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Googleが仮想通貨をマイニングするAndroidアプリをGoogle Playストアから削除

by Crypto360

仮想通貨マイニングアプリは、アプリをインストールしたデバイスのバックグラウンドで動作して仮想通貨を採掘し、収益を上げるというアプリです。「ユーザーのCPUを勝手に使うのは倫理的にいかがなものか」という反発も根強いマイニングアプリに対し、GoogleもAndroid端末のアプリを販売するGoogle Playから仮想通貨マイニングアプリを削除するとしています。

Google Bans Cryptocurrency Mining Android Apps From the Play Store
https://thehackernews.com/2018/07/android-cryptocurrency-mining.html

アプリのバックグラウンドで動作して仮想通貨を採掘し、その収益がアプリ開発者にもたらされるという仕組みは、アプリに広告を表示させたり有料版アプリを販売したりするといった従来の手法とは違う、新たな収益源として注目されていました。その一方で、ユーザーに「このアプリはバックグラウンドで仮想通貨マイニングを行う」といった告知をせずに、黙って仮想通貨マイニングするアプリについては問題視する声もありました。


マイニングアプリに限らず、感染したデバイスのCPUを勝手に使って仮想通貨を採掘するマルウェアが開発されるなど、仮想通貨をめぐるトラブルは世界中で発生しています。過去には仮想通貨を発行して資金を集めるICOという手法を用いたスタートアップが、出資者から集めた資金を持ち逃げするといった事件が発生しています。

仮想通貨スタートアップ「LoopX」がICOで約5億円を集めたあげくに行方をくらます


仮想通貨「イーサリアム」で資金を集めたスタートアップが出資金4200万円以上を持ち逃げ


そんな中、自分のWEBサイトに「ユーザーがサイトを閲覧している間だけ、ユーザーのCPUを利用して仮想通貨を採掘する」といったツールを埋め込んだところ、警察の家宅捜索を受けてしまうといった事例も発生するなど、仮想通貨や仮想通貨マイニングアプリに対する風当たりは強くなっています。

FacebookやTwitterも仮想通貨に関する広告を禁止する方針を発表し、大手IT企業の中にも仮想通貨に対して厳しい姿勢を取る企業が増えているようです。また、AppleでもApp Storeのガイドラインを更新し、仮想通貨マイニングアプリを禁止しています。

Facebookが仮想通貨の広告を禁止する新ポリシーを発表


Twitterが仮想通貨の広告を禁止する方針が明らかに、FacebookやGoogleに続く


これらの規制に続く形で、GoogleもGoogle Playから仮想通貨マイニングアプリを閉め出す方針を明らかにしました。デベロッパーポリシーセンターでは新たに「暗号通貨」という項目が追加されています。

デベロッパー ポリシー センター


AppleやGoogleといった大企業が続々と仮想通貨に対して厳しい規制を設け始めており、アプリ開発者にとって新たな収益源となり得るかに思われた仮想通貨マイニングは、窮地に立たされているといえます。

by Marco Verch

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in モバイル,   ソフトウェア, Posted by log1h_ik

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