レビュー

生麺が自宅で作れる「ヌードルメーカー」でトマトパスタ・カレー麺・アレンジレシピなどを試しまくってみた


フィリップスが2014年6月下旬から、10分でうどん・パスタ・ラーメン・そばなどの生麺が作れる「ヌードルメーカー」の販売を開始します。すでに発売前に実機を借りて基本の麺であるうどん・パスタ・ラーメンを作ったのですが、第2弾レビューとして、トマトパスタ・キャロットパスタ・カレー麺などのアレンジ麺や、製麺した生麺を使ったアレンジレシピなどを作って、秘められたヌードルメーカーの底力を確かめてみました。

ヌードルメーカー Noodle Maker 自動製麺機 | フィリップスキッチン
http://www.japan.philips.co.jp/kitchen/noodlemaker/

ヌードルメーカーが製麺しているところを収めたムービーなど、前回のレビューは以下から見ることができます。

10分でうどん・パスタ・ラーメン・そばなどの生麺が作れる「ヌードルメーカー」レビュー - GIGAZINE


◆そば
まずは前回そば粉が見つからずに作れなかったそば作りから。材料は2人前が強力粉175g、そば粉が75g、水分は冷水90ccに食塩3gを入れたもの。基本的に生地の量が多い方がきれいな麺が作れるとのことなので、今回は倍量にしてみます。


あらかじめミキサーで強力粉とそば粉を混ぜ合わせておきます。


製麺用ケースに粉を入れて……


複数回使った経験から、「コシが強すぎてかみ切れない」という事態は起こらないので、コシ調整は最強の8分がベター。


開始ボタンを押して製麺棒がぐるぐる回り始めたら食塩を入れた冷水をちょっとずつ入れていきます。この作業がなぜ自動ではないのか悔やまれるところ。


生地がモロモロと固まってきたら成功の証です。


8分のこね時間が終わると、無事おそばが出てきた、……のですが、なんだか黄色いのでラーメンに見えます。


説明書には「冷蔵庫保存の前には打ち粉が必要」と書かれているだけなのですが、出てくるそばから打ち粉を手に付けてほぐしていくと麺同士が引っ付かずに済みます。


そんなこんなでほぐしていると、いつの間にかほんのりと、灰色がかったそばっぽい色に変化。


なお、どのタイミングでもフタを開ければ回転が自動停止するため、生地がなかなか抽出口に入らない場合は手で生地を拾って押し込むという手もあります。フタを閉めれば自動で再始動する仕組みになっています。


というわけでそばの生麺が完成。そばっぽい香りもほのかに感じられますが、そば特有の灰色は薄め。それもそのはずで、そば粉8に対して小麦粉2の分量で打つものは「二八そば」と呼ばれますが、レシピの分量は「逆二八そば」のようになっているため。そば粉の分量を調整することでさらにそばの風味を出すこともできるとのこと。


どんな味なのかさっそくゆででいきます。どの種類の麺でも吹きこぼれるので、大きめの鍋にたっぷりのお湯でゆでるのがオススメ。そばのゆで時間は「温:2分」または「冷:2分30秒」となっています。


なお、付属のレシピブックには製麺方法だけでなく、麺を使ったレシピが載っています。今回のそばは「山芋おろしまぐろそば」にしてみることに。


そばをゆでている最中に、まぐろのぶつ切りをめんつゆにわさびおろしを溶かした漬け汁に浸しておきます。


うどんは水でしめると驚くほどのコシを得られたため、そばのコシにも期待がかかります。


盛りつけるとこんな感じ。


めんつゆには山芋おろし、漬けまぐろ、オクラが入っており、非常に夏らしいメニューです。


そばにはわさびと刻みのり。


たまらずすすってみると、そばの風味が感じられて食感も悪くないためズルズルと食べられます。コシはうどんほどはないものの、少しは感じられるため、スーパーなどで30円~50ほどで販売されているパック詰めそばよりは良くできていると感じました。


