメーカー+真空パック器+αということで、料理の幅がぐんと広がることは確実で、コンロの数が限られている家庭などでも重宝しそうです。なお、らくっくはAmazonで税込3万2184円で購入できます。
・関連記事
ボタンを押して放置するだけで極上料理が完成するという真空調理器「Anova Precision Cooker」を使ってみた - GIGAZINE
食材を入れてボタンを押すだけで勝手にスープを作ってくれて保温機能までついた「スープメーカーDSMW-148」を使ってみた - GIGAZINE
iPhoneをも粉砕するBlendtecのミキサーでスムージーを作るとこうなる - GIGAZINE
お米からパンができる「GOPAN」の新旧両バージョンを使ってパンを作ってみました - GIGAZINE
10分でうどん・パスタ・ラーメン・そばなどの生麺が作れる「ヌードルメーカー」レビュー - GIGAZINE
生麺が自宅で作れる「ヌードルメーカー」でトマトパスタ・カレー麺・アレンジレシピなどを試しまくってみた - GIGAZINE
10分で本格生麺が作れる「ヌードルメーカー」でラザニア・餃子の皮などが作れるようになったので試してみました - GIGAZINE
市販のヨーグルト1個を一度に10倍以上に増殖させる「クッキングヨーグルトメーカー EB-RMCY2」を使ってみました - GIGAZINE
・関連コンテンツ