◆アレンジ麺
基本のうどん・パスタ・ラーメン・そばを全て作り終えたため、次は味の想像がつかないアレンジ麺作りに挑戦します。小麦粉を変えたり、イカスミやカレー粉を追加する麺や、水分を野菜ジュースやトマトピューレにしたりすることで色合いも楽しい麺を作ることができます。

まずはトマトパスタから。2~3人前の材料は中力粉250gと、水分として冷水45cc、卵Mサイズ1つ、トマトピューレ大さじ1杯です。


冷水と卵は45ccずつになるようにして混ぜ合わせ、トマトピューレを追加して混ぜればOK。


こね時間は7分にセットして製麺をスタート。


ちょっとずつ水分を入れていきます。あまり生地の色が変わらないので「失敗か……?」とハラハラするのですが……


無事色の付いた麺が出てきました。サンプルの写真より赤みは薄く、どちらかというと見た目はキャロットパスタのようですが、ほんのりトマトの香りを感じます。


沸騰した鍋にトマトパスタを投入して……


冷製パスタで食べてみることに。


水でしめたトマトパスタにバジルソースとバジルを盛りつけて完成。


混ぜ合わせて食べてみると、味が感じられるほどトマトの味が濃厚なわけではないのですが、深く味わってみるとパスタから酸味を感じる程度。バジルソースとの相性は良いのですが、冷製パスタはカッペリーニなどの細麺が適しているためかハッキリしない味わいで、コシも水でしめた割にはそれほど強くない感じ。


温めたらどうか?ということで、ガーリック&赤とうがらしのパスタオイルソースで炒め和えてみると……


にんにくの香りが非常に食欲を誘い、シンプルな味付けによってトマトパスタの酸味を味わえるようになりました。ヌードルメーカーのパスタは温かい料理に使う方がよさげ。


「カレー味のうどんでカレーうどんを作ったらどうなるのか?」ということが気になったため次はカレー麺作り。うどんの製麺には中力粉250gに対して90ccが必要なのですが、カレー麺の2~3人前の材料は中力粉250gにカレー粉5g、水分は40ccと記載されていました。


少ない水分をどうカバーするのかが気になっていたのですが……


製麺段階で生地は押し込まれているのに麺が出てこないという事態になり、アラーム音とエラーが表示されてヌードルメーカーが完全にストップ。この状態になるとどのボタンを押しても反応がないため、電源を落としてフタを開けてみると……


エラーで停止する寸前までフタが飛んでくるのではないか?と思わせるほどきしんでいたのですが、それもそのはず、製麺用キャップの裏側にはなんとカッチカチに押し固められたカレー麺の生地がありました。この生地はプラスチック並みの硬度を持っており、製麺棒の750kgの押し出しパワーは半端ではないことを実感。なぜフタだけに金属が使われているのかもよくわかりました。


気を取り直して水分を倍にしてやり直すと、無事カレーの香りを放つカレー麺を作ることができました。お借りしたのはサンプル品であるため、レシピブックの数字が間違っていたのか、数字を読み間違えたのか……。気になったのでフィリップスに問い合わせてみたところ、カレー麺のレシピは冷水が90ccで正解であるとのことです。


というわけで、カレー麺をゆであげて、カレーうどんのだしにカレー麺を投入。


材料は中力粉であるためうどんと構成は同じですが、細麺のためかラーメンのような味わい。カレー好きにはたまらない組み合わせですが、カレー麺の香りを生かすにはカレー以外の料理に使うと効果が高そうです。


続いてキャロットパスタを製麺。2~3人前の材料は中力粉250g、水分として卵Mサイズ1つとキャロットジュース40ml。野菜をミキサーにかけても良いとのことですが、手軽さを求めてニンジンの含有量がもっとも多かった野菜ジュースを使います。


というわけでできあがったキャロットパスタはこんな感じで、華やかな香りがするパスタができました。そのまま食べてみても野菜ジュースの糖分はほとんど感じないので普段の料理に使っても大丈夫です。このようにキャロットジュースを入れればオレンジ色、ほうれん草をミキサーにかけて入れれば緑色という風にカラフルな麺を作ることも可能です。


なお、米粉のうどんを作ることができれば、「小麦粉アレルギーの人も麺類も楽しめるはず」と米粉を用意していたのですが、レシピには「米粉は使用できません」と書かれていました。製麺に失敗した時には恐ろしいほどの力で生地を押し出してしまうこともあったため、製麺は断念。今後の対応に期待したいところ。


◆アレンジレシピ
レシピブックには各種麺類の製麺レシピだけでなく、製麺した生麺を使ったアレンジレシピが記載されています。その中から簡単に本格的な坦々スープが作れるという「豆乳タンタンうどん」を作ってみることに。材料は長ネギ・ラー油・練りごま・ミートソース2人前・豆乳2カップ(500ml)、青梗菜(チンゲンサイ)です。


まずはうどんを製麺しておきます。


その間に青梗菜を4等分にカット。


長ネギは青い部分を斜めに、白い部分はみじん切りにしていきます。


鍋にミートソースをあけて……


練りごま大さじ2杯


豆乳2カップ


めんつゆ大さじ2杯と……


みじん切りにした長ネギをいれて温めます。


うどんはゆで時間が8分なので、ソースと同時に完成するようにゆでていきます。


うどんがゆで上がる3分前になったら、青梗菜も同じ鍋に入れて……


両方ともゆで上がったら、温めた豆乳タンタンソースと合わせてラー油を適量ふりかけて完成。


食べてみると、ミートソースで作ったにも関わらずゴマの香りがきいた担々麺の味。細麺のうどんがスープとよく絡んでおり、ラー油の辛みと豆乳のまろやかさがマッチしています。


ヌードルメーカーで麺を作りまくった結果感じたことは、作動中は水入れや麺カットのためにヌードルメーカーにつきっきりになることや、「洗いにくい」ということはないものの、パーツが多いために1日に何度も洗い物をするのは大変ということ。同じ種類の麺なら洗わずに連続で製麺することも可能です。

製麺のクオリティについては、うどんが最も満足できる完成度で、次点がそば、ということが編集部内でも一致していましたが、パスタとラーメンについては意見が分かれていました。日本人が求める「コシ」についてはうどん・そばが最も強く感じられ、コネ調整時間を最大にしたうどんを水でしめたものは、「コシが強すぎる!」という意見が出るほど。10分~15分で自宅で好きなだけありとあらゆる麺類を食べられるという、麺への欲望を果てしなく満たしてくれる夢のマシンなので、無類の麺類好きなら一家に1台置いても良いかもしれません。


なお、フィリップスのヌードルメーカーは2014年6月下旬から発売予定となっています。

◆つづき
10分で本格生麺が作れる「ヌードルメーカー」でラザニア・餃子の皮などが作れるようになったので試してみました - GIGAZINE

この記事のタイトルとURLをコピーする

・関連記事
10分でうどん・パスタ・ラーメン・そばなどの生麺が作れる「ヌードルメーカー」レビュー - GIGAZINE

油を一切使わず熱風で揚げ物を作る「ノンフライヤー」でいろいろ作ってみました - GIGAZINE

空腹感を遅らせるヌードルを北朝鮮が開発 - GIGAZINE

麺を挟み込んだ「大勝軒 元祖つけ麺バーガー」をロッテリアで食べてきた - GIGAZINE

麺を挟みすぎた感がある「大勝軒 元祖つけ麺バーガー(メガ盛)」を食べてみた - GIGAZINE

イタリアンと東南アジア料理が融合した「夏ココナッツ海老トマ冷麺」は複雑な味で完成度高め - GIGAZINE

in レビュー,   試食,   ハードウェア,   , Posted by darkhorse_log

You can read the machine translated English article here.